谷 好通コラム

2013年07月26日(金曜日)

7.26.今朝、広島で泊まったホテルに思うこと

昨夜から今朝にかけて広島のホテルに泊まった。
いつもよく泊まるホテルだが、
建物はすごく立派で、設備も良く、部屋もいい。
それでも7,800円で、そんなに高くないホテルです。

 

何年も前から常用している。
普通なら1泊1万円以上はするクラスのホテルだが、
すぐ近くに強力なライバルが出来たので、
何年か前から安くなったようだ。

 

しかし、最近ちょっとおかしくなってきた。
ホスピタリティがすごく落ちてきたのです。

 

部屋のキレイさは文句ない。
しかし、フロントに余裕がなくなってきた感じがするし、
スタッフがいる場面で何かゆとりというか風格がなくなった。
顕著なのが、朝食会場。
ブッフェスタイルの、いわゆるバイキングなのだが、
食べ物の配置や、細かな部分ですごく無神経さを感じてしまう。
塩が見つからない。
水がないと思ったら、うんと離れたところにポツンとあった。
お箸も、もちろんエコということで割り箸ではないのだが、
なんと金属製の箸で、まるで韓国料理のようだ。
日本人は慣れていないので、すごく食べにくい。
会場全体がプロではなく素人が回してしているようで、イライラしてくる。

 

たぶん、このホテル、値下げ競争に疲れて、
コストダウンの一環でスタッフの給料を下げたのではないか、
あるいはリストラで希望退職を募ったのではないかと想像した。
それで、かなりのスタッフが辞めて、
特にベテランの能力が高く、ホスピタリティに溢れた
優秀なスタッフが真っ先に辞めて、
スタッフ数の絶対数が減っただけでなく、
ホテル全体のホスピタリティが落ちたのではないか。

 

競合のホテルが近くに出来た時、
どちらが先かは知らないが、
宿泊客数確保のために値下げ競争をしてしまった。
値下げ競争を続けるにはコストダウンが必要だ。
最初はみんなでがんばったはずだが、
広島への宿泊客の絶対数が伸びるわけでもなく、
同じように競争していても、客数はいつまで経っても伸びず、
経営者はとうとうスタッフの給与カット、
あるいはリストラという手段をとった。

 

そして、優秀なスタッフから辞めていって、
ホテル全体のホスピタリティが落ちてしまった。
つまり、宿泊という商品の商品品質が下がってしまった。
これからホテル業として致命的な”常連客の客離れが始まるだろう。
このホテルは、負けると思う。

 

何がいけなかったのだろう。
私がこのホテルの経営者だったら、どうしただろうか。

 

今朝、広島から福岡に行き、今は福岡から中部空港へ飛ぶ飛行機の中。

 

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
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