谷 好通コラム

2007年03月30日(金曜日)

1609.偽被害者のいい訳

毎度パソコンを開けるたびに、立ち上がりの遅さが嫌になる。
こんなに遅くなったのは、
ウィルスバスターのバージョンアップを繰り返しているうちに
だんだん遅くなってきたような気がするのだが、気のせいだろうか。

 

コンピューターウィルスによる被害は、この所、あまり聞かなくなったが、
これは多分、たまたま、
ウィルスの進化よりワクチンソフトの進化が、
一時的に勝っているだけなのではないだろうか。
またじきに、新しいウィルスを誰かが作って世界中に被害が出るのかもしれない。
まったくの“いたちごっこ”である。
それにしても、
ウィルスの進化にしたがって、
ウィルスバスターなどのワクチンソフトが、
PCの立ち上がりを大きく遅くしているのは困ったものだ。

 

パソコンを使っている世界中の何億人(ひょっとしたら十何億?)という人が、
パソコンを開けるたびに、1分とか何十秒かをロスしているとしたら、
これはとんでもない損失だ。

 

(聞く所によるとWindows Vistaが、立ち上がりが速いらしい
早く欲しいと思うのだが、
経営企画本部の担当からの指示がいまだにない。
待ち遠しい~ものだ。)

 

コンピューターウィルスを作り出す人迷惑な馬鹿者が、
ウィルスを作って世の中に迷惑をかけても
ソフト会社がその能力を買って良い条件で就職できるなど変な現象があり、
一種の就職活動でもある一面はあるものの、
人が困るのを面白がってウィルスを撒き散らすような奴は、
少なくとも性格的に異常であり、
人に迷惑をかけても平気であるという価値観は、やはり人間的に失格である。
自分勝手な大馬鹿野郎である。

 

 

人に迷惑をかけても、
損害を与えても平気であるような人間、
あるいは、自分勝手な人間。
そんな人間に共通するのは、
みんなそれぞれが、何らかからの被害者意識を持っていて、
それが自らの不当な行為を正当化する理由となっていることだ。
自分勝手を正当化する偽被害者意識。

 

極端な話、
人を殺しておいて、
「あいつは、自分にものすごい損をさせた。だから、殺されても仕方ないのだ。
私の方がもともと被害者なのだ。」

 

「自分が約束の時間に遅刻したのは、
自動車に乗る奴が多すぎて、道路が渋滞していたからだ。
私の方がもともと被害者なのだ。」

 

「自分が泥棒したのは、
金持ちが金を独り占めするので、自分が貧乏になってしまったからだ。
私の方がもともと被害者なのだ。」

 

「私が、サラ金からお金を借りすぎて破産したのは、
サラ金が簡単に金を貸しすぎたからだ。
私の方がもともと被害者なのだ。」

 

「自分が仕事を熱心にしないのは、
(あるいは)自分が仕事をサボったのは、会社の給料が安いからだ。
私の方がもともと被害者なのだ。」

 

「私が彼女を刺したのは、
彼女が私と別れるなどと言ったからだ。
私の方がもともと被害者なのだ。」

 

「私が奴の悪口を言ったのは、奴が私のことを無視したからだ。
私の方がもともと被害者なのだ。」

 

「私が夫のことを馬鹿にするのは、給料が隣の人より少ないからだ。
私の方がもともと被害者なのだ。」
「私が夫に文句を言うのは、夫が私を幸せにしていないからだ。
私の方がもともと被害者なのだ。」

 

自分が被害者ならば、
相手に何をやっても、それは、自分がもともとは被害者なのだから、しょうがない。
自分勝手を正当化する偽被害者。

 

恐ろしい事に、
このような被害者的発想の論理は、
戦争が起こるたびに、どちら側も、同じように、
自らが被害者であることを理由に、敵国の見知らぬ国民を殺し、
自らの国民をも間接的に殺してしまう理由とされてきた。

 

もちろん一方的な侵略による戦争も多くあることは事実だ。

 

人の行為の上でも、犯罪者からの一方的な暴力に対しての反撃である事もある。
恣意的な詐欺行為に対する防衛もある。

 

しかし、一般的な生活の上で、
仕事がうまく行かない時や、
自分の欲求が満たされない時に
自らを被害者と感じた時、
それが自らの勝手を正当化するための、
自己防衛ではなく、自己弁護のための、
自らが造りだした被害者意識ではないかと、ふと立ち止まって考えるべきである。

 

自らの行為は、
人がどうだからという理由無しに、
本来、自らの責任の上でなされるものである。
一般生活の中で、
滅多な事では、人は被害者になど成りはしないのである。

 

自らの行為とは、自らの責任の上でなされるものなのである。

 

 

 

今日は、朝7時25分発の飛行機で福岡に行った。
朝6時過ぎ中部空港に向う時、空には雷鳴が響き、雨が激しく降っていて、
飛行機が飛び上がったとき、
案の定、機体は激しく揺れた。
上空に上ってから下に見えた雲。

 

 

福岡での仕事が昼過ぎまであって、
午後から“門司市”に行った。
門司は以前に通り過ぎたことがあるだけ、
車から降りてみると、港にレトロな建物がいっぱいあったり、
車で走っても坂が多い街で、
魅力的な街であった。

 

 

九州は、すでに桜が満開である。

 

 

仕事が終わったのは午後5時過ぎ。
これから福岡空港に向えば午後7時半の飛行機に乗れるかもしれない。
持っているチケットは午後8時半の最終の飛行機のものだが、
私のチケットは身障者割引であるので、
30%割引きの上、時間の変更が自由なのである。

 

同行の中西君の運転で、
何とか7時半の飛行機に間に合うように福岡空港に到着したのだが、
あいにく、その飛行機は満席であった。
それで結局、最終の飛行機に乗る事になって、
晩御飯を食べようとレストラン街をうろうろしたら、
「瓦そば」があった。
畠中君が、「絶対うまいから、ぜひ食べさせたい。」と言っていた、あの「瓦そば」である。

 

なるほど美味い。
これは、今まで食べた事のない食感で、本当に美味かった。
おすすめです。

 

 

最終の飛行機をロビーで待つ。
帰りつくのは10時過ぎになるだろう。
疲れたなァ~と思うが、私は誰の被害者でもない。
私が自ら作ったスケジュールである。

 

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
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