谷 好通コラム

2004年11月02日(火曜日)

1051.二つの会社の誕生

11月1日、同時に二つの会社が誕生した。

 

一つの会社が
「有限会社 北海道キーパープロデュース」
アイ・タックの札幌営業所・所長であった
“高久男氏”が代表取締役、つまり社長である。
北海道全域を活動の場として、キーパー製品の販売、技術指導を繰り広げる。

 

高さんは昔、
北海道の自動車用品屋さんの札幌営業所の責任者であった。
その用品屋さんもキーパー製品を取り扱っていて、
高さんは、その先頭に立ってキーパーを応援してくれていた。
それが8年前に急にその会社を退社した。
それを聞いた私は、三顧の礼を持ってアイ・タックへの入社してくれるように頼んだ。

 

あれから8年、札幌営業所長として
アイ・タック技研に大きな貢献を残してくれた。
高さんには、最初の約束どおり独立する道を用意したわけだ。
それが「有限会社 北海道キーパープロデュース」

 

 

もう一つの会社は「有限会社 トムテック」
インターネットに関わるいろいろなサービスを提供する会社だ。
まず、このサイトSESYA.COMの改良工事が、仕事始めに成るか。
代表は「谷北斗」
私の息子である。
現在30歳で、高校を卒業してから
コンピューター専門学校HALを卒業以来、コンピューター畑を歩いてきた。
30歳を機に独立して、自分の会社を持つことになった。
「有限会社トムテック」
自分が小さい時のあだ名で「トム」と呼ばれていたことがあって、
会社の名前を「トムテック」としたそうだ。

 

 

寄しくも、同じ日が創立記念日となった二つの会社。
職種もずいぶん違うし、二人ともまったく違う経歴を持ち、タイプも違う。
それでも、同じ日に産まれた会社として、
「これからライバルとして頑張ろう」とエールを送り合っていた。

 

「?トムテックの谷北斗」「?北海道キーパープロデュースの高久男」

 

 

会社を設立に当たって、
二人に対して、私が一人の経営者の先輩として、
「個人と法人との違い、法人の意義、その代表であるということの意味」などを、
お祝い代わりにレクチャーした。

 

 

私たちは
これで、ちょうど十社の会社を作ってきたことになる。
あるいは資本参加と仕事の提供という形で関わってきた。

 

グループの創業である
?株式会社タニ。
現在20年目に入っている。
そして、この
?アイ・タック技研株式会社。

 

残り八社は若い人を代表として起用し、
独立心を持って活躍して欲しいと思って託した会社。
その一つが
?株式会社快洗隊であり、
設立2年目で6軒の快洗隊を直営する会社に成長している。
ひょっとしたら、?快洗隊がアイ・タックグループを牽引する時も来るかもしれない。
この三社が現在のグループの中心になっている。

 

?もう十年以上前に作ったある会社は、
わずか7ヶ月で資本金の10倍もの赤字を作って、早々に社長交代となった。
もうちょっと放って置いたら、こちらの本体まで危ない所であった。
今思い出してもぞっとする。
この会社も、今では直轄会社としてすっかり内容の良い会社になっている。

 

?また、若者を起用したある会社は、
最初は好調な経営であったが、
途中から何故かおかしくなって、結局、最近解散した。
それでも大きな借金を作ることもなく、世間に迷惑をかけることもなく
私も提供した資本金を損しただけで済んだのは、ある意味、幸いであった。

 

?また、ある会社は短期間に大きな赤字を出し、
不健全な形ながら経営は続いているが、
残念ながら、実質的に仲間から去っていった。

 

?また、ある会社も、創業からすぐに赤字を出し始め
経営を改善することが出来ず、また、赤字が縮小することなく、
代表者が交代となった。

 

?そして、「オートパラダイス株式会社」
優秀なスタッフが、得意な分野で、新しい業態を作るべく出発した。
これからが勝負である。
そして、新生?「?北海道キーパープロデュース」と、?「?トムテック」

 

これで、ちょうど十社の会社が産まれたことになった。

 

その内、三社がグループの中核となり、
一社が消え、
一社が苦しんでいて、
二社が創業者からグループの本体に合流し、健全化している。
そして、
三社が産まれたばかりで、全部で十社となる。

 

十社の内、
立ち上がりをつまづいたのが、???の三社、この内二社は立ち直っている。
立ち上がりはうまく行ったのに、時代の流れについていけず挫折したのが一社。

 

明暗を分けたのは採算経営。
最初の投資は投資としての意味を持つが、
いざ、ランニング状態に入ったら、
単一店舗においては、あるいは単一事業においては、
「使えるお金は、稼いだ金の分だけ」という採算経営が、大前提となる。
いつまでもダラダラとした不採算は、投資の意味をもう持っていない。
不健全な経営であるというだけだ。

 

年レベルであったとしても
「稼いだ分だけが、使えるお金」の採算経営に、どこまで早く持っていけるかどうか、
それが、経営者としての能力とも、才能とも言える。

 

単月、単年での採算さえ合っていれば、
会社は絶対に生き延びることが出来るものだ。
どんなに大きな借金があっても、よっぽどバカなことをしなければ、
採算さえ合っていれば、必ず生き延びることは出来る。

 

生き延びてさえいれば、
最初を少しぐらいつまづいたとしても、
大きく伸びる可能性を秘めたまま、“生きている”ということで、
必ず、一挙に伸びるときが来るものだ。

 

たとえば、
立ち上がりで、まったく予想だにしていなかった事態を迎えることも有る。
だが、そこで採算ベースへの思い切った転換を、
いち早く打つことが出来るかどうか、
その思い切りが、経営者としての才能の大きな要素でもある。

 

頑張れ、新米経営者達。
私が願うことは、彼らが経営者として一刻も早く成長して、
彼らが必ず持っている経営者としての才能を発揮して、成功して欲しいだけ。

 

成功することによって、自身も含め、みんなを幸せにして欲しいだけ。

 

みんなの幸せを願うならば、
自らの個人的なつまらない意地などいとも簡単に捨てられるもの。
それも経営者としての才能の一つ。

 

 

私を含め、私たちの会社のすべてのスタッフは、
会社を取り巻く縁のあった人たち、お客様たち、すべての人たちの、みんなの幸せを願っている。
そして、会社は、私は、社員たち(パートさんも、アルバイトさんたちも含めて)の
みんなの幸せを願っている。

 

例えば、九州のこのスタッフたち、
私たちは彼らの幸せを心から願っている。
確信を持って言える。
そして、彼らも、自分の家族の、会社の、お客様の、
みんなの幸せを願って、一生懸命仕事をしてくれている。
だから、会社がうまく行っているのだ。
この笑顔があれば、大丈夫なのだ。

 

 

今日は、福岡への日帰り出張であった。
明日は、札幌への日帰り出張である。
私は幸せである。

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
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