谷 好通コラム

2015年02月09日(月曜日)

02.09.だれも責任を取る気がない複数の船頭

船頭とは、船のすべてを取り仕切る役目を持った人です。
船にどれだけの荷物を載せて、何人の人を乗せて、
いつ出発して、いつどこに到着するのか、
舵をどう切って、船がどの方向に行くのかを決め、
どれだけの動力を働かせて、どんなスピードで行くのか。
船頭とは、船長のことであって、
その船の運航についてすべての権限を持って、
すべてことを決定し、すべてに責任を持つ人のことです。
つまり、指導者であり、責任者のことでもあります。
判断力に優れ、指導力のある船頭さんのいる組織(船)は、
間違いなく行くべき所へ最短距離で進んで、成果を出すことになります。

 

しかしあるべき船頭の他に、余計な人がいて、
あるいはおせっかいな人がいて、
あるいは勘違いの人がいて、
船の行先や、
その操作に口を出し、勝手に手まで出して、
自分も船頭と同じ権限を持っているかのようにふるまう人がいると、
あたかも船頭が二人いるような状態が出来て、
船を動かしている人達は、どちらの人の言うことを聞けばいいのかわからず、
とんでもない方向に、船が行ってしまうことがあります。

 

それを、
「船頭多くして、船、山に上る。」ということわざで言います。
これをデジタル辞典によると、
「指図する人間が多いために統一がとれず、
見当違いの方向に物事が進んでしまうたとえ。」と、ありました。
これはよくあることで、
このおせっかいな勘違いのおかげで、
物事がちっとも前に進まない場合を何度となく見てきました。
しかし、本来の船頭は、
そんなニセ船頭がいることによって楽をしている反面もあって、
物事が進まない責任をニセ船頭に着せて、自分は責任逃れをしがちです。

 

「船頭多くして、船、山に上る。」は、
指図する者が多くて統一が取れないだけでなく、
誰も責任を取ろうとしない情けない結果を生むことがあります。

 

それどころか、
船頭でもなく、
権限もないものが、
勝手に権限を持っているかのように、指図して、あるいは処理をしてしまって、
とんでもないひどい結果を出すことがあります。
そんな奴は、
勝手に権限を持っているかのように、指図して、処理をしてしまうのですから、
本来の権限者であり、責任者は、
そんなことが行われていることに気が付かないことも多く、
ひどい結果が出てしまってから気が付いて、
地団駄踏んで悔しがっても、時遅しで、
何ともならない場合が、稀にですがあります。

 

「船頭多くして、船、山に上る。」は、
知らぬ間に、
自分の知らない船頭が、
自分の見えない所に、知らぬ間に居ついて、
知らぬ間に混乱を造ってしまっていることもあります。

 

そんな、ニセ船頭を、どう撲滅するのか。
組織が大きくなればなるほど、
ニセ船頭は巧妙に住み着いて増殖します。
気を付けなければなりません。

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
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