谷 好通コラム

2012年07月28日(土曜日)

それはそれで、ちょっと寂しいかもしれない

昼に長崎から飛行機で帰ってきて、
夕方6時の飛行機で仙台に飛ぶまでの空白の時間が4時間ほどあったので、
PCでメールの返信をいくつか送ったあと、ゴロンと寝っころがった。
ロンドンオリンピックも時差で真夜中の頃だ。
何も新鮮なニュースは入ってこない。
少し寝ようと思った。

 

私は車の助手席あるいは後席に乗っていると、
目を閉じさえすれば眠ってしまう特技がある。
運転席では試したことはないが・・・・・・

 

しかし夜に寝床の中に入ると、
つい本を読んでしまって、
かえって目がさえて眠れなくなってしまうことはある。
概して寝床のほうがかえって寝付かれないことが多い。
また、昼寝をする習慣はなかったのだが、
ここ最近、
たまたま昼ごはんを食べて1時間、2時間後くらい、
食べたものが消化して血糖が体中に廻った頃なのか、
猛烈に眠たくなって、
自分の部屋で仕事をしている時など10分ほど寝てしまうことがある。
いよいよ本格的なオッサンになってきたのかもしれない。

 

 

昔から、
私を眠らせてしまう特効薬があった。
特効薬といっても飲む薬ではない。
私は、横になって”足をさすって”もらうと、
一発で眠ってしまうのだ。特効薬。
“ワニ”を仰向けにひっくり返してアゴをさすってやると、
寝てしまうと、何かのテレビで言っていたが、
そんなようなものだ。

 

私の眠らせたいと思ったら、
横にして、”足をさすって”やれば百発百中眠らせることが出来る。
これは弱点でも特技でもない。

 

 

ひょっとして、
私が年老いて、もうすぐに死ぬという間際、
親族が集まって臨終を見守ろうとしているのに、
なかなかしぶとく生きていて、
そろそろいい加減にして欲しいと思ったら、
足をさすってみるといい。
一分もしない間に
穏やかに、かつ速やかに、眠るように逝ってしまうのかもしれない。
連れ合いに、そう話したら、
なるほど、と妙に納得していた。

 

しかし、
私がもうすぐ死ぬという時、
足をさすられたら、
静かに穏やかに、かつ速やかに逝くことが出来て、
それはそれで、幸せかもしれないが、
「そろそろ、もう、逝きなさいよ。」という印かも知れないことに気が着くと、

 

それはそれでちょっと、寂しいかもしれない。

 

 

仙台へ行く飛行機の中から、渾身の一枚。

 

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
    読めば読むほど元気になること間違いなし。・・・の、はず。

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