谷 好通コラム

2009年07月02日(木曜日)

2247.なぜ「合成写真」に見えるのだろうか

ここのところの我がブログを読み返してみると、
どうも自分の内側に入り込んだ話が続いているように思えた。
なぜだろうか・・・と続けると、また内側に入り込んでいくのでもうやめよう。

 

 

世の中のこと
景気はやはりどん底に向かってまだ落ちていくのか、
すでに底を打って回復に向かっていくのか、
色々な見方があって、
一概にどちらかとも言えないが、
世界中を支えていた金融バブルが一度精算されたことで、
過剰消費の循環構造が成り立たなくなっていることは事実で、
少なくとも元の状態にまで戻るのは、やはり無理ではないかと思う。

 

とすると元に戻る事を期待しての方策はその前提に無理があり、
ならば、全世界的な新しい秩序を目指す方向を探さざるを得ないのだろうか。

 

それがエコなのか。
しかしエコ本来のあり方は
すべての人のあらゆる消費が縮小することで成り立つもので、
社会構造が変わる過渡期に、
それを構築するための大きなマーケットがあるとしても、
過剰消費の生活に順応した人々が、消費縮小の方向に本当に向かえるものかどうか。

 

一度使い始めたらやめられないのは
TVであり、携帯電話であり、外食であり、自動車であり、酒かタバコか麻薬か。
その人が必要とする消費が、
違う国の人から見れば無駄な浪費でしかなく不必要であったとしても、
その人から見ればどうしてもなければならない必需品であることが多い。
エコとは無駄な消費である浪費の生活からの脱却を意味する。

 

 

親から食べさせてもらうことが当たり前の生活をしている人が、
自分の働きだけで食べて行かなければならなくなった時に、
親の“ありがたみ”が初めて解るかと言えば、
むしろ、食べさせてくれなくなった親を恨むことの方が多いように、
現状の生活を既得の権利だと勘違いしている意識に、
地球のため、人類全体のためというエコの新しい社会秩序が受け入れられるか。

 

自分の今の生活を権利だと勘違いしている人が、
縮小する消費の世界を作り上げるための政策・政府政党を支持するか。

 

はたまた、消費縮小の社会秩序を作り上げるために発生するマーケットを、
大きなビジネスチャンスとして手ぐすね引く人は、
ひょっとしたら新しいビジネスチャンスを活かして、
今以上の金を稼ぎ、「自分だけは」より贅沢に消費することを夢見ているのでないか。

 

一方向的に消費拡大で作り上げられてきた経済成長が、
人類史上初めて、消費縮小、経済的縮小することを前提とし
新秩序、エコ社会を構築する方向で、今の経済危機を乗り越えようとする試みは、
個々に持っている目的が、
「自分だけは」贅沢をしたいというモチベーションならば、
それはエコではなく、ただのエゴに基づいた動機であって、
事業本来の目的と反対方向にあるので、じきにボロが出てしまうのではないか。

 

とすると、消費縮小の方向は理念だけが先行して
実際にはやはり消費拡大の方向が、すべての人の意志として継続されるのか。
とするならば、本気で地球は危なくなる。
しかし、そこまで人類は愚かであるはずはないので、
いずれは消費縮小の方向へ舵を切らざるを得ないのではないか。

 

石炭エネルギーが全盛の昔、炭鉱のおかげで繁栄を極めた炭鉱町夕張などが
石油エネルギーに代替された現代、
繁栄の跡形もなく廃墟のごとく衰退した姿は、
今の構造から未来の展望を切り開くための重要なヒント、
あるいは発想の転換のきっかけになるかもしれない。

 

遠くない将来、
いずれは来るのであろう新しい秩序で成り立つ世界を肯定的に受け入れ、
それがあるべき姿として、
追い求める能動的な姿勢で自分の発想を持つべきだろうと思う。

 

私たちのビジネスにおいてエコな方向とは何だろう。

 

 

とまた、
今日もまた真面目っぽい話になってしまった。
どうもイカンのだ。
私の何所かが、変なモードに入りっぱなしになっているようだ。
しかしたぶん、明日から一挙に元のモードに戻るはずだ。
なにせ明日は、
今年初めてのレース、岡山TIサーキットでのレースに行くことになっている。
私の元気の素であるレースは、
私をいつもの元気モードに引き戻してくれるはずである。

 

 

本文とも、レースともまったく関係ないが、
面白い写真を見つけたので、ちょっと載せてみる。

 

このシーンは見た人も多いはず。
テレビCMのドイツSONAXの研究室での1シーン。
ダイヤモンドキーパーの生みの親であるDr.ピッチのシーンだ。

 

 

ちょっとカメラを引いた写真。
CMではDr.ピッチしか写っていないが、
本当は、背後にこんなにたくさんの研究室スタッフが写っていたのです。
本番CMでは、Dr.ピッチ以外ほとんどすべての人が消えてしまったのは残念だ。

 

 

撮影後の1シーン。
すでにスターのようなDr.ピッチと、デブのオッサンが一緒に写ると、
どういうわけか「合成写真」のように見えるのは、変な現象である。

 

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
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