谷 好通コラム

2005年12月21日(水曜日)

1310.NAVI差は大きい

新潟で是非お会いしたいと思っていた人に会って、
すぐに新潟空港に向けて走った。

 

車は、いつものトヨタレンタカーの車がすべて出払っていたので、
何年かぶりでニッポンレンタカーを借りていた。

 

日本のレンタカー業界は不採算業界で、
かろうじて採算に合っているのは、
トヨタレンタカーとニッポンレンタカーだけで、
他のレンタカー社は、いずれも赤字経営であるという話を、
以前に聞いたことがある。
(真偽のほどは解らないが)
赤字レンタカー会社の多くは、自動車メーカー直結の会社で、
新車のはけ口、新車登録台数稼ぎの場としてしか意味ないようにも聞いた。

 

久しぶりに寄ったニッポンレンタカーの営業所は、
大変に感じが良かった。
店長と思われる若者は、笑顔が絶えず、
いつも私が言う「免責補填は要りませんから。」という言葉にも、
笑顔で、「ハイ承知いたしました。」と応える。

 

今までのレンタカーでは、
「えっ、保険要らないんですか?」とわざとらしく言うので、
「保険はちゃんと入っているでしょうが、要らないのは”免責補填”、
免責補填を“保険”と言うと詐欺になるよ。解る?」
と、叱る事になるが、
このニッポンレンタカーでは、
キチンと「では、免責補填は不要とさせていただきます。」
と応えた。
これは、ほとんど初めてのことである。

 

感じの良さは店長のみならず、若いスタッフも感心するぐらいであった。
あまりの感じの良さに、
滅多にやらない乗車前の傷の点検を一緒に回ったほどだ。

 

「これだったら、これからはトヨタレンタカーをやめて、ニッポンレンタカーにしようかな。
トヨタレンタカーのビジネス会員は確かに割引が付くが、
意味のない免責補填が強制加入になっていて、
結果的にちっとも安くない仕組みになっている。
ニッポンレンタカーがこんなに社員教育が行き届いているなんて知らなかった。
これで法人契約で値段が安くなれば、文句なしにニッポンレンタカーの方がいいね。」
本気でそう思ったのだ。

 

借りた車はシビックの4ドアタイプ、3年ぐらい経っている車だ。
人気車ではない。
トヨタレンタのように、人気車種を身内から購入して、
レンタで稼いだあと、身内に売りさばく、
そんな芸当は出来ないから、仕方がないことだ。
しかし、ただ借りるだけのレンタカーなのでそれほど気にすることはない。

 

新潟での用件が済んで、
高速道路のような立体交差になった国道を走って空港に向かった。
NAVIが頼りだ。
このNAVIが実にドンクサイ。
反応はにぶいし、地図は大雑把、分岐点での表示がものすごく解り難い。
真剣になって何とか誘導どおりに走ろうと思うが、
指示が分かりにくくて、一度は反対車線を逆送しそうになったぐらいだ。
おまけに、ヘッドアップをノースアップにすることすら出来ない。
とにかく、「分岐点です。御注意ください。」と、
バカの一つ覚えのように叫ぶボイスNAVIの“ような”NAVIに、
ストレスの固まりになってしまった。
多分、10万円もしないであろうこの安物NAVIには、本当にガッカリした。

 

道を何度か間違って、Uターンを繰り返し、
ヘッドアップの画面に自分がどちらに向いて走っているのかさっぱりわからず、
結局、道路標識の「↑新潟空港」の案内を頼りに、何とか空港にたどり着いた。
何度かのUターンと遠回りに、
うまく行けば乗れるかもしれないと思っていた1本前の便に乗り遅れ、
空港で1時間半待つ事になった。

 

NAVIは、トヨタレンタに必ずついている純正のNAVIが一番使いやすい。
使い慣れているセイかもしれないが、
一度使い慣れた便利さは、それがないと猛烈に不便に感じる。

 

貸し出しを受けたニッポンレンタカーの駅前営業所のスタッフも、
返却した新潟空港前の営業所も実に感じ良かったが、
しかし、出張に出て地理がわからない街を走るには
どうしてもNAVIに頼る事になる。
それが、気が狂うほど解り難いNAVIであると、精神的に3倍は疲れる。

 

残念ながら、ニッポンレンタの感じのいいスタッフの人たちは申し訳ないが、
今度レンタカーを借りる時には、
解りやすく、使いやすいNAVIが付いたトヨタレンタカーを借りようと思ってしまった。

 

NAVIは、いまや車の生活必需品である。
一度使い始めたらやめられない。
そのNAVIの使いやすさ、便利さ、機能の良さ、これはレンタカーのみならず、
新車の販売にも大きな影響を与えるようになっている。
いいソフトとは、人間にとって使いやすく、便利なことを優先したものだ。

 

接客の上でのCSも非常に大切なことではあるが、
新潟のニッポンレンタカーのそれは、本当にすばらしいものであったが、
あのNAVIはひどかった。
トヨタは、新車販売のシェアが40%以上であり、
トヨタの車を使い慣れている40%以上の人が、
どこか遠くに行ったときでも、普段使い慣れているトヨタ車を借りようとするのだろう。
他のレンタカーを借りて、使いにくいNAVIで辟易した経験をすると、
「やっぱりトヨタを借りれば良かった。」と、余計に思うのだろう。

 

トヨタレンタカーは、レンタカー業界の中でますますシェアを伸ばし、
一人勝ちを果たすのかもしれない。
ただ、あのセリフのような冷たいマニュアル接客は、
私は大嫌いである。
これからはどこのレンタカーを借りようか。迷ってしまう。
NAVI差は大きい。

 

新潟から名古屋へは、
JALのコミューター便、ボンバルディアCRJ-200で、
新潟空港⇒県営小牧空港への飛行だ。

 

小牧空港へは半年振りの飛行である。

 

小牧空港へのアプローチは、名古屋市のど真ん中の上空を飛ぶ。
久しぶりの名古屋の夜景は感動であった。

 

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
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