谷 好通コラム

2007年02月21日(水曜日)

1585. ああ つまらない。

成田からロスに飛んだ時には、「7時間50分」かかった。
今はその帰りでロスから成田に飛んでいる最中なのだが、
ロスを飛び上がってから
もう7時間30分経っているのに
まだ成田まで3,200kmもの距離が残っている。
先程、日付変更線を越えたばかりで、
到着までにはあと4時間ちょっとかかる。
ロスから成田へは「11時間40分」もかかるのだ。

 

行きと帰り、
つまり東に向かって飛ぶのと、西に向かって飛ぶのでは
おおよそ1.5倍の時間がかかる。

 

地球の上空には偏西風(ジェットストリーム)という風が、
地球の自転と地球と空気の摩擦と、
宇宙空間と空気の摩擦の関係で、常に吹いているらしい。
どういう仕組みで吹いているのか、あまりよく覚えていない。

 

この偏西風は大変に強い風で、
偏西風というからには西風であって、西から東に吹く。

 

だから、東に向かって飛ぶ場合は、
その偏西風に乗って飛ぶ事になり、
飛行機の「対気速度」が900km/hで、
偏西風が150km/hならば、
飛行機は地面に対して(対地速度)
900km+150km/h=1050km/hで飛ぶ事になる。

 

その逆に西に向かって飛ぶ場合は、
その偏西風に逆らって飛ぶ事になるので、
上記の例で言えば、
900km-150km/h=750km/hで飛ぶ事になる。

 

西に向かって飛ぶより、東に向かって飛ぶ方が約1.5倍早くなる訳だ。

 

そう思って、2年ほど前に東周りで世界一周をやったのだが、
時差の関係では、
時間がどんどん短くなっていく方向でもあるので、
乗っている時間も短く、一日の時間もどんどん短くなり、
ニューヨーク⇒ミュンヘンあたりで
体が時差で狂ってしまったことがある。

 

今思い出しても、あの時の辛さは相当であったが、
地球の一周3万キロを、1050km/hで単純に飛べば28時間で済むところを、
西向きの750km/hで飛べば40時間はかかることを考えると、
12時間、半日の差は大きい。

 

万が一、今度また世界一周をする機会があったら、
多分、私はまた、東向きで回るのではないかと思う。
(でも、もう世界一周はしたくない。)

 

遅い西向きで飛ぶロス⇒成田は、11時間40分の長丁場
先程からかなり飽きてきている。
飛行機が午後1時に飛び立って、すぐにランチが出た。
みんなが食べ終わったのが午後2時半ぐらい、
それからずっと窓をぴっちりと閉めて、
機内を真っ暗にしている。
西向きに飛ぶと時間が長くなる方向なので、
午後1時に出発して、11時間経っても午後5時にしかならない。
つまり外はずっと昼のままなので、機内暗くして夜を作っているのだ。
だけど、暗くすりゃ寝れるってものじゃない。
さっきから、
パソコンを打ったり、うろうろ歩いてみたり、
一生懸命に目をつぶったりしているが、いい加減に飽きた。
到着は午後5時40分なのだから、
そろそろ到着地に合わせて、窓を開けたほうがいいと思うのだけど、
この飛行機はいつも、真っ暗にしておく時間が長い。

 

ああ、つまらない。
コラムも三つも書いてしまって、飽きた。
ああ、もう早く、こんな飛行機から降りたい。やだやだ。
真っ暗はきらいだ。

 

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
    読めば読むほど元気になること間違いなし。・・・の、はず。

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