谷 好通コラム

2008年03月16日(日曜日)

1867.瞬間的にお客様になる特技

私は、外で食事をする時とか、何かの店で物を買ったりする時、
けっこう文句を言ったりする。

 

何か店員さんに質問をした時、質問に答えず、言い訳を始めたりすると、
「まず、質問に答えてください。」と言う。

 

あるいはレストランでウェイトレスの女性が、
「お待たせしました。○○○に“なります”。」と言って、食事を持ってくると、
私は「これは○○○に”なってはいないよ”。それを言うなら○○○“です”ですよ。」と言う。

 

あるいは、こちらが何かを注文した時、返事をしない人がいると。
「返事はしましょう。」と言う。
それでも無言のときは、「注意をされたんだから、何とか言わなくちゃ」と言う。

 

これは、もう昔の話であるが、
レンタカーを借りるとき、
「保険はつけますか?」と聞かれると、
「それは保険ではなくて、免責補填でしょ。」と言う。
それでもなお、最後に
「では保険には未加入ですので、お気をつけて・・」と言われると、
「保険には最初から入っているんですよね。付けなかったのは免責補填ですよ。」と言う。
近くに上司らしい人がいて、聞こえているのに知らん顔していると、
「ここは“免責補填”を“保険”と言わせているのですか、良くないですよ。」と言った。
(今はもう、免責補填を保険と言うレンタカー屋さんはなくなったようだ。)

 

デパートに行くことは滅多にないが、
たまたま行ったとき、スタッフが「・・・・ですんで。」なんて言うと、
「・・ですんで、という言葉は日本語じゃないよ。デパートらしくないね。」と言う。

 

空港カウンターで、間違った案内をされたときには、
「それは間違っています。マニュアルにはそうは書いてないはずですよ。」と言い、
たまに黙ったまま返事をしない人がいると、
「こんな時、返事もせずに黙ってしまうのはもっと良くないですね。」と言う。

 

文句を言うと言うより、たぶん、おせっかいなのである。
商売、特に小売業は接客が非常に重要であり、
普段、店のスタッフに言葉について色々と注意しているので
私は、つい、他の店でもその人の接客を、自分の店のようにチェックしてしまうのだろう。
いやな客かもしれない。

 

先日の東京の居酒屋さんとラーメン屋での不満もそんな感じで、
チェックしてしまったのだろう。
酒を飲んでいたので、もっと意地悪になっていたかもしれない。
心が狭かったのかもしれないと、ちょっと反省している。
私は自分がお客様になった時、自分のことを神様だとは思っていないが、
そんな文章になっていたかもしれないことも、やはり反省すべきである。

 

東京は圧倒的に人が多い。
だから、多少の接客の乱れがあったとしても、
それで客数が減る効果は、圧倒的な客数の前に、低いのかもしれない。
これから関東圏で本気で店舗展開をしていく中で、
関東圏では、圧倒的な人の多さが要因で、
接客が乱れることになっても気が付かないこともあるかもしれないと、
これは、特に注意をしておくべきことかと思ったわけだ。

 

私は、自分が客の立場になっても、
そこが自分の店のつもりになってしまう癖がある。

 

逆に、自分の店、快洗隊にいるとき、
店を見る自分の目が、瞬間的にお客様の目になることがある。
あるいは、スタッフのお客様に対する言葉に、
瞬間的に自分もお客様になった気になって聞く時がある。
特に、お客様のいる場所、つまり待合室にお客様のように座っている時、
そうなることがある。
店側から見ると、見えなかったことが見え、
店側の立場から聞くと解らなかったことが、急に解る瞬間だ。

 

これはある種、私の特技である。
よく商売では「お客様の立場に立って考える。」とか「客目線で見る。」と言うが、
店のスタッフが、スタッフとしてお客様の立場に立って見ても、
それはやはりスタッフからの目線であり、
お客様の気持ちを感じることはなかなか難しい。
私の特技は、瞬間的にではあるが、
お客様になりきってしまうことが出来るということであろう。
これが出来ると、今までまったく見えなかったものが、あっけなく見えてしまうことがある。
何度も言うが、これは私の特技である。

 

この特技は、ひょっとしたら、
他のどんな店ででも、自分の店のように思えて、
何かいけないと思うことがあると、
すぐに口に出し、小言を言うことで訓練された結果なのかもしれない。
そんなことに気が着いた。

 

1865話「お客様が嫌いな人たち」にコメントをいただいた読者の方、
ありがとうございました。
いろいろなことを考えさせられました。

 

私が東京に赴任することにご心配をお掛けしました。
私が東京嫌いだったのは、
東京で便利に動くには「電車」に乗ることと歩くことであって、
私がその両方が苦手であるというだけです。
東京そのものが嫌いと言うわけでは決してありません。
しかし、
単身赴任が私に突然の病が来た場合に危険であることは間違いありませんね。

 

だれか美しい人で、私の身の回りをお世話してくださる方、いませんか。
(冗談です。ただの冗談です。 !(^^)!)

 

 

 

北神戸店の看板のデザインがやっと決まってきた。
なかなかいいのではないかと思うが。

 

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
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