谷 好通コラム

2002年06月01日(土曜日)

ラーメンと洗車・番外編

この話は、6月25日発行のKeePreタイムスに掲載するものです。
実は、文章の半分は428話「快洗Bossはホントにすごい」からとっています。
ダブってしまっている部分がたくさんありますが、また違う意味でまとめたつもりですので、あえて掲載させていただきます。
※内容は洗車をビジネスにしている方へのものになっています。ご了承ください。

 

(ラーメンと洗車・番外編)

 

前話において、洗車という商品に対するユーザーニーズの幅は、非常に広いものであり、かつてのように「スタンド洗車」の範疇の中に閉じこもっているべきではなく、もっと幅広い商品メニューに拡大することを真剣に考える必要があるのではないだろうか。と書いた。それは、ラーメン屋さんがラーメンという単一のメニューの中でも、出来るだけバラエティーを出そうとしていることにも似ている。札幌ラーメン専門店、博多ラーメン専門店はあっても、しょうゆラーメン専門店はない。出来るだけ幅広い客の好みに合わせようと、チャーシュー麺、辛口のラーメン、野菜の多いラーメン、餃子など自店のオリジナリティを出しながらもバラエティーを揃えようとしている。
洗車メニューの拡大、充実は、洗車収益拡大を目指すとき欠かさざるべきもの。
そしてその幅広いメニューを作り出したら、その次には“訓練”が不可欠であり、その事について、具体的なことを次の号で書くとお約束した。

 

しかしその前に、私自身非常に面白い経験をしたので、「番外編」として、ひとつの話を書くことをお許しいただきたい

 

※幅広い洗車ニーズに、新しい洗車メニューを見つけた。

 

セルフSSに来店する客にすら、洗車には幅広いニーズが
セルフSSは、人的コストの劇的な低減によって、燃料油の低価格販売が可能になっているが、だからと言って、セルフSSに来場する客層が、低所得・低価格志向の客層ばかりであるかというと、必ずしもそうではない。
高・中所得層であり、比較的高価格の車に乗っている客層、あるいは車にこだわりを持っているユーザーで、「フルサービスSSの“サービス”を不要と感じている。それに自分で給油した方が速いし、価格も安い。」と合理的な考え方でセルフSSを利用している客層も非常に多い。
セルフSSに関するデータに、セルフSSでのハイオク比率が、むしろフルサービスSSよりも高い。と言うものがあった。これは、セルフSSの客層の幅広さを示唆していると思われる。つまり、客層の広さにおいては、セルフSSも、フルサービスSSも何ら変わるものでないことと言えます。

 

※来場客層の幅の広さに対応する洗車商品とは

 

このように幅のある客層が集まるセルフSSにおいて、洗車商品の品揃えとして「早い、安い、便利」をメリットとした「ドライブスルー洗車」は、セルフSSの大きな集客力に支えらえた、非常に有効な洗車メニューです。
しかし、その一方、車に対してこだわりを持っているユーザーに対しては、ドライブスルー洗車だけではそのニーズを吸収しきれません。セルフSSに集まる幅広い客層には、ドライブスルー洗車に加え、この客層に対する有効な洗車商品の提供“も”行うこと、つまり、高品質、高付加価値な洗車商品の提供が、より大きな洗車収益の獲得と、他競合セルフSSとの差別化にもつながるものと考えるのです。

 

※高品質、高付加価値な洗車商品とは「高品質な手洗い洗車」が必須

 

高価格車両、あるいは車を大切に思っているユーザーに対する高品質、高付加価値な洗車商品とは、客の目から見ると高品質な手洗い洗車です。従来この客層はSSでの洗車に満足できず、自宅などで自分の手で車を洗っています。自宅で車を洗っているのですから、洗車の方法はおのずから手洗い洗車だったわけです。
ですから、この客層を洗車客として取り込もうとした場合、洗車メニューに「手洗い洗車」は必須です。しかも、「高品質」がこの客層のニーズであることを考えると、ただ単に手で洗う洗車=手洗い洗車でなくて、客の目から見て満足できる仕上がりの洗車、つまりよく訓練されたプロの洗車である必要があります。
十分な訓練を経た「プロ」による手洗い洗車は、この客層をつかんで離しません。「高品質」は価格競争に巻き込まれません。自信を持って適正価格を維持することも肝心なことです。

 

※高品質な手洗い洗車は、コーティングなど高価格商品を驚くほど誘引する。

 

高品質な手洗い洗車を実践する「刈谷快洗隊」では洗車客のうち1/3の台数がキーパーコーティングなど高価格商品を購入しています。高品質手洗い洗車の購入客は、「キーパーコーティング」などの高価格商品を驚くような高頻度で購入する傾向があります。しかも、売り上げ金額においては、洗車全体の58%を占めているほどです。
これは、この客層の車をきれいにする感覚が、「洗うきれいさ」だけでは満足できず「磨いたきれいさ」まで求めていることを実証しているものす。また、高価格商品であるほど人時生産性の高い商品であり、このことが、洗車全体の人時生産性を上げ、高採算の商品に押し上げる効果となっています。

 

※セルフSSにおける洗車商品の共通キーワードは、「速い」事

 

