谷 好通コラム

2015年10月12日(月曜日)

10.12.私は、服を選ぶのが、真剣に苦手で、嫌いです。

何十年も前から、
私は、服は「名鉄百貨店」です。
私が社会人になる時におふくろが
庶民の百貨店、名鉄百貨店のイージーオーダー(簡易仕立て)で
「何かがあった時のために」と、礼服を造ってくれました。

 

あれからずっ~と私は
背広は、名鉄百貨店のイージーオーダーで造って、
ジャンパーとか、セーターとか、ポロシャツの類は、
そこから30mくらい離れた所にあるキングサイズコーナーで、
ブランド関係なしに適当に選んだものを着ています。

 

イージーオーダーは「簡易仕立て」と言うだけあって、
コーナーに行った時の何回かに一度、
体の寸法を5分位でパッパッと計り直すだけで、
「仮縫い」とか、「調整」なんてやった事ありません。
それで別に背広は変ではないので、
これでいいのです。

 

最初の頃から
「河合さん」が、私の担当でした。

 

私はイージーオーダーの売り場に行くなりすぐさま適当に布地を決め
「これっ」と、指差して終わりです。
あとは、河合さんがニコニコしながら適当にやってくれます。

 

「体重変わりましたか?」と聞かれますが、
よほど変わっていなければ、
「変わりません。」ときっぱり言って終わりです。
河合さんは「本当ですか~??」なんて無粋なことは言いません。

 

その間、長くても15分。たいてい10分以内。
その後、お勘定を待っている間に、
約30m離れたキングサイズコーナーに行って、
適当にシャツやセーターなど、あれとこれとこれって感じで選んで、
これで1年、へたすると2年は、もう服を買うことはありません。
買ったとしても、私は買いに行きません。
与えられた服をほとんど抵抗なく来ています。
ネクタイは一度も自分で選んだり、買ったりしたことはありません。一度も、です。
(ネクタイと言えば、今は、半年間もクールビズで最高ですね。)

 

私は、服を選ぶのが、真剣に苦手で、嫌いなのです。

 

私は決してかっこいいとは縁のない体型であり、
顔もイケメンとは正反対の面です。
物心ついた頃から、ずーっと私はこうで、
洒落た服を着て、スマートな振る舞いなんてまったく縁がありません。
姿かたちに基本的にコンプレックスを持っていて、
だから、自分をかっこよく見せるための服選びは、
泣きたくなるくらい苦手で、嫌いなのです。

 

だからなのか昔から、女の子を好きになっても、(私はよく好きになります。)
ちゃんと「好きです。」と言ったことがありません。
言ったとしても、酔っぱらってふざけている様に言ったことがあっただけです。

 

そんなことはいいとしても、
この間、
私の頼みの綱だったイージーオーダーの”河合さん”が、定年退職してしまったのです。
残念です。最悪です。

 

今日、時間があったので、
服を買いに連れて行かれたのですが、
河合さんのいない名鉄百貨店に行っても仕方がなく、
カバンを東急ハンズで買ったついでに、
隣の「高島屋」の紳士服売り場に行きました。
そこでは、
秋のハーフコートを買うはずだったのですが、
その紳士服売り場から早く帰りたくて、
売り場のおばさんが最初に出してきたジャンパーを買ってしまいました。
少し自己嫌悪になっていますが、
別に、本当にあれでいいと思っています。

 

私は仕事をする時は「背広」で、
家に帰ってきたら「パジャマ」、
遊んだり休むのは苦手なので、基本的にこれで十分です。
年に何度かサーキットに行く時だって、
背広のズボンに、何か色のついたシャツ、あるいはジャンパーです。
私は、オシャレが本当に苦手で、ダメですね。
こればかりはずっと改善されないのでしょうね。たぶん。

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
    読めば読むほど元気になること間違いなし。・・・の、はず。

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