谷 好通コラム

2003年07月06日(日曜日)

744話 新しきを求める

毎月第1土曜日は全体営業会議
全国から営業・インストラクターが集まり

 

午前中は、今の自分たちの姿勢について話し合った

 

私たちがキーパーの活動を始めたのが約10年前
私と小幡昭の二人で始まったこの活動も
すぐに、現専務が加わって3人になり
10年後の今では、営業関係だけで24人のメンバーが集まる

 

10年前のあのころは
全国で「キーパー」を紹介していっても、もちろん誰も知らない
だから必死に説明した
私たちの考え方から始まって
塗装のことについて、そしてキーパーの理論的説明
そして、デモンストレーション
デモに熱が入ってくると、即席のスクールのようになって
一からのすべてを、一回一回、一人一人に一生懸命説明した
そのころは
日本国中すべてのSSが、新規開拓の対象であって
新規の開拓なしでは、売上げそのものが発生せず
必死であり
ハングリーであった

 

毎月何十件もの新規SSを開拓した

 

そして
私たちが必死であるのが相手にも伝わるのであろうか
新しい顧客が出来たとき
必ずといっていいほど
その顧客から、また他の店を紹介してもらった

 

さすがに近所の競合店には紹介されない
紹介されるのは、同じ会社の中の他店である場合が一番多く
多数のSSを持っている販売店に一軒キーパーが入れば
自然に、この販売店のほとんどのSSに拡がってくれた

 

あるいは
思いっきり遠方の場所のSSの所長などを紹介してもらった

 

私たちが地元以外の地区に出て行ったのも
そんな紹介があってのことであった

 

たとえば
?愛知県の有力石油販売店であるA産業さん
そのS店のマネージャーに何かのきっかけで気に入ってもらい
そのマネージャーが“元売りの研修会”で知り合った北海道の販売店さんの
所長さんを紹介してもらったのだ

 

?それが、札幌N社のSSのH次長(現部長)であった
そして
そのHさんのSSにキーパーを採用していただけたので

 

?今度はN社所属の元売さんKに行って
たまたまその元売さんに在籍していた私の知り合いの方にFさんに会いに行き
N社で採用していただいたことを話し
他にも紹介させていただけないかと相談した

 

?そして、北海道の用品卸最大手M商会さんへの紹介を受けた

 

?M商会札幌営業所の所長高久雄氏と出合った
運命の出会いである
最初なかなかキーパーを信じなかった高氏が
デモを見ていっぺんに気に入ってくれて

 

?M商会本社を説得してくれて
M商会の大谷地営業所、苫小牧営業所、旭川営業所との同行販売
?そして、函館ミツワさんとの同行販売が始まった

 

真冬の2月のことであった
初めての真冬の北海道
マイナス10度の中でのキーパーのデモ
何週間にも及ぶキャラバンは、
辛いことと、楽しいことがいっぱいあって、思い出深いものであった

 

最初のきっかけ?が11月で
?の北海道全域にわたるキャラバンが終わったのが翌年の2月

 

最初のきっかけから、北海道全域にキーパーが拡がるまでに4ヶ月足らず
その間に地元愛知県での活動
その活動の中で、今度は仙台に行くことになり
その後
静岡に行くことになり、大阪、富山、横浜と広がっていき
最初の1年~2年で
今の全国ネットの骨格が出来た

 

すべてが新しいところであり
新しい人たちとの出会いの中で、“縁”が、ものすごい勢いで広がって行った

 

あのころのエネルギーは何であったのだろう

 

しかし、今、フッと自分たちの活動を見ると
本社次元では、過去に勝らずとも劣らない勢いで広がりつつあるが
地域単位の中では、ピタッとその広がりが止まっている
新しい顧客との出会いが、不思議なほど止まってしまっている

 

毎年、新しい提案と商品が次から次へと出ていることもあって
営業・インストラクターの行動は
今までの顧客の中の、いつものところへ
そして、いつもの人たちへの働きかけに終始している

 

いつのまにやら、閉ざされた世界の中での行動に終始しているようになった
そんなことを強く感じるようになった

 

新しきを求める姿勢が、会社全体から、いつの間にか消えうせてしまったようだ

 

なぜか?
誰もが「その必要性を感じなくなったから」「それで毎日が済んでしまうから」
であろう

 

待っていれば、否が応でもスケジュールが埋まっていくし
毎日やることはある
今の閉ざされた世界の中で十分に時間が過ぎていく

 

キーパーのスクール活動とか
快洗隊の活躍
キーパータイムスによる情報提供の継続
そんなことで
あえて新しきを求めなくても、それなりに実績は出来ていってしまう

 

そんなことか

 

いつの間にやら
キーパーも、日本全国のSSの人達に知ってもらえるようになったし
一部の新進的なスタッフによって
他の業界でも少しずつ浸透し始めている
快洗隊も、ずいぶん有名になってしまった
そんな状況の中で
新しきを求め、新しき人との縁が出来ていくのは
10年前のあの無名のころに比べて、はるかに容易なはずだ

 

10年前の
新しい人と縁が出来るたびに、それがまた新しい縁につながっていくという
そんな縁の連続が
どうして無くなってしまったのか

 

自分たちの在り方に、その因を求めるしかない
自分たちの行動と、言葉の中から「新しきを求める意欲」が感じられないから
誰も、新しき縁を与えてくれなくなってしまったのであろう

 

考えてみれば
私たちが何らかのものを提供させてもらっている世界は
世の中のほんの一部でしかないし
実際に、行動として関わっている縁は、もっと小さな微々たる世界である

 

私たちが行動しているのは
私たちが行動すべき世界の中の何十分の一でしかない
広い面の中に、まばらに広がる“点”でしかないのだ

 

ここしばらく、そんなことを痛烈に感じていた

 

昨年末から積極的に人材を採用し、増員している
すでに4人が研修を終え実務についている
また、2人が快洗隊で研修中
さらに採用が決定し、研修を控えているものが2人
第2次面接まで来ているものが4人いて
第1次面接予定者はかなり人数が残っている

 

面接から採用にいたるまでは一切の妥協をせず
採用後の研修もギッチリとやる
だから、いずれのメンバーも驚くほど個性的であり
成長したときには、すばらしい戦力になる予感を感じさせてくる
存在感の強い連中である

 

今年中に必ず10人を戦力化する

 

それぞれの地域において
現戦力で、今のままで見合うだけの仕事量があるならば
それが新しきを求めない安穏とした体質に陥ってしまわせているのなら
新しい戦力を加え
見合う仕事量を確保するには
“新しきを求める”しか方法が無いようにしてしまおう
そう考えて、実行したわけだ

 

つまり、もう一度
全員をハングリーになろう、というわけ

 

だんだんメンバーが増えてきて
広い会場も、席が狭く感じられるようになってきた全体会議

 

 

昼食をとりながら
建設中の快洗隊安城店をみんなで見に行った

 

 

建物のテーマは“楽しさ”であった

 

 

この安城店は、前の2車線道路が信号で、適度に車が並び
しっかりと極上洗車、キーパーを見てもらえそう
知立とは違った展開がありそうである

 

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
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