谷 好通コラム

2007年05月09日(水曜日)

1632. 興奮と恐怖と快感

今度、地元の経済新聞に、場違いながら
「(何とかの)けいざいじん」という一面全部を使った人物紹介に
出させてもらう事になった。
明後日、取材に来られるのだが、その前準備としての原稿を書いていたのだが、
[趣味]の欄を書く時に、思わぬほど熱が入ってしまった。

 

原稿の一部分を抜粋。

 

「5年ほど前までは「趣味は無い。」と断言できた。
それが、店の若い子のレースを見に行ったばかりに、
いつの間にか、今では、すっかりレースにはまり込んでしまっている。
レースとは、いわゆる自動車を改造したレースカーでサーキットを走り回るあのレースである。
レースは面白い。実に面白い。
年を取ってから始めたレースは、私の中の何かを目覚ましてくれたようだ。
スピードの極限状態で、ものすごい集中力で敵と戦う。
闘争心丸出しで、前を行く車に襲い掛かっていくのだ。
たまりきったストレスが音を立てて排出されていくのは、たまらない快感である。
大して速くもないのだが、
一昨年にはスーパー耐久シリーズという日本最高峰の耐久レースで、
十勝24時間レースという最もハードなレースにまで出てしまった。
日本のトップレーサーが、ほぼすべて集まるこのレースでは、
私は惨めなまでの自分の遅さを露呈してしまっただけであったが、
あの“興奮と恐怖と快感”は、
私が死ぬ前には必ず思い出すであろう強烈な記憶として残っている。
すでに55歳。レースなんて、とよく言われるが、
こればかりは走れなくなる直前まで、絶対に走り続けるだろう確信がある。」

 

こんな文章を書きながら、
昔の写真を見ていたら、つい引き込まれてしまったのだ。

 

今年のゴルフGTIカップシリーズの第一戦が岡山TIサーキットである。
明日その練習をするために、今、岡山のホテルまで来た。
新幹線の中でピックアップした写真をいくつか。

 

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    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
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