谷 好通コラム

2017年01月27日(金曜日)

1.28.果たして、到達すべき目標は必要なのか。

よく、目標は高く持たなくてはならない。と言います。
それが成功への最も重要なポイントであり、
行くべき到達点として目標を高く掲げ、強い意志を持って、
常に具体的な行動を取ることこそが目標に近づく道だとも言います。

 

私は、これはちょっと違うと思っています。
人が必ず到達するのは「死」であって、
どんなことを成し遂げようと、
どんなものを手に入れようと、
どんなに功徳を積もうと、
それをあの世に持っていくことはできず、
ただ人は死ぬものだと思うのです。
何を残そうと、どんなに立派な功績を残そうと、ただ人は死にます。
また、その人生が長くても、短くても、
いずれにしても有限でしかなく、
時間が無限だとすれば、
それが例えばどんなに長い人生であっても、
しょせんn/∞でありゼロでしかありません。

 

だから、持つべき目標は、
人生の果ての到達点においてではなく、
その過程なのかもしれません。
どう生きたのか。
その人生は、自分以外のすべての人から必要とされ、
すべての人に対して役に立っていたのか。
人に限らず自分以外のすべてのものにとって良かった存在であり、
自分は本当に必要であったのか。

 

変に宗教じみた話をするわけではなく、
これはビジネスの論理そのもののであると思っているのです。

 

たとえば掲げた売り上げ目標に向かって、
みんなで知恵を出し、力を合わせて、
目標の売り上げを達成したとしても、
それは自分たちの努力の結果であり、自分たちのためのものです。
だから翌年は前年よりも高い目標を掲げたならば、
翌年は前年よりもっと頑張るか、もっと売れる商品を開発するか、
何らかの”もっと”が必要です。
たとえば10年間”もっと”を繰り返すのは、
よほど強烈な意志か強運がなければ出来るものではありません。

 

もう一つの方法があります。
お客様に対して役に立つ物、あるいはサービスを、
お客様が買い続けることを必要とする方法で、提供し続けると、
今年初めて買っていただいたお客様が、
翌年もその商品あるいはサービスを買い続け、
翌年も新しいお客様が積み重なって、売り上げは伸び続けます。
お客様が喜んでくれることを”目的”とすればできます。

 

これをストックビジネスというそうです。
お客様にとって良い商品を維持し提供し続けて、
伸びていく売上げに伴う体制をキチンと積み上げていけば、
マーケットの大きさにまで伸びていくのではないでしょうか。
翌年は前年より”もっと頑張る”のではなく、
翌年も前年と同じ付加価値の質を維持して提供し続ける。
それならば出来るような気がするのです。

 

目的を自分の中に持ち続ければいいのですから。

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
    読めば読むほど元気になること間違いなし。・・・の、はず。

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