谷 好通コラム

2007年09月07日(金曜日)

1725.I-TAC USA再び

ロスでは四日間の活動であった。

 

途中、時差で眠れなくなって苦しんだことはあったが、
仕事は順調であったと言える。
四日とも精力的に用件がこなせたし、
アメリカにおいての具体的な行動が決まった。

 

キーパー商品に関する地域代理店がほぼ決まり、
1週間以内に最終契約内容を決定し、
できるだけ早くに契約する。
本格的な販売活動は、
代理店の販売スタッフに対する教育が済んでからとなるが、
できるだけ早く納品を済ませ、極力、今月中のスタートとしたい。
同時に、
ドライブショップの中でのカーディテイル事業もスタートする。
日本からの初進出の店舗であるが洗車屋ではなく、
コーティングなどをメインとするカーディテイルショップとしてスタートする。
カルフォルニア州の法律で洗車屋をやれる免許が、
そのドライブショップには取れていないからである。
洗車は、コーティングなどの前作業としての洗車だけである。

 

私よりも5日前に先発として渡米している森君と佐貫君が、
トニーと一緒に用意した洗車設備は、
以前からお付き合いのあったサンディエゴの業者から買ったものだ。
丈夫なビニール製で、周囲に微妙な高さの土手が作ってある。
土手は中にスポンジが入っていて車で踏んでも全く問題ない。
なかなかうまく出来ている。
土手の中にたまった水は、ポンプで吸い上げ、一度100リットルぐらいのタンクに溜める。
一定量まで溜まったら、ドレンから排水路に流すという仕組みになっている。

 

 

どのみち排水路に流すのなら、
最初から排水路に流してしまえばいいようなものだが、
業者として、洗車場の免許を取っていない場所で洗車をする場合には、
洗剤の混じったような水を撒き散らして土壌を汚してはいけないという意味なのだろう、
とにかく洗車に使った水をいったん回収してから、排水路にまとめて流さなくてはならないのだ。
よく分からないが、そうらしい。

 

 

実際にこのシートの上で洗車作業をした佐貫君に言わせると、
「ツルツル滑って、作業がすごく疲れる。」らしい。
何か対策を考えねばならない。
それでも、慣れれば意外と使いやすいようだ。
このシートの上にはテントが掛けてある。
カリフォルニアの日差しはきつく、テントなしの環境ではとても洗車は考えられない。

 

写真の男性は、これからロスでの活動のキーマンになって行くかもしれない人。
いつか紹介するときが来るだろう。

 

外で洗って、
キーパーだけならそのままテントの下でやる場合もあるが、
ポリッシャーなどを使う作業の場合はピットの中でやる。
ドライブショップのスタッフの皆さんが非常に好意的、協力的で、
エアーのセッティングや電源のセッティングにも手を貸していただいて、
皆さんのおかげで、ここでの仕事が出来るようになったそうだ。
世界中どこに行っても助けてくれる人がいて、そんな皆さんのおかけで仕事が出来る。
これも海外での仕事の一つの醍醐味でもある。
ありがたいことです。

 

 

ロスでの洗車で、森君と佐貫君が一番困ったことは、
水があまりにも硬水(ミネラルが多い)であることだそうだ、
洗車のあと拭き上げている途中で水が乾き、
あまりにも多いミネラルで車が真っ白になり、
それを取るためにまた水を掛けるといった無駄が、何度となく続く。
洗車してそのままキーパーを掛ける時も同じで、
何度も何度も水を掛けながらキーパーをかけていく。
それが原因であったり、
やはり装備と道具が揃っていないので、
佐貫君によると、
快洗隊でキーパーをやるのと比べると3倍の時間と手間がかかるそうだ。
真剣に、ロスで快洗隊のようなことをやろうと思ったら、絶対に「純水機」は必要であるとは、
全員の一致である。

 

今回の開店は4日間だけの試行営業である。
実際に営業をやってみてたくさんの事が分かり、
やらなくてはならないこともたくさん分かった。
その結果を踏まえて、快洗隊並みとまでは行かないまでも、
何とか、環境を改善する方法を考え、
設備と道具、いろいろなことを整備して、
それが出来次第、そのドライブショップで本格的な営業を開始することにした。

 

4日間の試行営業で、19台の車を磨かせていただいた。
その内14台までが、そこのドライブショップのスタッフの皆さんの車であったが、
もちろんタダではなく、30%offでのお買い上げである。
一般のお客様は5台である。
これで1800ドル、約20万円の売り上げである。
売れたのは、キーパーと、クリスタルKeePreと、ダイヤモンドキーパー
台あたりの平均単価約10,000円は大須店並みである。

 

この数字をどう見るかであるが、
このドライブショップの北村社長は、
「それは、ものすごいことですよ。」とおっしゃる。

 

そのドライブショップのスタッフの方たちは本当の車好きであって、
よほど自分が気に入らないと、自分の車に使ったりはしないのだそうだ。
そのスタッフが30%offであれ何であれ、
14台、14人ものスタッフが、
私たちに、自分の車をキーパーを掛けたということは、すごいというのだ。
「彼らが認めたということは本物なんですね。」ともおっしゃる。
そして彼らが自分でも買った商品は、
今までの経験では、必ず大ヒットしたのだそうだ。

 

ましてや、
新しい物に食いつきが非常に遅いアメリカのユーザーが、
すぐに5台も買ったということも、すごいというのだ。

 

実際に仕上がった車を見て、お客様は、
口々に「すごくきれいになった。」「今までに見たことがないきれいさだ。」と、
本当に絶賛してくれる。
こんなに反応がいいとは、
森君も佐貫君も想像以上であった四日間であったと言う。

 

 

三日目最後の仕事を終えて、
サンディエゴからロスに向かってフリーウェーを走る。
約2時間の高速ドライブだ。
すっかりアメリカの運転に慣れて、けっこう飛ばす森君の運転がなかなか怖い。

目的地のサンタモニカ近くまで来た。
このあと、みんなで、いつもの楽楽屋(ささや)で飲んだ。
楽しかった。

 

 

ドライブショップでのカーディテイルの仕事は、
アイ・タックUSAとして主な仕事ではない。
当然ながらキーパー商品の普及が主たる活動になる。

 

しかしながらアイ・タック技研は、
快洗隊という実際にお客様と接する店舗があって初めて、
洗車というビジネスに何が、どんな形で、どんな性能を持っていれば便利なのか、
どうすれば役に立つのかを知ることが出来、
快洗隊がアイ・タックの技術とノウハウの基になってきた。
そういう意味では、アメリカにおいても日本での快洗隊に匹敵する存在を作る事に、
大きな意味がある。

 

 

ロスを経つ日、午前中、
一番大切なミーティングを全員でやった。
トニーともしっかりと話し合い、
森君とも佐貫君とも、何が大切なことであるかということを話し合い、
お互いが安易な妥協をせずに、
しっかりとコミュニケーションをとり、
独断を廃してすべからく合意によって進めていくことにした。

 

これから、新しい代理店さんが、
一体どこまで本気になってやってくれるのか、
私たちは彼らの活動にどう関わり、その活動をどう実現させていくのか、
ドライブショップのディテイルショップがその活動の中でどのような位置づけになるか、
やってみなければ分からないことばかりであるが、
全員で積極的に成功を目指して活動していくことに合意した。

 

充実した四日間であった。

 

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
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