谷 好通コラム

2008年06月27日(金曜日)

1953.“今まで通り”の居心地良さ

時代が刻々と変わっていって、
自分自身もその時代に適合しなければ、
大昔、気候の変動に適合出来ずに滅んでいった数え切れない生き物のように、
私たちも時代の変化に置いていかれ、
いずれは滅ぶ。
これはダーウィンの進化論を持ち出すまでもなく、
厳然たる事実だ。

 

しかし私だって
本当は携帯電話でのインターネットを使いこなせなければならないのだが、
PCを使うのがやっとで、携帯のITの使い方を学習する意欲がない。
こんなことでは今後のモバイル世界に着いていけなくなることはよく分かっているが、
面倒だし、だいいち字が小さすぎて目がツライのだ。
情けないが、目の方が昔通りではなくなっていて、
今の時代に着いていけない。
時代に着いて行くには、なかなかのパワーがいるものらしい。

 

出来れば今まで通りがいい。
昨日と同じ今日が平和でいい。
今日と同じ明日がまた来てくれれば一番平和でいい。
淡々とした平和な生活が続き、みんなが穏やかで幸せなのが一番いい。
しかし、
そう心の底から願ったとしても、
時代はその歩みを止めることなく進んでいく。
だから、
昨日と同じ今日を願ったとしても、
昨日と同じ自分であろうとしても、
時代がどんどん変わってしまうのだから、
昨日と同じ自分であり続け、明日も変わらぬ自分でいると、
気が付くと時代から取り残された自分になっていて、
昨日あったはずの平和も、明日もあるはずたった幸せも、
いつの間にか無くなっていることに気が付く。

 

時代は変わっていくのだから、
その時代の中での幸せのあり方も、平和のあり方も変わっていく。
だから自分自身が時代の変化に適合てきないと、
昨日までの場所には平和も幸せもなくなっているので
昨日までの場所にい続けると、
平和も幸せも得られなくなっていて、
自分だけでなく家族や社員をも、争いの中で不幸に巻き込んでしまうこともある。
だから、自分だけ今まで通りの居心地の良さを甘んじていることは
もう出来なくなっている立場であるということだ。

 

ただ人間が動物と違うのは、
変わっていく時代に適合するだけでなく、
自らが時代を主体的に変えていく存在にもなり得ることだ。

 

むしろ時代を牽引していく者こそが、
新しい時代の主役として、
新しい時代の中で一番の平和と幸せの実現を成し得るのかもしれない。

 

時代の波に乗っかって生きていくか、
時代に取り越されて「昔は良かった」とつぶやくか、
新しい時代を作り上げる主役として生きていくか。

 

そんなオーバーなことでなくとも、
時代の変化に自らを適合できないと不都合は事が誠に多いのは事実だ。

 

今までのままの方が居心地がいいのは間違いない。
今までとは違うことをしたり、
違った習慣を持とうとすると
実に不快な違和感を強く持つ経験をいくつもしている。
何か間違ったことをしているような罪悪感にも似た不快感だ。
しかし大抵の場合、
実際には間違ったことをしている訳ではなく、
ただ単に、今までと違うことをしていることによる違和感だけなのある。

 

居心地のいい今まで通りのことをしていた方が楽に決まっている。
しかし時代の変化を感じ、自らも変化していかねばと思ったとき、
今までの心地の良さを振り切って、
違和感をあえて受け入れるには、大きなパワーが必要で、
いつか、いつかと思いながら、
明日こそはと思いながらも、
ついつい今まで通りの居心地の良さから抜け出せないのは、
ある意味、自然のことでもある。

 

私が「やせなくては」といつも思いながら、
ついつい、明日から、きっと明日からとブツブツ念じながら、
今日も大喰いに走ってしまうことと同じレベルのことかもしれない。
あるいは、
禁煙とか、
あるいは期限の迫った原稿書きとか、
つい、今度から、明日から、とフン切りがなかなか着かないことと同じようなことだろう。
つまり、何かをやろうとすることとは
今までの居心地の良さをフン切ることなのだろう。
寒い日に心地良い布団の中から、冷たい空気の中へ起き出すようなものか。
大したことはないのだが、
なかなかフン切りが着かないだけなのだ。

 

時代の波に乗っかって生きていくか、
時代に取り越されて「昔は良かった」とつぶやくか、
新しい時代を作り上げる主役として生きていくか。

 

せっかく一人の存在として産まれて生きているのだから、
精一杯生きたいと思う。
その結果が、成功であるかどうかは関係なく、
それか自らが望むものであったのか、望むものではなかったかにしろ
せっかく産まれて生きているのだから、
精一杯生きてみて、その上で死にたい。

 

なんちゃって、ついオーバーなことを言うが、
時代の変化の中で、自らのビジネスの在り方を変化させていかねばと
一生懸命叫んでいる割には、
自分だって、禁煙一つ出来ず、ダイエットもだらしなく成しえず、
大したことはないことを承知の上で、
時代の変化の中で、適合できるように自らのビジネスを変化させましょう。
自らの既成概念を壊して、新しい認識を自分のものにしましょう。
などと叫んでいくのも、
凡人として精一杯生きている証なのだろうと自らに言い聞かせる。

 

 

凡人と言えば・・・
アホなことに、福岡から福山への新幹線の中にカメラを忘れてきてしまった。
しばらくやっていなかったアホを、久しぶりにやってしまった。
事務所の古味君に頼んで、JRに捜索をかけてもらったが、
今度は出てくるか、どうか。
トホホなのだ。

 

※だから、今日は写真はナシである。

 

その代わり、キーパープロショップ

 

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
    読めば読むほど元気になること間違いなし。・・・の、はず。

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