セルフSSにおいても、洗車に対するニーズは、フルサービスSSと同じように幅広いものであり、「高品質・高付加価値な洗車」を求める層を内包しているわけだが、特にセルフSSでは「速い」事も重要なキーワードである。これはセルフSSにおいてドライブスルー洗車が繁盛している要素「安い、速い、便利」の中の一つと共通している。
これは今後増えていくであろうセルフSSでの洗車商品を考えていく上で、大切なポイントだ。
プロの手洗い洗車は、「高品質」であることと同時に、「速い」ともっと売れる。
先月、快洗隊において、洗車機器を「快洗Boss」2台に切り替えた。そうしたら、店が変わってしまった。ものすごく変わってしまったのだ。
単純に洗車売上げで言えば、平日10万円ぐらいだったのが、快洗Boss導入後は15万円ぐらいが当たり前になってしまったのです。そして土日、いままでは20万円強だったのが、今では25万円以上、高額商品がヒットすると30万円に届くようになったのです。来店客数がぐんと増え、まだ増え続けるだろう勢いです。
原因は何か。「12分極上手洗い洗車」。洗車の作業がものすごく早くなったのです。
20分の洗車時間が12分になり、平均35分のキーパー作業が27分になった。こう書くと、そんなに大した時短でもないな、と思われるかもしれないが、実はそれだけではない。つまり、1台の車に対する洗車などの所要時間の短縮はそれほどでもないが、手洗い洗車の機械化によってスタッフの手間は1/3程度になってしまっている。だから、店自体の持つ処理能力台数が、倍以上になっており、今まで以上の数の車が来場しても“洗車待ち車の行列”が、ほとんど無くなってしまったのです。今までは、洗車の待ち車が、道路まではみ出す光景がよく見られた。
だから土日などは、合計1時間~2時間待たされて、お客さんは、ようやく自分の車がきれいになったわけです。考えようによっては、「お客様にはそんなに待ってまで、買う価値のある「極上洗車」であり、「キーパー」と思ってもらっていた」ということであり、ありがたいことです。
それが今は、処理能力がアップして、ほとんど、待ち車の行列が消え、すぐに作業に掛かれる場面が多くなった。だから実質1時間以上の待ち時間が、15分ていどにまで短縮してしまったのだ。いままで1時間以上かかったのが、15分で済む。しかも、洗車自体のクォリティは、今まで通り。むしろ、待ち時間が気にならなくなってきたので、キーパーなど洗車より時間がかかる商品も、注文しやすくなった。ユーザーにとってこんなにいい話は無い。結果として、私たちが予想していたそれ以上の売り上げにつながっている。150%ぐらいにupか。

 

※新しい洗車カテゴリー、高品質と同時に速い!「12分極上手洗い洗車」
快洗Bossによって作り出された「12分極上手洗い洗車」

 

これは、ユーザーにとって待ちに待った洗車メニューの誕生ではないだろうか。

 

※売り上げ50%アップでも、スタッフは楽になった?

 

確かに、「12分極上手洗い洗車」がユーザーにうけて、快洗隊の売り上げは上がった。なのに、スタッフによると「いままでより、うんと楽になった!」と、言う。
スタッフの数は一緒なのに、平日10万円の売り上げの時よりも、Bossを入れてからの15万円の売り上げの方が、肉体的にうんと楽になった。そう言うのだ。
それは土日についても同じことで、先日の土曜日に1時間以上、刈谷快洗隊にいる用事があったのだが、まったく混乱している様子がない。みんながスムーズに作業を平然としてこなしている。明らかに、スタッフの負担が減ったことが分かる。
「今日は暇だね」と声をかけたぐらいの感じだったのに、それでも、その日は25万円以上の洗車売上げがあったという。信じられないことだ。
その要因は単純で、「作業時間が短くなった」20分→12分。「労働量が減った」 20分→7分30秒。ということ
従来、1台の手洗い洗車で、スタッフは20分連続で働き、車を洗った。
Boss導入で、その20分の内7分30秒の仕事を、今まで通り人間が行い、残り12分30秒の分量の作業を機械が肩代わりした。その12分30秒かかる仕事を、快洗Bossは4分30秒でやってしまう。だから、1台の車の極上手洗い洗車が12分で出来るようになった。しかも、機械が動いている4分30秒は、スタッフは他の事をやったり、休んだりすることが出来る。
たとえば、3台の車を、極上手洗いするとなると、以前は20分×3台=1時間。スタッフは、1時間ぶっ通しで作業を続けることになる。
今は、12分×3台=36分。しかも、その36分の間に、4分30秒×3=13分30秒何回かに分けて、作業を中断して機械が動くのを“待つ”時間がある
つまり、1時間ぶっ通しの作業が、13分30秒の休憩を入れながらの22分30秒、計36分の作業になったのであるぶっ通しの作業が、間をおいた作業に変わり、全体としても、半分ちょっとの時間で出来上がっていく。
感覚的には、半分以下の労働量になったと言える。だから売り上げ、洗車台数が1.5倍になっても、1.5×0.5=0.75 の労働量。売り上げがずいぶん上がったのに、スタッフは「楽になった」と言う。こんな図式が得られるのだろう。

 

もちろんこれは、手洗いのためだけに設計され
手洗い作業に非常に“使いやすい”快洗Bossならではのこと

 

「快洗Boss」は、ほんとに凄い!

 


今回の話、結果的にコマーシャルになってしまっていますが、
決してオーバーなことを言っているわけでも、何でもありません。
本当にビックリしているのです。
感動してしまっているのです。

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
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