谷 好通コラム

2005年08月03日(水曜日)

1231.真夏、暑い、熱い!

若い時から、私は暑いのが苦手であった。

 

昔の写真を見ると、
私は赤ん坊の時から幼児、小学校、中学校とずっと太めで、
今に至って急に太ったわけではないことが分る。
太った人間は、痩せた人に比べて体の脂肪が多いわけで、
脂肪は保温効果が高いので、
体に熱がこもりやすいという意味で、太った人間は暑いのに弱いのだろう。
情けないことながら、
暑い中での持久力は人よりかなり低い。

 

しかし、洗車屋にとって夏は稼ぎ時。
つらい暑い時期に忙しくなる商売を選んでしまった我が身を恨む事しばしばであった。

 

しかし、なぜ夏に洗車屋が忙しくなるか。
自分で洗うのが暑くてつらいので、
洗ってもらいに来るのか。
ならば、
寒い時期も洗車はつらいので、洗ってもらいに来る人が多くて、
洗車屋が忙しくなるかといえばそうでもない。
十二月はお正月を迎えるために洗車屋は大ラッシュになるが、
明けた一月・二月、つまり一番寒い時期はまったく暇になってしまう。

 

多分、寒い時期は、
きれいに洗っても朝の冷え込みで霜が降りたり、
露が着いたりして、
すぐに汚れてしまうから、なのか、
あるいは、寒い時に冷たい水を扱う洗車は、
スタッフが辛かろうと思って、お客様が遠慮してしまうのか。

 

それに対して、夏は、
雨も少なく、きれいに洗えば、それが比較的長持ちするから、
あるいは、暑い時に水を扱う洗車はそれほど辛いものに思えないのか。

 

一つのヒントになる事実がある。
雪国である長野県のあるセルフの洗車場で、
セルフの連続自動洗車機の洗車台数が、一月・二月にピークになるというのだ。
雪で道路がいつも汚れていて、
洗ってもすぐにまた車が汚れてしまうのに、
連続自動洗車機によるセルフ洗車台数が一番多くなるのは、
ユーザーの欲求が「すぐに汚れるから洗わない。」ではなく、
汚れているのはやっぱり嫌なのだけれど、
「すぐ汚れるから、時間を掛けてキチンときれいにしてもしょうがない。」
ということではないかと思われる。

 

冬の寒い時期は、簡単で、ざっくりときれいにする。
そしてその分、安いきれいさで良いという事になる。

 

一月・二月の一番寒い時期の洗車は、
「ざっくり」「早く」「安く」がキーポイントなのだろう。
今年の冬はそれをどう実現するのか、一つのテーマである。

 

さて、つい寒い時期の洗車ビジネスの提案をしてしまったが、
では、このくそ暑い時にはどうなのか。
一言で言うと、
いかに高い付加価値の商品を提供していくかという事になる。

 

夏は、「車が汚いと暑っ苦しい」「スカッときれいにしていたい」そんな時期なのだ。
しかも、キチンときれいにしたら、
それが結構長持ちする。
夏は「きれいにする事」にお金を掛ける意欲が出る時期なのだ。

 

今の快洗隊のメニューで言えば
ボディは「クリスタルキーパー」「アクアキーパー」が、
室内は「ルームクリーニング」「除菌・消臭オールクリア」が、
それに当たる。

 

キーワードは、「スカッ!」である。

 

特にアクアキーパーは、
親水(超親水ではない)であり、静電気の発生を抑える、
つまり、イメージとしても油っぽさを感じさせないコーティングであり、
特に、暑い夏の時期、好感度が高い爽やかなサービス商品と言える。

 

この7月、
アクアキーパーがメンテナンスを含めて
刈谷店20台、約40万円。
安城店17台、約30万円
相模原店32台、約75万円
知立店13台、約25万円
北神戸店28台、約80円
店舗によって大きな差はあるが、
新規のアクアキーパーが11台の北神戸店が平均単価7450円
同じくアクアキーパー新規が17台の相模原店が平均単価6,770円と、
従来の平均単価の新記録をマークしている。

 

また、いずれの店舗でも、
「クリスタルキーパー」「除菌・消臭オールクリア」など、
高い付加価値の商品の好調であり、
7月の快洗隊全体の好調を支えている一つの要素となっている。

 

もう一つ注目すべきは、
多くの店舗において、スタッフの上げた収益が
一人・時間当たりで四千円を大きく上回っていることである。

 

暑い時は、誰もがしんどい。
暑さに強い弱いはあるが、いずれにしても暑さはツライものだ。
そんな時に、
技術力を生かした高い収益率を持った高い付加価値商品が売れるということは、
その辛さに報いることにもなる。

 

このツライ時期にこそ、やりがいのある仕事をやる事が出来るように、
経営者は考えていくべきなのだろう。
ましてや、お客様にとって、
夏は「きれいにする事」にお金を掛ける意欲が出る時期、
お客様の購買マインドも熱くなっている時期なのだ。

 

そのお客様の欲求に応える意味も含めて、
夏のキーワード「スカッ!」と行きたい。

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
    読めば読むほど元気になること間違いなし。・・・の、はず。

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