谷 好通コラム

2005年08月22日(月曜日)

1235.アメリカへの進出

創立20周年記念の会の中で、
アメリカへの進出について発表した。
このコラムの上でも、その真意をお伝えしたい。

 

 

 

アメリカへの本格的に進出を目指す事にした。
役員会での議論も必要ではあるし、
六月の決算直後でもあるので、
株主総会にも諮らなければ、正式とは言えないのかも知れないが
私的には、そうしたいと考えている。

 

今、アイ・タック技研として、
米国に進出する「必要性」があるかと言えば、
「まだ無い」と言った方が正しいだろう。
当面は日本国内での活動をもっと強化して、
3年後を目標としている株式の店頭公開に向けて
体力を着けるべきであり、
あらゆる意味での「力」を外へ分散すべき時ではないのかもしれない。
しかし、
トニー谷川氏というアメリカでのビジネスに精通し、
また、彼の言葉を借りるならば“いつも青春真っ只中”という
アイ・タック技研の気風にぴったりの信頼し得る人物との出会いが“今”あり、
何ものにも替え難い“縁”というものが、
“今”有るとするのならば、
米国進出の機会は“今”がベストであると考えたわけだ。

 

トヨタ自動車、日産自動車、本田技研など、
世界の舞台で活躍する自動車メーカーの今現在の姿があるのは、
過去に米国への積極的な進出があった事に違いないことは言うまでもない。
これらのメーカーの車は、
日本で販売されている数の何倍もの数の車を海外で販売している。

 

日本に住んでいると、
日本のメーカーの車は、
日本国内のために作られている様に錯覚するが、
実はそうではなく、
日本でのマーケットは、
彼等のビジネスの何分の一でしかないのだ。
だから、
たとえば、
小型主の人気車種“トヨタ、ビッツ”は、
北米などでの海外での使用、販売を前提としており、
(“トヨタ・ヤリス”が本来の名前である。)
だから、
基本的に左ハンドル車として設計されていて、
右ハンドル仕様は、例外的に日本(イギリスも)用として作ったものだ。
本来のビッツは、左ハンドルなのである。
そのせいか、
今度の新しい“右”ハンドルのビッツは、
ペダル類が不自然に左側にオフセットしており、
ドライビングポジションも取ってつけたようだと、
自動車雑誌などでこっぴどく批判されている。
トヨタ・ビッツは、欧米の為に設計された車であり、本来的に日本の車ではない。
トヨタは、私たちの知っているだけの日本のトヨタではなく、世界のトヨタなのだ。
そこへの飛躍は、アメリカへの進出から始まった。

 

アメリカは、車にとって特別な国である。
その数の多さは、世界一であるし、
どんな田舎に行ってもフリーウェーが張り巡らされていて、
四車線は当たり前、
五車線、六車線の道路を、
ものすごい数の車が、ものすごい勢いで走っている。

 

マーケットとして考えた時、
これ以上のスケールを持った国はないし、
参入を拒むものも何ものもない。

 

トヨタにしても、日産、ホンダ、マツダににしても、
輸入を拒むものがない自由な国、米国が有って初めて世界に進出できたのであり、
今の業容を持つことが出来たのは事実である。

 

私たちがトヨタになろうなんて考えている訳ではないが、
車に関わるビジネスに携わっている以上、
車の国であるアメリカには、
何時か手がける事になる国であることは違いない。
そのほうが絶対に大きな展開が見えてくるに違いないのだ。

 

ならば、“縁”を天から授かった“今”、進出を始めれば良い。

 

アメリカというと、車を道具と割り切って、
洗車なんかまったくせず、ましてやコーティングなんてするわけがない。
そんなイメージもあったのだが、
ここ何回か訪米で、
ロスアンジェルス、ニューヨーク、サンアントニオ、セントルイス、などで、
いくつもの洗車場を見学し、運営者に話を聞いた経験で、
「キーパー」にしろ「快洗隊」にしろ、
アメリカのユーザーの中に、
そのニーズが潜んでいることをしっかりし確認した。

 

そして、アメリカには、
ヨーロッパのように自分たちが造った物以外を受け入れにくい体質もない。
良い物を良い物として正当に評価し、
偏見なく、受け入れてくれる体質を感じた。

 

アメリカでのビジネスは高い確率で成功するだろう。

 

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
    読めば読むほど元気になること間違いなし。・・・の、はず。

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