谷 好通コラム

2008年11月30日(日曜日)

2077.心癒され、自分を見る

議論と喧嘩とは違うものだと思った。

 

民主党の小沢党首と自民党の麻生総理の党首討論が何度もTVに映し出されたが、
あれは議論とはまったく違うものだ。
両方ともTVの中継を意識してか、
慎重な発言を繰り返すだけでちっとも面白くない。
面白いかどうかは議論としての評価とは関係ないかもしれないが、
お互いに相手の発言へ肩透かしばかりを食らわせていて、
ちっとも議論がかみ合わないので、聞いていてやっぱり面白くない。
これは議論とは言えないだろう。
紳士的に静かな議論のように見えて、
相手を負かすことが目的だけの、実は喧嘩のようなものだ。

 

その反対に、野次はすごかった。
相手の発言を聞こうともせずにやたらに罵声を飛ばす。
これも議論をしようとする姿勢はまったく見られず、怒鳴り合いのただの喧嘩だ。
野次を飛ばす議員は、目立とうとしているのかもしれないが、
自らの品位の無さを吐露しているだけで、
評価の面において逆効果であることを知っているのか。

 

議論とはお互いの意見を出し合い、お互いに相手の意見を聞き合うことによって
より正しい結論を得ようとするのが目的だ。

 

しかし議論をしていく中で、
自分の意見を通そうとばかりについ感情的になって、
半ば怒鳴り合いになることもしばしばで、
そうなると議論は討論を通り越して喧嘩になってしまう。
喧嘩は、相手を叩きのめすことによって相手に勝つことが目的であって、
より正しい結論を導き出すのが目的である議論とはまったく別の意味を持つ。
議論は、お互いに意見を言い合い、聞き合うことで成り立ち、
喧嘩のように相手に勝つことを目的とはしていないのだ。

 

私を含めて、議論が喧嘩のように成りがちなのは、
自分の意見の正しさを、つい、相手に一方的に理解させようとするばかりに、
自分の意見が必ずしも正しくないこともあり得るという可能性を忘れ、
つまり自分を否定する力を見失って、
相手をなじり、否定することに躍起になってしまうからだろう。

 

あの党首討論自体と罵声でしかない野次を見て聞いて、
実に「人の振り見て我が振り直せ」を思い出した。

 

今日は久しぶりに怒鳴ってしまった。
一生懸命している人に、細かいことで怒鳴ってしまった。
怒鳴ることによって相手を傷付けてしまうことを忘れ、
恥ずかしくもなく怒鳴ってしまった。
私などは、まったくもって不完全な人間の典型だと思いつつ、重ねて恥じる。

 

今日で、激しく会社も自分も動いた11月が終わった。
テレビコマーシャルの放映も2/3が終わってその効果と反応が顕著に出てきている。
快洗隊直営店は17店舗中12店舗が予算を達成し、
12月に向けてみんな意気が上がっている。
12月はもっと激しい月になるだろう。
こんな時にこそ、
よりきちんとした議論を重ねて、より正しい結論を探していかねばならない。
相手をなじるような喧嘩などしている訳にいかないのだ。
自省せねばならない。

 

 

今日は朝からほとんど事務所で原稿書きで疲れた。
だから心が狭くなってしまっていたのだろうか、恥ずかしい。

 

しかし、夜には、素敵なJAZZを聞くことが出来た。
心を洗われる思いで大好きな「今岡友美」の歌声を静かに聴くことが出来たのだ。

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そんなあと、静かな目で自分を見ることが出来るのは、癒されたからであろうか。

 

彼女のホームページから写真を一枚拝借。

 

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
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