谷 好通コラム

2011年04月04日(月曜日)

2757.決してあなどれない花粉のこびり付き

三月の下旬、特に3月26日27日の土日から先週週末にかけては、
年末並みのラッシュが続きました。

 

その最も大きな要因は「花粉」です。
お客様は「黄砂」と思っている方もいますが、おおかた「花粉」です。
今年の花粉は例年になく大量にあって、特に関東において顕著です。
しかも、何の花粉なのかはっきりしませんが、
洗車をしても花粉がベターっと残って簡単には落ちません。
それで普段はご自分で洗っていらっしゃる人まで、
「花粉が取れなくて困った、・・・」と来店されます。

 

花粉がこびり付いてから間がなければ、
洗車の拭き上げを「キーパークロス」などのマイクロファイバークロスで行なえば、
キーパークロスの掻き取り効果で取り去ることが出来ますが、
少し時間が経ったものは爆白+「ピュアキーパー」の作業が必要になります。
ピュアキーパーのクリーンアップ性能でほとんどキレイに取り去ることが出来ます。

 

しかし、付着した花粉が大量である場合、
あるいは、付着してから相当時間が経っている場合、
塗装又はコーティングの中に浸潤して
塗装を膨張させたり、塗装を侵している場合があります。
この場合は「研磨」をかけなければ元に戻らない場合があります。
程度によっては軽研磨で取れる場合もありますし、
ひどい場合は鏡面研磨を必要としたり、
それでも跡がかすかに残るほど塗装が侵されている場合もあります。

 

これは花粉の中に含まれる「ペクチン」が原因です。
花粉の種類によってその成分が違うようですが、
一般的にはある種のペクチンは食用の「増粘剤」と使われているほど
ベトベトしているもので洗車だけでなかなか取れない原因となっています。
また、ある種(どの種か判明してない)の花粉に含まれている酵素が、
塗装を浸潤するようです。

 

二年ほど前に、滋賀県のお客様のBMWにこびり付いた花粉が、
塗装の中にまで染みこんでいて、研磨までしてきれいになっても、
何週間かすると塗装の中から染み出してきたように、
またシミがいっぱい出てくるというきわめて重症な例がありました。
BMWジャパンに問い合わせたところ、
過去にもそのような例が2例ほどあったそうです。
どの種類の花粉が塗装にダメージを与えるのかなかなか確認は難しいのですが、
たかが花粉となめてかかるとひどい目にあうようです。

 

いずれにしても、花粉がついたら出来るだけ早く洗い落とすことが肝心です。

 

無機物で出来たガラスコーティングで保護してあるとかなり守れますが、
特にダイヤモンドキーパー、クリスタルキーパーなど
レジンが犠牲被膜として使われているコーティングでは、
理由ははっきりしませんが、
研磨をしなければシミが取れないまでの症状になっている例はまだありません。

 

花粉は春の風物詩でもありますが、
花粉症の人には最も憂鬱な季節であるだけでなく、
塗装の美しさの大敵でもあります。

 

お客様に適切にアドバイスを差し上げることも私達の大切な仕事だと思います。

 

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
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