谷 好通コラム

2002年06月26日(水曜日)

454話 千歳川の水族館

今日、北海道からの帰り道
飛行場に行く途中
また、ちょっとだけ寄り道をしてしまった

 

「サケのふるさと館」

 

 

この施設は、千歳空港のすぐ近く、千歳川の川端に立っている
「インディアン水車」が名物で
(建物の左下に飾ってある青い色の水車)
水族館は後から出来たもののようだ

 

インディアン水車とは
秋、サケが遡上してくる川を、網の堰で仕切って
その堰の一部に、鋼鉄で出来た特殊な水車を仕掛けて
遡上してきたサケを、根こそぎ捕ってしまう恐ろしいもの(サケにとっては)

 

捕ったサケは、人工孵化事業のために
メスから「卵(いくら)」をしぼり
その上から、オスからしぼった「精液」をかける
実際にやっている所を見たことはないが
わが身に思うと
ぞっとする

 

そんな施設のシンボルがインディアン水車なのだ
(べつに、インディアンが使っていたものではないそうだが)

 

今では、人工孵化事業の施設そのものは、千歳川のもっと上流に移り
ここの施設は、観光用として残されているもの

 

さて、ここにある水族館だが
普通の大型水槽の展示もあるのだが
私が大好きなのは
地下にある水槽

 

水槽と言っても、人口のものではないのだ
千歳川を、川の下から、ガラス越しに除く水槽なのだ
だから、正確には“水槽”ではない
川の中を覗くのだ

 

秋のサケの遡上が、一番の“見もの”だそうだが
私はまだ、まだ本格的には見たことがない

 

とはいうものの
ここにはもう何十回か来ている
7.8年前から、何十回も!
札幌に来るたびに、千歳空港への帰り道にチラッと寄るのだ

 

サケの遡上は、たまたま時期が合わず、全盛期のものは見ていないが
べつに運が悪いとは思っていない
千歳川の中は
その季節によって、まったく様相が変わり
その時々で、色々な生き物を見ることが出来
いつも、私を夢中にさせるのだ

 

 

(こんなのが6箇所ある)

 

今まで見た生き物たち
○シロサケの成魚、オス・メス
○春、孵化したサケの稚魚
○桜マスの成魚
○ヤマメの成魚・稚魚(ヤマメは桜マスが海に降りて行かなかった場合の形)
○オタフク?どじょう
○ヤツメウナギ
○アユ
○エゾウグイ(一番たくさんいる)
○ウグイ(通称アカハラ)
○川エビ
○何種類かの貝
○何種類かの川虫(ガラスの壁面に巣を作り、その幼虫から見ることが出来る)
○今は、これぐらいしか思い出せないが、もっともっと色々見た

 

この水槽を眺めていると、まったく飽きない
見ている対象の生き物が
そのまま自然の中に生きているので
動物園、水族館で、飼われている生き物を見ている時の息苦しさとか、申し訳なさ
そんなものを、まったく感じなくて済む
だから
何時間見ていても飽きないのだ

 

10分も同じところを、じっと凝視していると
見えなかったものが
どんどん見えてくる

 

幸せな時間のひとつだ

 

今日は、ほんの30分ぐらいしか、いられなかった
主役は“うぐい”
“ウグイ”は、通称“アカハラ”と呼ばれているように
今の季節
オスの腹が婚姻色で赤くなってくる

 

 

夢中で見ていたら、また、飛行機の時間がギリギリになってしまい
空港内を走った
イカンイカン

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
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