谷 好通コラム

2009年11月11日(水曜日)

2348.物販業もサービス業も同じ

昨日のNHKテレビの「プロフェッショナル」を見て、
物販業もサービス業も同じなんだ、と思った。

 

その番組に出ていた人は食料品を主に販売するスーパーの大手で、
売上が下がり傾向にある現状を打破するために社長として起用された人だ。
その人は、以前には「ユニクロ」の売上げが下がった危機に、
コンサルティングとして提案をし、その実行でユニクロをV字復活させた立役者だ。

 

彼がいわくは、
「目先の売上を追ってはいけない。
まず、スタッフみんなが、お客様を喜ばせることを考えることだ。」
お客様が喜べはいやおうなく売り上げは上がる。
お客様を喜ばせるにはスタッフが喜んで働けなければならない。
お客様が喜んでくれることが嫌いなスタッフは誰もいない。
スタッフは全員、お客様が喜ぶのが好きだ。
スタッフ全員がその好きな事である「お客様が喜ぶ事」を考えると、
スタッフは嬉しい。
お客様が喜ぶことは、現場の人でなければ出来ない。

 

目先の売上げを追っても、売り上げは上がらない。
お客様が喜ぶことを考えればいい。
いやおうなしに売り上げは上がる。

 

彼が行っていた言葉とはずいぶん違うかもしれないが、
意味としてはそんなことを言っていたと思う。

 

経営者は利益を上げる事が仕事だから、
自然、今日の売上げ、今月の売上げを追い、経費を削って利益を追う。
数字としての利益を追い、数字としての売り上げを追う。そして数字として経費を削る。
それが経営だと思っている人が多い。
私もその中の一人なのかもしれない。

 

しかし、売り上げが欲しいなら、お客様が喜ぶ事をすればいいわけである。
これは単純な方程式であり異論がある人はいないだろう。
そして、スタッフはお客様が喜ぶことが好きなのだから、
お客様が喜ぶことを考え、実行すれば、
スタッフも嬉しいし、売り上げも上がる。

 

そして、お客様が喜ぶことを実行できるのは現場のスタッフでしかないのだから、
現場のスタッフがお客様の喜ぶことを考え行動できるようにすればいい。

 

それを目的としたスタッフの教育も必要だろうし、店舗作りも必要だ。
それが会社のやるべきこと。
また、お客様の喜びがスタッフの喜びとなり、
それを実践したものを評価する仕組みも必要なのだろう。

 

第一にスタッフに笑顔があること。
笑顔は「笑え!」と命令で出来るものではない。
お客様の喜びを作り出すことで自らの仕事に喜びを感じた時に自然に出てくるものだ。
たしかにそう思う。
スタッフに笑顔がない店舗は、
たぶん、お客様の喜びを作りきれていない店なのだろう。
そんな状態で数字を追っても、店が繁盛するわけがない。

 

こういうことはサービス業ならではの事と思っていたが、
スーパーと言う物販の世界でそれが通用するのは、なるほどである。
お客様相手のビジネスならば物販もサービス業も同じ事なのだと改めて思った。

 

いまだに十分な量のお客様の喜びを造りえていない新店で、
数字を追うのは間違いであると気がついた。
こんな簡単な事に、やっと気がついた。

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
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