谷 好通コラム

2013年05月19日(日曜日)

5.19.「『やった』じゃなくて、『出来た』だろ。」

前の話で出てきて施設の先生が、
みんなに、よく言うことがあるそうです
それは「『やった』じゃなくて、『出来た』だろ。」という言葉。

 

作業は「やった」だけではダメで、
ちゃんと「出来て」、その作業が、仕事をしたことになる。
というような意味だと思います。

 

これは実は、仕事の概念としてすごく基本的で大切なことなのです。

 

“やる”ことが仕事ならば、
その結果がどうなろうと、やればいいわけで、
肉体を動かし体が疲れる見返り、
あるいは時間が潰れた見返りとしてお金がもらえることになりますが、
体が疲れること、時間が潰れること自体には、
他人様にとっての付加価値はないわけで、
それは。ただの自分の事情でしかありません。
報酬をいただけるような「仕事」ではないのです。
だから“やった”だけでは仕事をしたことにはならないのです。

 

キチンと仕事が”出来て”、
たとえば車がキレイになったという結果が出来て、
キレイになったという付加価値がそこに発生すると、
それは、お金という報酬をいただける「仕事」になるわけです。

 

仕事に対する概念を解かってない人がよく勘違いをします。
会社に出ていれば、給料をもらうのが当然だと。

 

報酬は誰かの役に立ったからもらえるものであって、
何かをやっただけでもらえるものではありません。
ましてや会社に”出る”ことによってもらえるものではありません。

 

こういう人がいました。
研修終了早々に無断欠勤して、
携帯に電話をしても出ず。
自宅に電話をしても出ず。
留守電に一度話し合おうと入れても、何の返事もなく、
でも、
研修中の給料が出ているから取りに来るようにと留守電入れると、
給料をもらうのだけは当然の権利だと取りに来る。
なんの役に立たぬまま、
手間をかけさせただけで、無断欠勤し、
出たから給料はもらうとは、
もちろん法的に従い、出しますが、
給料の意味、報酬の意味、仕事の意味を、まったく分かっていません。

 

でも、社会人としての適性に欠けていることが
早く判って、こちらとしては良かったと思うことにしました。

 

何がどうなって、こういうことが起きるのかよく分かりませんが、
これからこういうことが増えるかもしれない嫌な予感がして、
気持ちが少し萎えます。
「『やった』じゃなくて、『出来た』だろ。」
健全な言葉です。

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
    読めば読むほど元気になること間違いなし。・・・の、はず。

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