谷 好通コラム

2003年08月10日(日曜日)

772話 嵐のタオルリレー

福岡から夜帰ってきたのが木曜日
その夜は、残していた宿題を必死にやって結局午前2時までかかる
翌日金曜日は
午前中が快洗隊の店長会議
午後が、拡大部長会議
会社のすべての重要なことを決定する会議である

 

出席者は
北海道の高所長、仙台の中所長
関東の鶴見部長、第一営業部の荻野部長
快洗隊営業部の池本部長、開発部の森部長
谷専務、西日本営業部統括の谷部長
?快洗隊の畠中社長、?グリットの吉田社長
キーパータイムスの近藤編集長
そして、私
総勢12名
8席の会議室に事務椅子を持ち込んで
ギュウギュウ詰めの幹部会議である。

 

毎度の議論伯仲のうちに
夜7時過ぎ、会議は終わった
そとは、台風10号接近によって、雨風が吹き荒れ
まさしく嵐の真っ只中である

 

?快洗隊の畠中社長は
三軒の快洗隊の“テントや看板”が心配で、様子を見に行くと言う

 

快洗隊刈谷店には、2台の快洗Bossの上に大きなテントがある
知立店は、強大な柱にテントが貼ってあるので心配はないが
あとで張り足したデカイ看板が心配である
そして、なんと言っても安城店
他の2軒の店とは比べ物にならないぐらいの、でっかいテントが貼ってある
そのどれもが
今回のような大きくて強い台風の来襲は初めてで
結構マジに心配であった

 

部長会議の席で
「刈谷のテントと、知立の看板と、安城のテント
どれが一番先に飛ぶか、賭けようか?」
と、馬鹿な私が
冗談を言っても、誰も賭けに乗ってこなかった
(あれは、ホンとに悪い冗談であった。反省 m(__)m)

 

そんな嵐の中
突然、大型トレーラーが事務所の横、倉庫に着けられた
上海からの“快洗Taoる”が、やって来たのだ!

 

 

3日の日に名古屋港に到着した“快洗Taoる”のコンテナ
保税倉庫にしばらく足止めになっていた

 

段ボール箱に「MADE IN CHAINA」と印字してないので
ダメだということであった
日本への輸出は初めての陶さん
そして私たち
そんな基本的なことをすっかり忘れていた

 

しかし、ダンボール箱の中の、タオル50枚詰めビニール袋には(1箱に4袋)
その一つ一つにMADE IN CHAINAどころか
生産者の陶さんまで紹介されているチラシが、見えるように入れてある
これでカンベンしてくださいということで
担当者が関税当局と交渉し
「始末書」と「誓約書」を書いて、何とか保税倉庫から出すことに成功したのだ

 

そのタオルのコンテナが
嵐の中、やっと、倉庫に届いたのだ

 

早速、荷降しが始まったようだ
事務所の責任者を兼務している森部長が倉庫に降りていった
普段の荷物ならば
トラックの運転手さんと倉庫の担当者が
リフトを使って、大型トラック1台分ぐらい30分もあれば降ろしてしまう
そんなつもりで、会議後の雑談をしていたら
森部長が上がってきた

 

「とんでもない状態で、荷物が積んである。
パレット無しで
コンテナの中に、ギッシリと!詰め込んであって
全部、手降しするしかない。
とても、事務所の人間だけでは出来ないので
皆さん手伝ってやってもらえませんか。」

 

「よっしゃ~~っ」と、みんな、ゾロゾロ倉庫に方に降りていった
テントの様子を見に行くといっていた畠中もいる

 

倉庫に行って、トレーラーに積んだコンテナを見上げて、唖然!
たしかに段ボール箱が、まったく隙間なくギッシリと詰め込んである
まったく隙間無しにだ
だから、最初の1箱を引っ張り出すのに
ずいぶんてこずって5分ぐらい掛かったらしい
コンテナから、タオルのダンボール箱を掘り出すという感じ

 

一番表側の1列は、脚立を使って何とか引っ張り出し
やっとコンテナに足場が出来たので
みんな総出でダンボールを運び出し始める

 

 

最初の頃は、荷車に移して普通の荷降しのようにやっていたが
だんだん通路を荷車がすれ違えなくなってきた

 

そして、始まったのが
「バケツリレー方式」
事務所の山内君、鈴木君と、女性陣の林さん、中根さん
明日の全体会議のために集まってきていた
平山君、清水君、山本君、熊澤君、鈴置君
そして、前記の部長会議の出席者全員が
ズラッと一列に並んで
“タオルのダンボール箱リレー”

 

 

今回届いたのは、赤・青・白のタオル各2万枚、全部で6万枚
1箱200枚詰めの段ボールが300箱
200匁の分厚いタオル1枚65g
65g×200枚=13kg+ダンボール重量2kg=15kg

 

つまり、ダンボール1箱の重さ約15キロ
それが300箱で
4500kg
少しは降ろしたので

 

残り約4トン!を
コンテナから、約20~30m離れた場所に
“タオル段ボール箱リレー”が始まったのだ

 

半分近くまでは、私も列の中に入って、リレーをやった
半分ぐらいまでは!
やっているうちに、腕がツッテきて
足元がふらついてきた

 

「社長、大丈夫ですからもう離れて下さい。」
と、誰かは解からぬが“神の声”
(きっとその意味は、“邪魔です。どいて!”であろう?)

 

仕方なく?私はリレーの列をはずれ
激励の写真撮影を始める
(コラムネタの仕入れ?違います、激励です!)

 

 

約40分後
やっとコンテナの奥の壁が見えてきた
もうちょっとである

 

 

荷物を降ろし終わった!
4トンのリレーが終わった
でも一番大変だったのは
コンテナの中で荷物を引っ張り出しリレーの列に渡す役
30歳の鶴見君

 

 

それを見て笑う、同じ役をやった51歳の高さん

 

 

最後にみんなで記念写真
最年長56歳の池本部長も、最後までリレーに入ってダンボールを運びきった
脱帽!

 

 

この「快洗Taoる」
1年がかりの、真剣な開発と
陶さんが、上海に巻き起こした“差不多との決別”の輪
そして
嵐の中、到着し
すごいメンバーが全員汗だくのタオルリレーで
やっと、第1便がアイ・タックの倉庫に入りました。

 

こんなにすごいドラマを持ったタオルは、世界中探しても絶対ないのです。

 

今日、刈谷店の酒部Mgが言っていた

 

「いや、すごいですよ、このタオル。
サンプルで使っていたとき以上のすごさです。
ものすごく、使い易い!
作業性が、時間として確実に上がるタオルなんて
他には絶対ありません。
これは、絶対いけますよ!」

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
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