谷 好通コラム

2002年09月21日(土曜日)

527話 ライン川の城達

ライン川下りをやったことは
かなり前の話で書いた

 

このライン川下りのハイライトは
川沿いに点在する中世の「お城」
その数がスゴイ
次から次へとお城が現れる

 

観光のための船は、川の流れを下っていくので
時速30kmぐらいのスピード
かなりのスピードである

 

その川沿いに1km~3kmぐらいの間隔で、お城が建っているのだ
お城が現れるたびに
観光客から歓声が上がるのは、最初の頃だけ
あまりものお城の多さに
そのうち、ボォーと見ているだけになった

 

私も写真を撮り始めて
お城だけでも何十枚もの写真になってしまった

 

その一つ一つが、すばらしく見事で
感動ものであった

 

解説によると
「お城は、税金を取る権利を守るために立てられたもの」
と言う
実に的確であり、言い得た表現である

 

城に住む“王”とは、税金を取る権利を持った者であり
その税金を取る行為を、行使するのが兵隊であり
それを守るのが城である

 

と同時に、王は大地主であり
民衆とは、小作人でもある

 

その権利を侵す敵とは
隣の城の“王”であり
それと同時に
実は、税金を取られる民衆であるという

 

王が一番怖いのは“民衆”であって
多くの王は民衆によって倒されている

 

だから、城は民衆が住む村から少し離れたところにある
民衆の家は、交通に便利な川沿いに密集していて
城は、山のてっぺんとか
山の中腹にポツンと立っている

 

 

王は、広大な土地を持っているが
日本の城のように国単位を治めていた訳でもなかったようだ

 

※この城は、特に大きな城であった。
兵力に自信があったのか、この城だけは民家の近くに建っていた

 

 

王は、働かなくても富が手に入り
優雅に遊んで暮らしていたのかもしれないが
兵士に守られ
兵士に対する恐怖から、仕方なく税金を納めている民衆から
襲われることにおびえ
あるいは、その権利を隣の王に取られることにおびえ
民衆から離れたところで
孤独な生活をしていたように思えた

 

 

今では、その城の多くは
博物館になったり
レストランとか、ホテルになっていると言う
こんなところに泊まったら、夜、怖いだろうなぁ

 

 

この城の持ち主は、城が立っている岸壁に「HOTEL」と書いてしまっている

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
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