谷 好通コラム

2011年01月12日(水曜日)

2700.あの辺に温泉あったかなぁ

新幹線で東京に向かっている。
今日も富士山がくっきりと見えた。
今年は最初から富士山が見え続けていて幸せなのだが、
くっきり見える富士山の中腹に白い煙が大きく出ているのを見て、ふと思った。
白煙の出方は明らかに「湯気」である。
「あの辺に温泉ってあったっけ」

 

 

あまり記憶にはないのだが、
あの場所からの白煙を見たことがあるようなないような。

 

しかし少なくとも、
10年前から私が撮り取っておいてある富士山の写真には、あの白煙はない。
でも、私がそれを見た時、違和感を持たなかったところを見ると、
あったような気もするし、よく分からない。

 

 

すべてが平和である。

 

いつもあるものが、
いつものようにあって、
皆ががんばって、笑って、働いて、話して、
前に進みながらも、すべてがいつものように平和である。

 

しかしこの時代、
心の隅にいつも不安がある。

 

30年以内に87%の可能性で起こると言われている「巨大地震」はいつ来るのか。

 

防ぎようなく空を飛んで拡がる「鳥インフルエンザ」は大流行するのか。

 

地球温暖化で異常気象の頻発はどこまでエスカレートするのか。

 

北朝鮮が原爆を持ったらこれから何が起こるのか。

 

必ずいつかは噴火する富士山はいつ、どんなスケールで噴火するのか。

 

私達が考える将来のビジョンは、
いつも、自分の置かれている状況が平和に続いていることが前提となっている。
私達は当たり前のように平和である。

 

近い将来には、
地震もなければ、鳥インフルエンザもなく、
とんでもない異常気象も起こらず、
北朝鮮は原爆を使わず、富士山も爆発しない。
私達はそれらがすべてないことを前提としたビジョンしか持っていないのではないか。
本当にこれでいいのかなと思った。
危機管理として、特に巨大地震は考えておくべきだろう。
富士山の噴火ともリンクする話だ。

 

明日にでも巨大地震が来て、
明日から愛知のキーパーラボがすべて休業となり、
明日から一切の商品が全国に送れなくなったら、どうなるのか。
誰か犠牲者が出るのではないか。
そんな時、会社はどこまで持ちこたえられるのか。

 

もちろんそれを全く考えていないことはない。
少なくとも、明日それが来ても、
当面、何ヶ月間は全社員に給与が支給できるように用意はしている。
が、会社そのものが無くなったら、それも一時しのぎでしかないし、
しかし、それをいちいち考えていたら
何もできなくなってしまうことも事実だ。

 

そんなことを、
不意に富士山から白煙、湯気が上がっているのを見て、
「あんな所に温泉ってあったっけ」と思い、考えてしまった。

 

たぶん、富士山のあちこちにある湧水が、
湧水の温度は年中ほとんど変わらないので、
非常に寒かった今朝、湯気が立ち上がっていただけなのだろう。
それにしても、派手な湯気だ。

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
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