谷 好通コラム

2004年01月21日(水曜日)

876話 ラ-メンとウドン?

これまで、このコラムでたくさんの話を書いてきたが
その中でも「ラーメンと洗車」の話シリーズが「一番おもしろかった」と
たくさんの人から言われる

 

本人的には
「そうかなぁ」とも思うのだが
あまりにもたくさんの人から言われるので
調子に乗って
「ラーメンと洗車」を、今の私の感性で、もう一度書いてみる
その上で
今度は「ラーメンとウドン」と題して、新しいものを書き足す。

 

 

まず
2004年版・「ラーメンと洗車」

 

?“うまい”が大前提

 

ラーメンを食べようと思ったとき、まず何を考えるか
「“うまい”ラーメンを食べたい」である

 

どのラーメン屋さんに行こうかと考えたとき
「どこの”ラーメンが、“うまい”のだろう」であり
場所が近いことも
店が立派であることも
接客がいいことも
早いことも
値段が安いことも
二次的な要素でしかない
その店のラーメンがまずければ、その店に行こうとは思わない

 

私達はラーメンを食べることに関してあらゆる選択権がある
それぐらいの豊かさは誰でも持っている
食べることによってエネルギー補給をしようとするだけではなく
食べることによって“美味しい事”を楽しもうとする
だから、まずいラーメンは不快であり
選択の対象には決してならない

 

「“うまい”ラーメンを食べたい」という気持ちは
その店の
場所が多少遠くても
店が貧弱であろうとも
たとえ店員が少々無愛想であろうとも
安くなくても
“うまい”ラーメンならば、その方を優先する

 

その証拠に、「行列が出来るラーメン屋」とは
ラーメンがうまいから行列が出来るのであり
遠方からわざわざその店でうまいラーメンを食べるためにやってきたり
行列に長い時間かかっても
多少値段が高くても
みんな、うまいラーメンを食べたいから
そういうことはある程度は我慢する

 

ラーメンは“うまいこと”が一番大切なことであり
繁盛店であることの大前提なのだ

 

洗車でも同じような事が言える
洗車は、どれぐらいキチンと「きれい」になるかが
ラーメンの「うまい」にあたり
「きれい」さが付加価値そのものである
だから、他の店よりも
どれぐらいキチンと“きれい”に出来るか
あるいは、それを買うであろう素人であるユーザーよりも
どれだけきれいに出来るかが
自分の店の商品価値を決めることになる

 

きれいさを重要な要素と考えているユーザーにとっては
速さよりも、安さよりも、便利さよりも
きれいさが優先するのだ

 

もちろん
遅いより早い方が良いし
安い方が良いし、便利である方がいい
そして、何よりも感じのいい接客は欲しい
しかし
それもこれも、ユーザーの求める“きれい”が充足されることが前提であり
安いから、便利だから、早いから、接客がいいから
“きれい”が、そのユーザーの求めている質より低くては話にならないのだ

 

?“速い”は“うまい”

 

洗車は“きれい”が優先であり、速さは二の次と書いたが
それは、行列の出来るラーメン屋で言うところの
“行列を作って待つ時間”のことであり
ラーメンを作るスピードが遅いことではない
ノロノロと無駄に時間を掛けて作ったラーメンなんてうまいはずがない
スープは冷めてしまうだろうし
麺だってノビて、まずいラーメンになってしまう

 

うまいラーメンを作るプロのラーメン屋は
手際よく、素人が見ていて惚れ惚れとするようなスピードで
ラーメンを作っていくのだろう
そんなプロのラーメン屋が作るラーメンだから、きっとうまいのだ

 

“うまいは、速い”
“速いは、うまい”である

 

洗車も同じで
チンタラ、コテコテ、ダラダラとやっているような洗車は
間違いなくへたくそな洗車であり
キチンときれいな洗車にはなり得ない
うまい洗車屋は、手際がよく、鋭い動きで、目が効き
素人が見ていて惚れ惚れするような、きれいな動きで
スピーディーに質の高いきれいさを作り出していくものだ

 

