谷 好通コラム

2005年05月13日(金曜日)

1172.どこまで行こうか

東北新幹線に乗っているのだが、ちょっと驚いている。

 

東京から仙台、盛岡、そして青森・八戸行きの「はやて」
私はその八戸の一つ手前の「二戸(にのへ)」にまで行くのだが、
混んでいるのである。

 

東京→仙台が混んでいるのは分る。
「はやて」は、この間を1時間41分でつなぐ一番速い列車なのだ。
それにしても、グリーン車まで満席状態。
しかし、仙台を越えれば大勢が降りて、半分以下の状態に空くと思っていたら、
これがとんでもない。
80%以上の乗車率のままだ。

 

考えて見れば、仙台から以北にまで新幹線に乗るのは初めてのことで、
(ずいぶん前、盛岡には新幹線で行ったかもしれない。)
今までは青森に行くにしても、秋田にでも、名古屋から飛行機で飛んでいた。

 

東北の需要が決して馬鹿にならないものであることを改めて知ったわけだ。
(仙台営業所の予算をもっと上げてもいいかな?)
東北のマーケットを実際よりも小さく思い込んでいたとしたら、
私は、客観的な目が曇っていたことになる。

 

 

話は変わって
チラッと聞いただけなのでよく分らないが、
私は来年から天中殺とか、大殺界とか、何とかいう運勢になるのだそうだ。
わが社のラスプーチン・酒部君がそんな風に言っていたような気がする。

 

昨晩の鶴見君と大貫君との食事の時にその話をしたら、
「天中殺というのは、不幸があるというわけではないんです。
自分の体と運気を休ませる時という意味なんです。」
と解説してくれた。
(わが社にもう一人、鶴見君というラスプーチンがいるとは。。)

 

私としては、そういうことを“聞くと”気になるのだが、
普段の生活の中ではまったくと言っていいほど、気にせず働いている。
だから、どうだと言うわけではないが、
これは今後の私と、この会社のこれからにとって、ちょうどいいパターンなのかとも思ったのだ。

 

鶴見君いわく、天中殺の期間は三年だと言う。
2006年に始まって、
2007年に一番重くなり、
2008年に回復してきて、
明けた2009年には、もの凄く良い事があるのだそうだ。

 

だとしたら、
2005年の今年中に、
「新商品」を作れるだけ造ってしまおう。
「新企画」もすべてスタートさせてしまおう。
快洗隊新店舗のスタイルも今年中に洗練させてしまおう。
会社の新しい体制も今年中に作り上げてしまおう。

 

そして、
いよいよ天中殺に入る2006年は、
私は動くのを控える。
新商品、新企画、新店舗、そのすべてを動かし、ビシネスを進めることについては
幹部をはじめ会社のスタッフ、およびブレーンに委ねて、
私は、出来るだけ動き回らず、新しいことも極力せず、
みんなが出してくる結果を正しく評価することに徹しよう。

 

新商品にしても、新企画にしても、
スタートさせてから成果となって現れるまでには、一定の期間が要る。
今年中にすべてをスタートさせても、
来年の半ばぐらいまでは先行投資が続くばかりで、
目に見える結果が出るものではない。

 

ここで焦って告知活動に過剰な投資を行ないたくなるのだが、
しばらくはスタッフたちの営業活動の時間を持った方がいいのだ。
もちろん、その活動に対する評価自体は継続的に行なわれなければならないが。

 

今までの経験上でも、
新商品を出したその年よりも、
地道な営業活動、告知活動を続けた翌年の方が、ぐんと実績が伸びている。

 

そして、
一番重いという二年目2007年は、もっと静かにして
その成果を十二分に取り入れる。
私は、その間、激しく日本国中・世界中を動き回り、飛び回るのを控えて、
暴飲暴食から体を休め、キチンと遊びもして、
エネルギーを溜め込む。

 

でも、
世界中には行かなくてはならない。
もちろん日本国中も行かなくてはならない。
仕事をこなすためではなく、
新しいものをいっぱい見て、新しい体験をいっぱいして、
新しい知識と感性を自分の中に溜め込むために。

 

その間にも、2005年に始めた新しい商品と、新しい企画が成熟して、
大きな実績を積み重ね、
新しい店舗も、着実に店舗数を重ね、より洗練されるはずだ。

 

いよいよ天中殺からの回復が始まる2008年には、
また新しい企画を作り始める。
二年間に溜め込んだ新しいアイディアと、新しい感覚をもって、
新しい企画を始める。

 

そして、天下晴れての2009年。
今とはまったく新しいステージにデビューするのだ。

 

アイ・タック技研?が始まって、もう10年がもうすぐ経つ。
毎年毎年実績を上げ続けるのは、
並大抵のことではない。
私だけでなく、社員さん一人一人が並大抵の努力ではなかったと思う。

 

ここまで来て、
来年もまた何十パーセントかのアップを追いかけるのは、
来年も今年以上の努力をせねば、
死ぬ気で働かねば、達成できっこないと思い込んでいたのは、
東北新幹線が仙台以北でガラガラになると思い込んでいたような、
そんな、ただの思い込みであったのかもしれない。

 

私が来年から天中殺ならば、
それを逆手にとって、あるいは従って、
今年中に、“新しいこと”を、や・り・つ・く・し、
その後少なくとも2年間は、あるいは次の年も含めて、
「新しいことをやらない」という新しい戦略というものも“あり”なのかもしれないな。

 

目的地の本州のほぼ最北端「二戸」に近づいても、
まだ、ほぼ満席状態の東北新幹線「はやて」の車内を見て、
そんなことを考えたのでした。

 

わが社の二人のラスプーチンは、
これを聞いたら何というでしょうか。

 

 

今夜の泊まり仙台は、雨です。

 

 

その雨の風景があまりにも暗いので、
本文とは何の脈絡もなく、
ぱっと明るく「マゴ」の写真です。(^・^)

 

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
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