谷 好通コラム

2007年02月06日(火曜日)

1568.穏やかな気持ちに

今日は不思議に心がとても穏やかだ。

 

久しぶりに二日続けて睡眠をたくさん取ったので、
今朝起きた時、頭がボケていた。
会社に出てきてからも、
自分でも不愉快になるほどボォーっとしていたので、
冷たい水で顔を何度も洗ってみたり、
こめかみにシップを貼ったりして、何とかして頭をすっきりさせようとしたが、
結局効いたのは、池本常務が左の肩甲骨の下を指圧してくれた効果であった。

 

頭がすっきりしたら、
今度は不思議と心が穏やかであった。

 

大切なお客様と仕事の話をして、
ひょっとしたら話のバトルになるかもしれないと思っていたのが、
すっかり穏やかな話で終わり、
今、東京に向かう新幹線の中でも、心が緩んでいるかのように穏やかである。
列車も、速い「のぞみ」ではなく、少しゆっくりな「ひかり」にわざわざ乗った。

 

暖かい。
二月初旬と言うのに、春がやってきたかのように暖かい。
これでは間違って花を開いてしまう桜が出るのではないだろうか。
四月の陽気である。

 

昨日、地球の温暖化について書いたばかりなので、
この暖かさを異常気象と関連付けて書きたいところだが、
暖かさは、そんなギスギスした話よりも前に、
心を穏やかにしてしまう効果がある。

 

春がいい。
寒さは、痛みに通じていて、
その寒さから開放される春は、
痛みから解放される麻薬のような甘味がある。

 

春よ来い。春よ来い。
歩き始めたミヨちゃんが、赤い鼻緒のジョジョ履いて、
おんもへ出たいと泣いていた・・・

 

思わず鼻歌までが出てしまう。

 

でも、残念ながら富士山は見えなかった。
浜名湖から牧の原の丘くらいまではよく晴れていても、
静岡に近づく頃には雲が少し出てきて、
富士に出るいくつかのトンネルをくぐると、どんよりと低く垂れ下がった雲ばかり。
なのに、富士を抜けて小田原まで来ると雲が切れ始めて青空が見えてくる。

 

富士山の周辺は関が原あたりと同じで、
その前後が晴れていても、雲がいつもかかっているのは、
気象の法則のようだ。

 

珍しく穏やかな心が、少しガッカリした気分になった。

 

穏やかな心の時は、
雑踏の中にいても、一人一人がよく見えて、
みんなそれぞれが、
何故そんな格好をしているのかが理解できるような気持ちになる。
やさしい気持ちと言うのか、なんというのか、
すべての人を大好きであるような気持ちでいられる。

 

ああ、こんな気持ちを仏様はずっと持っているのかな。
だったらそれは、ある意味、理想の姿であろうし、
ずっとこんな気持ちでいれればどんなに幸せだろうかと思ったりもする。

 

しかし、私はあくまでも凡人。
すぐに悲しんだり、怒ったりする気持ちが起きてきて、
いつもの自分に戻るのだ。

 

生きているうちは誰でも凡人であるし、
それを不満にも思わない。
むしろ、凡人である自分の心にいとおしさすら感じる。
それでいい。
今の自分を今の自分としてそのまま受け入れる。

 

富士川から見る富士山方向は厚い雲

 

 

三島を抜けたらもう雲が切れてきて青い空がほのかに見える。

 

 

小田原まで来たら、雲はもう無く、夕焼けである。

 

 

そんなに高くもない山に、富士山のような笠雲がかかっていた。

 

 

東京都内に入ってくる。

 

 

もう都心。すっかり暮れた。

 

 

大人の話である。

 

 

おととい見た関が原の雪景色。

 

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
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