谷 好通コラム

2013年01月26日(土曜日)

1.26.禁煙二週間経過、電子タバコの怪

禁煙してから二週間が経過し、
タバコを吸いたいと思うのは、
食事のあとの一瞬と、
飛行機を降りてからの一瞬に限られ、
日常においてタバコの煙を吸いたいと思うことはほぼなくなった。
むしろ、しばらくぶりでタバコを吸った時の
あの頭の血管が締め付けられるような感覚がいやで、吸いたくないと思う。
少し以前の私からは信じられないことだが、
どうも私は、禁煙したようだ。

 

ところが、妙なことに「パイポ」が好きになってしまい、
口寂しさを紛らわせるためというよりも、
むしろ積極的にペパーミントとグレープフルーツの匂いが
おいしいと思って、パイポを楽しめるようになってしまったのだ。

 

ところが昨日、もっと面白いものを見つけてしまった。
「電子タバコ」というもので、コンビニで売っていた。

 

ウィキペディアによると
「専用カートリッジ内の液体を電熱線の発熱により霧状化し、
その微粒子を吸引することでタバコの代替とする製品である。
いわゆる一般的なタバコとは異なり、
火気を用いない上に、燃焼に伴うタールや一酸化炭素なども発生しない。
また、タバコの先端から副流煙が発生しないため、
他人に迷惑をかけず自身の健康を害することもないタバコ代替製品として、
2008年頃から日本国内においてもメディアなどで取り上げられている。」
とあった。
もっと詳しく読むと、
海外の電子タバコにはニコチンを含むものもあるそうだが、
日本では薬事法の関係で、
国内で市販されている電子タバコにはニコチンを含んでいるものは無い。
私がコンビニで買った電子タバコにも「ニコチン0mg、タール0mg」とあった。
ただ単に、水に溶け込ませた香料を水蒸気といっしょに吸っているだけ。

 

ニコチンも、タールも、一酸化炭素も、いわゆる体に有害なものは一切無く、
(中国製は粗悪品が多いので例外、と書いてある)
禁煙具としての効能があるという説もある。と、ややこしい書き方がしてあった。

 

これが実際に吸ってみると、
実にタバコに似ている。
タバコに似せた筒をゆっくりと吸うと、
まるでタバコそのもののような煙(水蒸気)が、モヤ~と出て、
その煙に、タバコとはまったく違うが、でもタバコのような味がする。
「ビール」と、
ビールに似せた「ノンアルコール飲料」の差よりも、
むしろ電子タバコの方が、タバコに似ている。
ニコチンの血管を締め上げるような刺激が無いだけだ。

 

おまけにご丁寧にも、吸うと、筒の先っぽがLEDでボヤーっと赤くなる。

 

 

とにかく、ものすごくタバコを吸っているのに似ているのです。

 

しかし、昨日の福岡空港で気がついたことがある。
この電子タバコ、
タバコとしての有害性も無く、
火が着いていないので危険性もまったく無いのだが、
これをくわえてプカーッと煙を出せる場所が、空港の中にはまったくない。

 

電子タバコは、タバコではないので、
禁煙の空港内で吸っても違反にはならないが、
これを吸っている姿は、タバコを吸っている姿そのものなので、
「なんだ、この馬鹿はっ!」と、周りの人の非難の視線を気にせずに吸える度胸は無い。

 

かといって、
「喫煙ルーム」に入ってこれを吸っていて、
タバコではないことがばれると、
「タバコでもないのに、わざわざこんな所で吸っている。バカみたい。」
と、もっと情けないことになる。

 

ニセモノは、所詮、ニセモノであって、
ニセモノとしての意味でしかない。

 

この電子タバコ、1本使い捨てで980円。もう買うのはやめですね。

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
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