谷 好通コラム

2008年04月24日(木曜日)

1898.費用対効果、或いは成果

事業とは、
世の中に提供した「付加価値(その評価は世の中が決める)」が、
それに要した「費用」、すなわち社会的資本を上回る時、
黒字経営という現象で、存続し続けられ、あるいは成長する。

 

会社全体として付加価値(効果、成果)/費用≧1ならば、
事業としてとりあえず成り立ち、
その値が1より小さければ、
いずれは資本金を食いつぶし債務超過となり倒産、あるいは解散となる。
また、その値が1以上であり、より大きな値であれば、
収益性の高い事業、
つまり世の中に提供している付加価値が費用対成果として高い事業、
すなわち成長する会社として、
銀行からの融資も有利に受けられたり、
たくさんの紹介があったりで、
社会からいろいろな形で応援され、より成長することができる。

 

乱暴に言い切ってしまうと
会社を成長させたいのならば、
会社全体としての「社会に対する付加価値(効果、成果)」/費用」を上げることに尽きる。
「社会に対する付加価値(効果、成果)」/費用」とは、
採算率(経常利益率)と言い換えることが出来る。

 

会社全体の採算率を黒字として維持し、
より上げるには、
会社を構成している様々な一つ一つの要素において、
採算が取れているかどうか、
すなわち黒字であるかどうか、貢献しているのかどうか。
その単位が、店舗であったり、部署であったり、一人一人のスタッフであったり、
より細かい単位にまで掘り下げられなくてはならない。

 

ある一つの単位の部分で赤字の状態であり続けては、
全体としての黒字の経営はあり得ず、
それが早急なる黒字転換が認めないものならば、
躊躇することなく、一刻も早く切り離すべきなのである。
たとえ、それが有望であるはずの“者”であれ、”物”であれ、”所”であってもだ。
決して躊躇せずにである。
ある時は淡白に、ある時は歯を食いしばってでもだ。

 

職業として「倒産しそうな会社を復活させる仕事人」がまずやることは、
危機の原因である不採算部門を切り離すことであるが、
真っ先にされる仕事であるが、
しかし、切り離すだけでは何の進歩も成長もない。
まず、第一は”伸ばすこと”だ。
いかなる単位のレベルでも「伸ばすこと」に全力を尽くすべきであり、
会社の良い所、長所、強みを伸ばす前準備として切り離すことがされる。
捨てることはいつでも出来る。
問題なのは、
捨てるべきときがやってきても捨てることが出来ない優柔不断さの存在であって、
それさえ克服し、いつでも躊躇なく切り離す力と覚悟さえあれば、
常に「伸ばすこと」に全力を尽くしていて構わないのである。

 

逆に言えば、
いつでも切り離す覚悟の意志の力があるからこそ、
脇目も振らず全力で前に進むことが出来る。
さらに逆に、いつにおいても切る覚悟と力がないものは、
前に進む力もそれに応じて小さいものだ。

 

費用対効果、投資対成果とは、
すべての単位において、
どんな次元においても、
事業の運命を決めるとても大きな要素であり、避けて通ってはいけない道なのです。

 

私たちは今14軒の直営快洗隊を運営しており、
さらに三軒を新たにほぼ同時に立ち上げようとしている。
10年前、刈谷店を一号店として開いてからまだ一軒も閉店をしたことがない。
オープンさせた店、全店をずっと運営している。
その間、赤字の店舗がなかったわけではないが、
いずれの店舗も、黒字転換を図ることが出来、今に至っている。
初期投資が予想以上にかかり、苦しい運営を強いられていた松戸店も、
今は稼ぎ頭の一つに成長した。

 

あきらめることはいつでも出来る。
切り離すことはいつでも出来る。
その覚悟があって、それを平然と出来る力もあるつもりだ。
だから、逆に、全店を黒字店として活かす事が出来るようになったのだと思う。

 

松戸店、いい店です。
本当にいい店です。
だから、これからもっといい店に作っていくのです。
最高の費用対成果を出す改造が始まります。

 

 

また新しい仲間が増えました。古南さんがんばって。

 

 

阿部チーフが結婚しました。
九月には子供も産まれるそうです。
良かった良かった。
おめでとう!

 

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
    読めば読むほど元気になること間違いなし。・・・の、はず。

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