質の高い洗車は、スピーディーな動きから生み出される
“うまいは、速い”
“速いは、うまい”である

 

洗車で言うところの
「きれいさは、早さに優先する」とは
店がどんなに混雑してきても
決して無用に急いだり、慌てたりしてはいけないという意味である

 

混雑して来た洗車のお客様を
速く“さばかなければ”と、急いだり慌てたりすることによって
仕事を雑にして
決して、きれいさの質を下げてはいけない

 

自分の車をキチンときれいにしてもらいたい人ならば
前に作業をしている他人の車もキチンときれいにしていることを待てるものであり
店のスタッフが
自分が待っていることを気にして
その前の他人の車を雑に仕上げているところを見たら
きっと自分の車も
その次に待っている人のために
雑な仕上げをされるのだろうと思うに違いない

 

そうなったら
何のためにその店で待っているのか、その意味が無くなって
もう二度とその店には来ないものだ

「きれいさは、早さに優先する」である

 

?人はそれぞれ、好き好き

 

私は、うまいラーメン屋さんのラーメンも大好きだが
インスタントラーメンも大好きである
日清のカップヌードルは、ノーマルなのが一番好きで
シーフードは苦手
でも、カレーヌードルは結構好きである
しかし
行列の出来る名物ラーメン屋さんがプロデュースしたという
凝ったインスタントラーメンは、概して、うまいと思ったことが無い
ラーメン屋さんのラーメンと、インスタントラーメンは
別の食べ物であるのではないだろうか
私はインスタントラーメンは、
インスタントラーメンらしいインスタントラーメンが好きである

 

ラーメン屋さんのうまいラーメン、インスタントラーメンらしいインスタントラーメン
私は両方とも大好きである

 

人それぞれ、好き好きなのであるから
ラーメン屋さんのラーメンの方が優れているのか
インスタントラーメンの方が優れているのか
そんなこととは関係なく
それぞれなのである

 

だから、それぞれの人が、それぞれの好みのものを
好き好きにおいしいと思って食べていればいい
ということか

 

洗車も同じで

 

きれいさは機械任せであるが
安くて、とにかく速い
しかも乗ったままで車を洗えてしまう連続洗車機での洗車
これが一番ラクであり
だから数多く洗うことになって
このように、しょっちゅう洗う事が一番であるという人もいて

 

逆に、洗車は機械任せなんてとんでもなく
人任せもいやだ
やっぱり自分の車は自分できれいにすべきであり
車をきれいにし始めたら
徹底的にやらなければ、気が済まない人もいる

 

人それぞれであり
どちらが優れているものでもなく
あくまでも好き好きなのである

 

そんな好き好きの中で
「車のきれいにしていたい。キチンときれいにしていたい。
スタンドでの洗車では物足りない。
だから、自分で洗っている。
が、自分で洗うことが好きでやっているのではない。
だから、自分を満足させてくれるきれいさを実現してくれる洗車が売っていれば、
出来ればやってもらいたい。
時間は多少かかってもいいから、
お金もある程度払ってもいいから。」

 

という人が、いっぱいいて
これが快洗隊のメインターゲットの客層である。

 

この客層の求めるきれいさの付加価値は
お金に換算すると
たとえば、12月の快洗隊直営店での実績で言えば
洗車商品の1台当たりの平均購買金額
刈谷店 6,830円/1台
知立店 6,779円/1台
安城店 6,100円/1台
北神戸店 7,232円/1台
となる

 

インスタントラーメンは安い、しかも、これが好きな人もいる
でも、それよりウンと高いお金を払って、ラーメン屋さんのラーメンを食べたい人もいる
人それぞれ、好き好きである

 

?ラーメンとは「麺」のことか? 洗車とは車を洗うことか?

