谷 好通コラム

2012年04月21日(土曜日)

小杉店長のきっかけ その2.「聞く」

3月26日にパーティーがあって、
その司会に小柳さんという
レースの実況中継をしているアナウンサーさんをお願いしました。

 

ところが、小柳さんと事前の打合せをした時に、
実は小柳さんがキーパーラボ一宮店のお客様であることが分かったのです。
それも小杉店長の大ファンだとおっしゃる。

 

小杉店長は現役のプロレスラーです。
体は半端なくでかい。でも心はあくまでも優しく、いつもニコニコしている。
そのまたアンバランスが多くのファンをひきつけるのでしょうか。
この間、初めての子供さんが生まれたホヤホヤのパパです。

 

小柳さんは彼がプロレスラーであることはご存じなかったようで、
驚いて見えましたが、
「イヤー、僕は小杉店長の大ファンで、もっと店に行きたいのですけど、
なかなか予約が取れなくて残念なのですよね。」とおっしゃる。

 

一宮店で予約が取りにくい??
決して忙しい店舗ではない一宮店で予約がとりにくい?? なんか変だ。

 

小柳さんは続けて、
「小柳ですけど、洗車してもらいたんだけど、予約できますか?」
と電話すると、小杉店長は元気良く、
「ハイ、ありがとうございます。4時なら大丈夫です。」と答える。
しかし残念ながら小柳さんは、4時には他の用事が入っている。
「4時かー、4時では間に合わないなー、じゃあ、またお願いね。」
となってしまう場合が多いのだそうだ。

 

この場合、
ポイントは「4時なら大丈夫です。」です。
小杉店長は予約ボードを確認して、
小柳さんをお待たせしないで済む時間を「4時なら大丈夫です。」と言った。
心優しい小杉店長は小柳さんのことを思ってそう言った。
しかし、
それを聞いた小柳さんには、
「4時ならいいですが、それ以外はダメです。」という意味になってしまう。
小柳さんにとって4時が都合の悪い時間ならば、
「4時なら大丈夫です。」の言葉は、
事実上、“お断り”の言葉になっていたのでした。
小杉店長の歓迎の気持ちとは裏腹に、事実上、お断りしてしまっていたのです。

 

この場合、
「小柳さんのご都合の良い時間は、何時頃でしょうか?」と、
まず「聞く」ことでした。

 

 

予約したいと電話をいただいて、
まず、こちらの都合をお伝えする前に、相手の都合をお聞きするべきでした。
「歓迎」とはそういうことです。
相手を歓迎することとは、まず相手を受け入れることから始まります。

 

小杉店長は小柳さんを歓迎するあまり、
小柳さんをお待たせせずに済む時間を「4時なら大丈夫です。」と、
言ってしまったが、それが、
こちらの都合を相手に告げ、事実上のお断りの言葉となってしまったのです。

 

まず、「小柳さんのご都合の良い時間は、何時頃でしょうか?」と、
あいてご都合を聞き、
その上で、「2時に行きたいんだけど。」と言われたら、
たとえば、
「はい、ありがとうございます。2時にお待ちしております。
ほんの少しだけお待たせしますが、ぜひ、お待ちしております。」
でしょうか。

 

小杉店長が具体的にどんな話し方をするようになったのかは知りませんが、
目に見えて上がってきている一宮店の実績に、
少しは役に立っているのかもしれません。

 

「歓迎」の気持ちは、誰でも持っています。
でもその気持ちとは反対にお断りの言葉になっていることもあります。
歓迎とは、まず相手を受け入れることであり、「聞く」ことでしょう。
相手の都合を聞く前に、先にこちらの都合を相手を言ってしまうと、
結果的に歓迎していないことになってしまうことも多いようです。

 

歓迎とは、「言う」より、まず「聞く」ですね。

 

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
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