谷 好通コラム

2012年02月01日(水曜日)

2966.青森、強い風雪でギリギリと離陸にビビる。

先ほど青森空港を羽田空港に向かって飛び立った。
青森は雪と風が強く、
ひょっとして羽田空港からの飛行機が青盛空港に着陸できなければ、
その折り返し便である私達の飛行機は欠航となるところであった。

 

それでも羽田→青森便は定刻を30分ほど遅れて無事到着し、
幸運にも私達の羽田行きの飛行機は欠航になることはなかった。
明日は東京で、朝一番、絶対に行かねばならない要件があったので、
欠航になるようなら東北新幹線を使って、
ああして、こうしてと考えていたのだが、
本当に良かった。

 

しかし、何とか青森空港を飛び立ったのだが、
今日ほどのエキサイティングな離陸は今までなかったような気がする。

 

まず、ボーティングブリッジ(飛行機に乗り込む橋)を離れたところで、
雪を溶かしながら払い落とす作業(防除作業)をした。
「普通は、ボーティングブリッジの位置で雪の防除作業をするのですが、
特に今日は風が強かったので、ボーディングブリッジを離れてから、
これをしました」と、飛行中に機長が機内アナウンスで説明していた。

 

その後、
真っ白に雪に覆われた滑走路を出て、
すぐに離陸するかと思ったら
エンジンをハーフスロットルでかなり長く空ぶかしして、
その間、ブレーキで機体を止めていたので、
機体がブルブル震え続けたのは、
それがあまりにも長い時間(と言っても2分くらい)だったので、本当にビビッた。
(これも機長の説明で「エンジンに着いていた雪を振動で落としました。」だそうだ)

 

それから、エンジン全開のフルスロットル。
真っ白な滑走路を全力加速する。
真っ白に誘導灯が点いているだけで滑走路はまったく見えない。
それでもかなり短い滑走距離で離陸した。

 

離陸してほんのしばらくは割りと静かであったが、
雪雲の中に突っ込んでから、
ドドン、ドンと嫌な振動が続き、
窓の外には大粒の雪がぶっ太い線になって後ろに飛んでいく。
濃い「雪雲」がかなり分厚いのであろう、
これがたぶん5分以上続いて、私はまたビビッた。
飛行機には数え切れないほど(千回以上は)乗っているが、
回数を乗っているからこそ、
いつもと違うことがあると「えっ、何で? 大丈夫か?」とビビるのだろう。
離陸前のエンジン空ぶかしの時間が長い事に、
私はすっかりビビッてしまっていたのです。

 

乗った機体はボーイング737-800、
機体の基本設計は古いが実績のある設計機体で、
しかも、最新の電子機器と翼形とエンジンを積んだ最新型であり、
古さと新しさの両方の信頼性を持ち合わせた機体であり、
安全性の点にはまったく不安はない。

 

しかし、今日の離陸は本当にビビッた。
経験が多すぎると、いつもと違うことがあると、
それが他の人には大したことないことでも、かえってビビるのですね。

 

それにしても今日の離陸は、
大雪と強風で、取り止めギリギリのところだったのでしょう。
隣で寝ているおっさんには分からないことです。

 

㈱弘善商会さんの話は明日、じっくり書きます。
いい事いっぱい聞いてきました。

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
    読めば読むほど元気になること間違いなし。・・・の、はず。

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