 

ラーメンを漢字で書くと「柳麺」となる
柳の麺
これは“麺”のことであって
スープのことでも、チャーシューのことでもない
ラーメンとは、麺の種類、あるいは麺の形状のことか
いやいや違う
ラーメンとは
※柳のような細い麺をゆでて
※しょうゆとか、とんこつとか、塩とか、味噌とかのスープに入れて
※チャーシュー、メンマ、ゆで卵、ねぎ
あるいはコーンとか、もやし、炒めたキャベツ、などなどいろいろな薬味?を乗せた
全体の料理を言う
当たり前のことだ

 

ラーメンとは
「それは麺が柳のように細いものを言う」なんて
屁理屈を言う奴がいたら
そいつはバカであって、誰にも相手にされない

 

洗車も同じようなことが言えている
お客様は「洗車」と言えば
「車がきれいになること」が目的であって
「車を洗う行為」をしてもらう事が目的ではない

 

「車を洗う行為」は
「車をキレイにする」という目的のための「手段」である

 

お客様の洗車の目的は「車がきれいになること」
それが“目的”であるのだから
“手段”は「車を洗う行為」だけではない

 

車をキレイするために
“磨く事”が必要なこともある

 

洗ったきれいさより、磨いたきれいさの方が、ウンときれいになる
だから、より付加価値の高いきれいさを求めるならば
磨くことも必要なのだ

 

あるいは、室内をきれいにしたければ「掃除」する手段が必要であり
アルミホィールをきれいにしたり
窓ガラスとか、エンジンルームとか、シートとか
車のあらゆるところをきれいにしたければ
「洗う」「磨く」「掃除する」
この3つの手段を用いる事が必要となってくるものだ

 

一言で洗車と言っても
それは、車を洗うことだけを指していうのではなく
あらゆる手段を用いて、車をきれいにすること全体を指している

 

これも、12月の快洗隊(刈谷店)での実績で例えれば

 

刈谷店の実績
洗車(水洗い、撥水) 617台 1,285,305円
コーティング(7種) 574台 5,216,105円
室内など掃除商品 828件 1,632,000円
洗車合計
となっている。

 

(お客様に対するお勧めは一切していない。お客様の選択に任せている)
快洗隊のお客様が求めているきれいさとは

 

この販売商品構成の台数と、金額の大きさの構成が物語っている

 

つまり、快洗隊のお客様の求めているのは
洗うきれいさが、128万円分であって
磨くきれいさが、521万円分
掃除するきれいさが、162万円分であったということ

 

“洗うことによるきれいさ”には、128万円しか御客様は払っていない
「洗う」「磨く」「掃除する」するそのすべてのきれいさに対して
813万円という価値を支払ったということ

 

それを総称して「洗車収益」と言って
単に、車を洗うことを指して言っているのではない
「洗車とは、車を洗うことではない。車をきれいにすることである。」
ラーメンを食べるときも
麺を食べる事が目的ではなく
スープがうまくて、チャーシューがうまいこと(私は特にこれが好きだ)
そのすべてがうまい事を
ラーメンがうまいと言う

 

それと似ているのではないだろうか

 

今日はこの辺で、とりあえずおしまい。中断である。
(くたびれてしまった)
肝心な「ラーメンとウドン」の話は明日以降とします。
すいません。

 

今日は静岡に行ってきた。
「静岡ワンデースクール」
久し振りにワンデースクールで話をした。
そして、これまた久し振りに、「アイタックコーポレーション」の鈴木さんに会った
鈴木さんは元気であった。うれしかった。
(この会社と鈴木さんについては、またいずれ)

 

また、今日のワンデーでは
李さんがデビュー
ツナギ姿がなんとも初々しくって良かった
(うっかり写真を撮り損ねた。(^_^;) 残念 )

 

明日は九州、長崎である
九州は大雪であると佐賀県有田の田中さんが言っていた
テレビでもそう言っていた
大丈夫かな~~~~

 

 

3月上旬オープン予定の「相模原店」
その計画CGの中の一部
去年の10月ごろ作ったH.オサムの手作り作品
まったく、なんとも器用な奴である
オープンに向けて頑張っている彼は最近少し痩せてきた
そろそろストレス発散が必要かもしれない
走りに行くか? 付き合うよ。

 

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    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
    読めば読むほど元気になること間違いなし。・・・の、はず。

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