谷 好通コラム

2008年06月21日(土曜日)

1948.体の芯の心地良い疲れ

昨日の夜から「つくばサーキット」に来ている。
今日と明日、ゴルフGTIカップケースがあるからだ。

 

何十年もの歴史のある「ゴルフGTIカップレース」も、
いよいよ最後になるかもしれない年になった。
社会情勢なのか、どうなのか、私にはよく分からないが、
フォルクスワーゲンがこのレースにおける費用対効果に見切りをつけたらしく、
とうとう予算が取れなくなって、
これまで、レースの運営を引き受けていたCOXが
単独でこのレースのシリーズを主催するようになったようだ。

 

去年までは、「富士スピードウェー」「茂木ツインリンク」「岡山TI」「仙台・菅生」と
各地の大きなサーキットを転戦してきたこのシリーズも、
レースを主催するには大変大きな金が要るようで、
COX単独主催になった今年は「つくばサーキット」だけになってしまった。
しかも、2レースを1日で実施し、
それを6月と8月の2回開催して、全4戦とし、
シリーズとしての面目をかろうじて維持しようと言うもの。

 

今までのシリーズの中でも一番短いコースで、
設備も整っていない「つくばサーキット」だけでのシリーズでは、
やはり参加する者としても魅力を感じないのか、
参加車両はわずか8台にしか過ぎない。
これに助っ人として「ルポGTI」が2台参加してくれているが、
いずれにしても去年の半分である。
レースとして成立するギリギリの数だ。

 

にもかかわらずレースを盛り上げ、正しい形のレースを運営するために
COXのスタッフの人たちの奮闘振りには頭が下がる思いだ。

 

さて、本日は公式練習だけである。
30分が2本。

 

最初の1本は、出だしからなかなかのタイムが出て、
期待できると思ったのだが、
頑張れば頑張るだけタイムが落ちていく。
このコースは「頑張ってはいけないコースなのだ。」
GTドライバーの田ケ原さんから送られてきた「つくば攻略法(すごく詳しい)」に
「つくばはとにかく我慢のコースです。」とあった。
ヘアピンが三つもあって、
それぞれ旋回中にアクセルを踏んではいけないヘアピンだというのだ。
旋回の途中で早くアクセルを開けると、
アンダーステアがゴリゴリに出て、かえってタイムが出ない。
しかもタイヤを傷める。

 

そんなことを思い出しながら走っていたら、
1コーナーを抜けたところで、急にトルクが抜けてしまった。
アクセルを踏むとエンジン回転は上がるのだが、動力がタイヤにまったく来ない。
いわゆる空回りである。
車を次のコーナーのイン、芝生に乗り上げて止まり考えた。
「ドライブシャフトが折れたかな? それともデフかミッションだったら終わりだな。」

 

走行枠が終わるまで、カードレールの向こうで待ち、
終わってからマーシャルカーに牽引されて、みんなが待つ待機場所に戻る。
メカニックの小林君が手を付けるや否やCOXの人が集まってくれて、
よってたかって見てくれた。
「ドライブシャフトのイン側」が折れている。
早速、COXが持ってきてくれていた部品と交換。
1時の走行のあとの3時の走行はすっかり諦めていたのに、
COXの人達が、結局、直してくれてしまい
3時からの走行枠にも走れることになった。
ありがたいことである。

 

3時からの走行は、いろいろなことが分かって良かった。
田ケ原さんが教えてくれたことが分かったような気がする。
走って良かった。
どうすれば安定してタイムが出せるか、
そのセオリーがやっと分かったような気がするのだ。
もうボロボロになった去年からのタイヤで、去年のベストタイムに近いタイムが出せた。
明日新品のタイヤ4本を履いての予選と、2回の決勝レースが楽しみである。

 

 

そういえば、
今日はまったく仕事のことを考えなかった。
ゼロではなかったが、ほぼゼロである。
私は寝ている時以外、完全に仕事のことばかりを考えてしまう超仕事大好き人間である。
その私が、まったく仕事のことを考えなくなってしまうのは、
サーキットに走りに来たこの時だけである。
仕事を忘れるために無理して気分転換をしているわけでもなく、
仕事から解放されたい訳でもないのに、
完全に仕事モードから外れてしまう時間が、この時なのだ。
多分この時だけだろう。

 

私の唯一の、しかも最上のリフレッシュの時間である。
いわゆる、元気の素なのだろう。

 

それと引き換えにか、
普段まったく運動をせず、だらけきっている私の体は、
芯から疲れて、もう、ギブアップを求めているようだ。
これで明日の予選と2回の決勝が走れるのだろうか・・・・
(ダイジョウブ、ダイジョウブ。)

 

 

今年の?25GTIは、古味君のデザインである。
なかなかカッコいいのだ。

 

 

今回の参加者は、これでほぼすべて。
なんとも寂しい風景になってきたものだ。
何とか、このシリーズを続けたいと心から思う。

 

 

後輪のブレーキローターとキャリパー。
ローターは新車の時から一度も交換していない。
深いヒビが入っているが、
ブレーキはほとんどフロントでかかるので、これでいいのだ。
また、あまり熱を持たないのてキャリパーの赤い塗装もまた鮮やかである。

 

 

対して、こちらは前輪、フロントのブレーキローターとキャリパー。
レースシーズンが始まると大体新しいローターに交換する。
だからまだ、ヒビもほとんど入っていない。
フロントのブレーキは負荷をほとんど受けているので
激しい高温となり、
キャリパーの赤い塗装は、シーズンが終わるまでもなく
どす黒く焼けただれている。
ゴルフGTIカップレース、結構激しいレースなのです。

 

ページのトップへ ページのトップへ

  • 最近の記事

  • プロフィール

    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
    読めば読むほど元気になること間違いなし。・・・の、はず。

  • カレンダー

    2024年3月
     12
    3456789
    10111213141516
    17181920212223
    24252627282930
    31  
  • リンク集

  • 過去の記事

  • RSS1.0

    [Login]

    (C) KeePer Giken. All rights reserved.