谷 好通コラム

2009年07月10日(金曜日)

2254.決算書は経営者の通知表

「決算書は経営者の通知表」と言う。

 

会社の生み出す「利益」とは多くの場合「経常利益」を指す。

 

「売り上げ」-「原価」=Ⓐ「売上総利益」・・会社が生み出す付加価値
Ⓐ「売上総利益」-Ⓑ「販売費及び一般管理費(経費)」=Ⓒ「営業利益」
Ⓒ「営業利益」-Ⓓ「営業外損益」=Ⓔ「経常利益」

 

これを言葉に直すと、
会社活動が生み出す「社会的付加価値(Ⓐ売上総利益)」の量が、
会社活動で使った「社会的なコスト(Ⓑ経費)」を上回ると「Ⓒ営業利益」がプラスになる。
また、「Ⓒ営業利益」から、その経過において発生した受取り・支払い利息などの
「営業とは直接関係ないコスト(Ⓓ営業外損益)」を引いたものが
会社の利益(Ⓓ経常利益)となって、それがプラスになれば黒字会社と言う。

 

つまり会社が出すプラスの経常利益(黒字)とは、
会社が営業して生み出した付加価値の量、つまり「社会に対する貢献の量」が、
営業に使った費用と営業外で使った費用、つまり「使った社会的資本の量」よりも、
大きかったことを意味し、
社会的に貢献した意味になる。

 

だから黒字が続く会社は社会から応援を受け、存続し続けることが出来るし、
赤字が続く会社は社会からの応援を受ける事が出来ず、存続し続けられない。

 

決算書は経営者の通知表とは、
社会から受け取る通知表と言える。

 

社会とは、なにより一般消費者のみなさんであり、販売先さんであり、
社員さんであり、アルバイト・パートさんであり、その家族のみなさんであり、
あらゆる業者さんであり、銀行さんであり、地主さんであり、大屋さんであり、
取引業者さんであり、株主さんであり、経営者たちのこと、すべてである。

 

そのすべてが、その立場において発生した付加価値の恩恵あるいは報酬を受取り、
なお社会に提供している付加価値にプラスの残高が出て、
通知表が黒字になる。

 

だから会社の経営を担う経営者は、
毎月の月次決算の累積でおおよその結果は分かっているが、
それでも、一年の総決算はドキドキするものなのだ。

 

六月決算を終えて、今日、その通知表の概算が出た。
結果は、黒字で昨年よりもちょっとだけ良かった。

 

しかし、
「あ~~~、あれだけ頑張ったのに、思い切ったことをしたのに、ちょっとだけプラスか。」
分かっていたはずなのに、
少しだけ、ほんの少しだけ、涙が出てしまった。

 

中学生が学年の終了式が終わって、
通知表をもらってドキドキ、
その学期はずいぶん頑張ったつもりなので、期待して見たのに
たくさんある学科のうち、2つの学科しか上がってなくて、
しかもその一つは、学力とはあまり関係のない図工であった。
たとえで言えば、こんな感じだ。

 

しかし、今の厳しい環境の中で、
TVCMの分だけ大きい費用を使った上で、
その分を賄うだけの付加価値を出させてもらったことは、感謝すべきことであり、
喜ぶべきことでもある。
しかも、
私達が出せていただいた付加価値の何十倍かの付加価値が
施行店さんによって出され、貢献することが出来、
また、多くのお客様に喜んでいただいたことでもある。
これ以上の喜ぶべきことはない。

 

解ってはいるが、
もらった通知表はプラスほんのちょっとであった。
決算は経営者の通知表とすれば、やっぱり、ちょっとだけ涙ポロリなのである。

 

 

 

今日は午前中大切な話があって、
昼前から関東の快洗隊を回り始めた。
東京の道は、珍しくいつもより混んでいて、時間の都合で板橋店を飛ばしてしまった。
松戸店、五香店では、いろんなことを話し、考えて、写真を撮り忘れた。
続いて8月上旬オープン予定の八王子店の現場に行き、いっぱい色々考えて、
向かった上溝店で、明るい中村君と野崎君の笑顔を見て、
写真のことを思い出し、撮った。

 

中村店長と

 

 

野崎チーフ

 

 

帰り際の上溝店で決算の概算をメールで受取り、相模原店に行く。
元気柴田おじさんと木下コンビ。

 

 

新店の八王子店の店長になる酒井君と新人の米谷君もいたが、撮り忘れだ。
心の動揺がまだ落ち着かない。
米谷君は研修時に怪我をしたのに、ねぎらいの言葉をかけることすら忘れてしまった。
ゴメンな。

 

 

新横浜駅から帰りの新幹線の中、
夕日が強く、明日のお天気を約束してくれているようだ。

 

 

思いもよらず、富士山が見えた。
「晴れ」を予告する夕焼けの雲を伴って、不意に富士山が見えた。
ちょっとだけではあるが、プラスの通知表を誉めてくれているような気がして、
とても嬉しかった。

 

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
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