谷 好通コラム

2013年04月19日(金曜日)

4.19.人類を救うのは、単純な商売かもしれない。

 

昨日、経済学者の書いた本や、講演会などでの話で、
皆さんが「このままいくと、必ず世界的な破局がやってくる。」とし、
それを回避するための解決策を、
「みんなが自分の為ではなく、相手の為、みんなの為を考えるようになるべき。」
と、そんな奇麗ごとを唯一の解決策にしていることに違和感を覚えると同時に、
それをすごく面白いことと感じている。
そんな話をこのブログに書いた。

 

ビジネスとは、
「お金の奪い合いである」というイメージがある。

 

しかし、一つの会社の長として30年近く実践してきた者として、
実際のビジネスとは、
そのイメージとは全く逆のものであることを学んできた。

 

ただし、
私は、サービス業、物販業、製造・卸売業の類のビジネスはやってきたが、
金融業とか、不動産業、IT産業などはやっていないので、
ビジネスの実践の中で学んだこととは、
必ずしもビジネス全般に言えることではないことは断っておく必要はある。

 

私が学んだこと。
ビジネスとは、広い意味でのお客様に、お客様が望む付加価値を提供して、
その価値に見合う報酬をいただくこと。
単純に言えば、それだけのことで、
それをより大きく実現するために、多くの人が力を合わせるのが会社の意味。

 

だから、ビジネスとは
お客様の望むものがどんな物であり、サービスであり、
どんな形でその付加価値がお客様に提供できれば、
お客様がそれを望み、“買う”という形で報酬を手に入れられるのか、
それをみんなで力を合わせて一生懸命考えて、実行する事だといえる。

 

だから、ビジネスの基本とはお客様のことを真剣に考えることであり、
お客様の立場に立って、お客様の気持ちになることに他ならない。
ビジネスとは実は、実に単純な構造なのです。
お客様は、自分のニーズの為に作られた、
自分の為の物を買うし、サービスを受ける。

 

だから、ビジネスは、お客様のことをいかに考えるかで勝負が決まる。
お客様のことを考えられた者が勝ちなのである。
これはきれいごとなんかではない。
非常に単純かつ、動かしがたい事実なのである。

 

そしてそのビジネスを実践する「会社」とは、
その経営者が、
お客様のことと同時に、
社員みんなのことを真面目に考えれば、
一人一人の社員は、他の社員みんなのことを考え、
会社全体のことを考えてくれて、
社員が会社全体のことを考えれば、
すなわち社員全体の一人ひとりがお客様のことを考えることになって、
お客様は、自分のことを、社員全員が考えてくれているその会社の商品を買い、
サービスを受け、より多くの対価、報酬をその会社に払う。

 

ビジネス全体すべての人が、
目先の自分のことを考えずに、
相手のこと、みんなのことを考えることによって、
正しく成り立っているのは、見事なものだ。

 

だから、ビジネスとは、
意外なくらい、利他的であり、
献身的な姿勢と行動が勝つのです。

 

 

しかし、これが「経済」とか「政治」という範疇になると、
どうもそうは行かない。
自国が、または自分がいかに儲かるかを一方向に考える事になる。

 

経済を大きく反映する相場とか株式なんてものがあって、
相手が儲かれば、自分がその分だけ損をして、
自分が儲かれば、相手がその分だけ損をする。
そんなシーソーのような仕組みだ。
あくまでも自分の利益だけを考えないと相手が儲けるだけで、自らは破産する。

 

政治家は、
国全体で集めた税金を
自分の選挙区の地域のために、
予算として、いかに不公平に奪ってくることを、
地域と、選挙区の人々のためと言い、
自らが利益誘導型の政治家であることを主張する。
自分の地域に、不公平さを伴うほど予算を持ってきてしまえば、
他の地域の予算がその分だけ減ってしまうが、そんなことはかまわない。
国全体より、国民全体より、他の地域の人たちより、
自分の地域の選挙区、選挙民のためだけに働く政治家を、地域が求める。
議員として国の最高機関に選び届ける。

 

政治とか、経済というものは、
本来的に利己的であり、自分勝手な構造を持っているようだ。

 

その一方、
人間は、地球を短い時間で壊してしまうほどの
巨大な力を持ってしまったので、
それぞれが利己的に行動すると、
環境的、生態系的、経済的など、あらゆる側面で、
本当に地球を壊してしまうことは、避けられようの無いことに思える。
それほど強大な力を人間は持ってしまった。

 

それぞれが個人レベルと国レベルの両方で、
経済的に、政治的に、利己的に考えていくと、
どうしても「破局」が結論として出てきてしまう。
それが、経済学者が、どうしても辿り着いてしまう結末と言う意味ではないか。

 

その破局を防いで、
地球と人類の平和な生活を子孫に残していくのならば、
広く人類が「利他的な発想」と、献身的な行動に変わるしかないと、
みんなが結論づけているのではないだろうか。

 

ならば、
みんなが、非常に原則的なビジネスを始めればいい。
世の中の原則的なビジネス、商売。
どこかで誰かが作り出した商品、製品又はサービスという形の付加価値を、
みんながお金で買うという報酬で交換する。商売だ。
商売は利他的でなければうまく行かない。
利他的な発想が求められる形で、世の中が回れば、
ひょっとしたら破局から地球は救われるかもしれない。

 

 

羽田から長崎に飛ぶ飛行機の中で書き始めたこの話、
途中から、自分が何を言いたいのか、自分でも解からなくなってしまった。

 

しかし、飛行機は、
先ほどから降下を始めているので、
もうすぐ、PCを仕舞わなくてはならず、
自分でも解からないまま、そろそろ書くのを終わらなくてはならない。

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
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