谷 好通コラム

2020年02月16日(日曜日)

2.16.三十五年間で一番会社が伸びた年

この会社は私が三十五年前に独立して
家内と二人でガソリンスタンドをやったのが最初だった。
あれからの毎年は、数えきれないほどの色々なことがあったが、
その時点その時点で、いつも成長を目指した方向で行動してきたから
ずっと成長しながら、ここまでやってこれたのだろうか。

 

大体、大まかに、
毎年約120%、5年で約2倍、10年で約4倍。
別にこのペースを目標としてやって来た訳でもないのだけれど
不思議とずっとこのペースが続いています。
最近で言えば、
5年前の2月12日に東証マザーズに上場して以来、
やはり売り上げが倍くらいになっているし、営業利益は三倍になっています。
しかし株価が二倍くらいにしかなっていないのは、
会社のIR(インベスターリレーション)、
情報開示が足りないせいであろうと反省します。

 

下のグラフは、
創業以来35年間の会社の「売上総利益」、つまり粗利益の推移の表です。
普通は「売り上げ」のグラフがあるものだが、
売り上げは作ろうと思えば、安売りをして損をしてでも売れば数字は作れるが、
それはやったらおしまいだと思うので、
この会社では、それをやったらむしろ落ちてしまう「売上総利益」だけで、
目標管理や販売分析などをやっています。
だから、社員も役員もその数字だけで話をし、表やグラフも書かれるので
多分「売り上げ」を誰も知らないのではないでしょうか。
だから、
もうすぐ年商100億円の記念すべきメモリアルが近づきつつありますが、
その瞬間が来ても、たぶん誰も気が付かないままだと思います。

 

その振り上げ総利益の推移のグラフを眺めると、
ほとんど凸凹もなく、淡々と上がっているので、すごいなと思う反面、
この三十五年間、何のドラマチックなこともなく、
同じようなペースで淡々と上がっているのは、かえってつまらなくも見えます。

 

しかし、あえて
その中でもわずかに伸び率が他の年より上がっている年があります。
2008年リーマンショックの年です。
いわゆる景気の良くない年は、みんな実績が下がるのが普通なのですが、
たまたまかもしれませんが、この会社は伸びました。
この会社の歴史の中でも一番の伸び率だったのは、
実は、このリーマンショックの年だったのです。

 

この年は、リーマンショックを発端にバブルが崩壊して
新車が売れずに、車の生産の町である三河地方の皆さんも苦労をされました。
しかし、私たちのビジネスの主体は、
全国のガソリンスタンドさんだったので、
ガソリンスタンドは自動車のアフターの部分を担っているビジネスで、
KeePerも、新車よりも、圧倒的に使用中の自家用車に施工されていました。
だから、世の中が不景気になって新車が売れなくなって、
新車を買う代わりに、車検を受けて、もう二年この車に乗ろうという人が、
ガソリンスタンドのキーパープロショップで、
いっぱいKeePerを掛けてくれたのだろうと思います。実績が上がりました。
35年で一番アップ率の高い年になった訳です。

 

あれから12年、
あのころから比べるとKeePerもネームバリューが上がって、
新車に施工されることも多くなりましたが、
やはり主力は現在使用中の多くの皆さんの愛車です。

 

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
    読めば読むほど元気になること間違いなし。・・・の、はず。

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