谷 好通コラム

2010年10月11日(月曜日)

2628.i-MiEVで非喫煙者の気持ちが解った

最近ちょくちょく「三菱i-MiEV」つまり電気自動車に乗ることがあるが、
航続距離100kmは慣れれば何ともないことに気がついた。
100km以内で走り会社に帰って
そのまま毎日コンセントに繋げばいいだけで、何の面倒も感じない。
電気自動車を日頃のコミューターとして使うならば、
「急速充電」を使う機会はなさそうな気がし始めた。
走行感覚はまさしくリアル。
馬力も十分で(フルアクセルは電力を一挙に使うが)
30kmとか40kmくらい離れた所へ行って帰るのなら、むしろ快適である。

 

もうひとつ気がついたのは、
自分が乗っている車が排気ガスを出していないことで、
周りを走っている車の排気ガスが汚く思えてしまったことだ。
タバコを吸わない人が、
喫煙者のタバコの煙がひどく煙く汚いと感じることと同じことか。
私は喫煙のバリバリの現役なので、
この感覚が全く分からなかったが、
電気自動車に乗るようになってから初めて何となく分かったような気がする。
初めて非喫煙者の気持ちが解ったような気がしたのだ。
我ながら、勝手なものだ。
しかしこの感覚は、電気自動車の普及に拍車がかかる感覚だなとも思った。

 

この電気自動車の電気走行コストは1円/1kmとも聞いた。
「三菱i-MiEV」は車両自体の価格は100万円以下であり、
リチウム電池が300万円以上のコストになっていることを考えると、
電池のコストが、電気自動車の普及でどこまで下がるかが、最大の問題であろう。
それにしても1円/1kmは安い。

 

ただ、ある石油販売会社の役員さんから衝撃的な話を聞いて、
私の認識が間違っていたことに気がついた。

 

たとえば化石燃料の代表の一つであるレギュラーガソリンには、
揮発油税、つまりガソリン税が1リットル当たり48.6円かかっており、
これは道路特定財源であり、
2兆円近い税収で日本国中の道路を作る財源になっている。

 

つまり、日本国中の道路は、
車に乗る人が燃料を消費することで受益者負担として収めた税金で造ったものだ。

 

その道路を、
エネルギーとして税金を納めない電気自動車が走るのは、理に合わない。
極端に言えば「電気自動車は脱税者みたいなものだ。」ということか。

 

なるほどな~と思った。
人が自分でお金を払って造った道路を、
お金を払わない人が勝手に走るのは、たしかに理に合わない。

 

とすると、日本国中に電気自動車が走るようになると、
道路を造るため税金を納めない車が多くなって、
道路を造れず、維持費にも困るようになるはずだ。

 

すると、いずれかの方法で、
電気自動車にもガソリン48.6円/リットルに匹敵する税金がかかるはずだ。
すると、少なくとも1円/1kmでなく、
ガソリン車の平均燃費が10km/リットルと考え、130円/リットルとして
ガソリン車の走行コストが13円/kmに対して、
電気自動車の走行コストは4.86円+1円/kmとなるはずだ。
となると、電気自動車の走行コストはガソリン車のそれの半分弱にしかならない。

 

平均燃費が20km/リットル以上のハイブリッド車ならば、
電気自動車とほとんど変わらず、
40~50km/リットルというプラグインハイブリッド車になると逆転してしまう。

 

正直言って、
よく解らなくなってしまった。
我が「三菱i-MiEV」の未来の車としての輝きは変わらないが、
よく解らなくなった。

 

こういう問題は、なかなか簡単には分からないものですね。

 

 

今日の午後、少しだけ時間があったのでKeePer LABO甚目寺店に寄った。

午後3時過ぎに5番(ごはん)をやっと取ることができた坂野チーフ。

 

 

もう一人前になってきた青山君の書いた日報は味がある。
いつか紹介したい。

 

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
    読めば読むほど元気になること間違いなし。・・・の、はず。

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