谷 好通コラム

2005年01月21日(金曜日)

1103.中国は世界ノ中心

中国の人々が持っている一つの世界観、中華思想。
中華の“華”とは世界のことをいい、“中”とは中心のことをいう。
だから“中華”とは、世界の中心のという意味になる。
ここでいう世界とは地理的な意味だけではなくて、世の中という意味での世界。

 

我等がこの世の中心なり、ということか。
自分勝手な世界観であると言うことも出来るし、
あるいは、プライドの高い民族であると言うことも出来る。

 

一面として、
身勝手だといえば確かに本当に身勝手な人たちと思う時がある。
道路を走る車の運転なんかを見ると、
“譲り合い”なんて事はこれっぽっちもなく、
特にタクシーなんかは、
頭を突っ込んだほうが勝ち、割り込んだほうが勝ち、って感じで、
あまりもの自分勝手なマナーぶりに、乗っていても頭が痛くなってくるようだ。
それに、
支配する人と、支配される人。
やらせる側と、やらされる側。
搾取する側と、搾取される側。
ここが本当に、人間の尊厳としての平等と公平を理想とした共産主義の国かと思うほど、
同じ人間とは思えないような差別的な扱い方が日常的に行なわれている。
金持ちとか権力を持った人が威張り散らす姿は人として恥ずかしい景色である。

 

空港での行列では、
やはり、割り込みが平然として行なわれ、
それに怒った白人のビジネスマンらしき紳士が、
顔を赤くして抗議しても、
かえって周りの中国人の冷笑を受けて、
どうしようもない怒りに震え、
「この国で、ビジネスはもう絶対にしない」と決心していた。(そう見えた。)
この国は、
列に並ぶのをインチキした厚かましい中年夫婦のズルを許したかわりに、
大きなビジネスを失ったかもしれない。

 

中国はそんな一面も持っている。

 

しかしその反面。
欧州のように階級的な社会が一つの文化であり、
支配層も被支配層も共存する安定した平和が定着しきっている世界とは違って、
中国では、
都会との格差が絶望的に開いた田舎から出て来た若者が、
貧しい生活の中にあっても、
「今に俺も金持ちになってやる。」と目をギラギラと輝かせて、
平然と自らのプライドを主張している世界は、
まさに世界の中心としての誇りを持った中華の人々である。

 

この国には、少なくとも成功する機会は人々に公平にある。

 

一時的なズルばかりの人間もいるが、
正当な実力を自分に着けようと、ガツガツするように頑張っている人もいる。

実力も無いのに、格好だけ着ける薄っぺらな人間とは一線を画している。
そんな若者をたくさん見た。

 

?小平以来、中国政府のトップには治世力のある実力者が着き、
理想を持って、
中国の人々のために力を発揮している。
権力闘争で勝ってきただけの人たちとは違うような気がする。
(何も知らないのに、言う事ではないが)

 

そして、人に対して感謝と愛着をキチンと持てる人々であることも確かだ。
上海の車聖快洗隊のスタッフの待機室に掛けてあったスタッフボードに、
中根大の写真と番号が、
この店の仲間として、他のみんなと同じように貼ってあった。
こういうことって、
自分勝手なだけの人間が出来ることでは無い。
人に対する感謝と、自らに対する誇りを持った人が出来ることだ。

 

 

南昌の快洗隊を立ち上げた後、
10日間、トレーナーとして南昌に滞在した石川誠を、
一日早く上海につれて来て、
車聖快洗隊のスーパーバイジングを臨時に行なわせた。
石川誠も、
こと快洗隊のことについて一切の妥協をしない刈谷のバリバリの前Mg。
(南昌に行く前日までMgであった。)

 

一番背が小さく、顔をどちらかというと幼い方なのだが、
喋り始めると、みんなを圧倒する迫力がある。
私もホ~~~~ッと思った。

 

 

世界の中心、中華の国、中国。
この国に2つの快洗隊が存在する。

 

 

そして、私たちは、
紆余曲折の末、
今回、車聖の任さんと合弁会社を作ることで一致した。

 

信頼できる大好きな中国人・頼さん。
西洋的なビジネス感覚を備えているバリバリのビジネスマンであり、
愛すべき一面を兼ね備えた中国人・任さん。
この二人の中華の人を、
自分勝手な中国人としてでは無く、
誇り高き中華の人として、大切にして行きたい。

 

 

今回の中国行きは、
日本に帰ってきてから、
一週間ぶりの事務所では、私も待ち構えて仕事の嵐のあとに
ズシンとした疲れが出てしまい、
二日間もコラムを休みました。ゴメンナサイ。

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
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