谷 好通コラム

2013年11月08日(金曜日)

11.08.私には無理かもしれないと初めて思いました。

今日は富士スピードウェーで、インタープロトの練習でした、
先月、同じ富士スピードウェーで、
1分57秒を出して、
この車が自分ものになってきた実感があったのです。

 

それまでは車に振り回されていた感が強かったのですが、
三回目の練習で、初めて、自分の意志で運転している実感を持てたのです。
だから、今回の練習では
2013年、今年のF3チャンピオンであるTOM‘Sの中山裕一君を、
トレーナーというか、先生をお願いして、アドバイスをもらいながら、
いっきょにタイムを縮めようと、気合を入れてきました。

 

しかし、結果は、
タイムを縮めるどころか、
一本目は冷えた路面にすべりまくり、ビビリ、
二本目では、車を壊してしまいました。
ストレートエンド、1コーナー手前のブレーキングで、
また後輪をロックさせてしまい、今度はガードレールにぶつかって、
車を少し壊してしまったのです。
左前のサスペンションが折れました。
しかしもちろん、私の体は何ともありません。

 

今日の練習は、朝の1本目、まだ温度が低くて、路面が冷え、
タイヤが温まらず、なかなかグリップが出ない状態で、
ほんの少し不用意にアクセルを踏んだり、ブレーキを踏むと、
簡単に後輪が外に出てびっくりしました。
だから1本目は、ただビビッタだけで、全くまともな運転が出来ませんでした。

 

そして二本目は、ビビリきってしまった自分に
とにかく、レーシング走行の感覚を取り戻さねばと、
恥ずかしながら、
プロドライバーの中山君に最初5周を乗ってもらって、
タイヤの温度が十分に上がってから、私に交代して、乗りました。
冷えたタイヤと温まったタイヤは全く別物で、
十分にグリップが出たタイヤで、
前回の練習タイムまですぐに取り返すことができました。
ものすごく嬉しかったのです。
では、
ここからタイムを縮めにかかろうと、
練習前に中山君に教えてもらったアドバイスを実践しようかと思った矢先、
ストレートを過ぎてトップスピードに達してからの1コーナー前の減速で、
前回と同じようにブレーキをロックさせてしまいました。

 

「インタープロト」という車は、
本当に本格的なレーシングカーで、
一般道路を走る車のようにABSが着いていないので、
神経を尖らせてブレーキを踏まないと、
簡単にロックしてしまうのです。
人間の感覚で、機械以上にブレーキをコントロールできるようになっています。
運転するドライバーの感覚勝負なのです。

 

冷えた温度の中で滑りやすいタイヤと路面である今の時期、
プロの人でも難しいと言うが、
その微妙な感覚を今更、私が身に着けられるか。
もうこんなデリケートな本格的なレーシングカーは、
私には、はなから無理だったのではないか。
初めて真剣に、本気で、思いました。

 

だから4日後の11月12日、
もう一度、富士スピードウェーに来て、
二日間で修理が終わる#37のインタープロトに、
もう一度、乗ってみようと決めました。

 

4日後に、また・・・です。・・・・まだ、懲りていません

 

 

昨日の朝、
新潟から帰ってくる飛行機から、
また富士山が不思議な光景の中に浮かんでいました。

 

 

一転して、今日の朝、
そびえ立つ冠雪の富士山が下界から見えました。秋です。

 

 

富士スピードウェーは、富士山の麓です。

 

 

・・・・・。私には無理かもしれません。でも、まだ懲りていません。

 

 

夕焼けの中、ため息交じりで帰ってきました。

 

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
    読めば読むほど元気になること間違いなし。・・・の、はず。

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