谷 好通コラム

2002年05月10日(金曜日)

414話 倒産情報の嵐

私のパソコンには、倒産情報というものが毎日入って来る
企業信用情報の帝国データバンクと契約していて
30億円以上の債務が発生した倒産の情報が、毎日送られて来るのだ

 

債務総額30億円といえば結構大型倒産であって
契約当時は、そんな情報がそう滅多に入ってくるものではないと思っていた
そうしたら、ナンノナンノ
毎日、必ず何件かの情報が入ってくるのだ
チョッとぞっとした
よくあるのが、「ゴルフ場」
そして建設業、金融業、などなど
ゴルフ場の倒産は、ほとんど毎日入って来るといっても良いほどだ

 

今日は7件の倒産情報が届いて
そのうち2件がゴルフ場の倒産であった

 

10/5 「TDB倒産情報」より

 

(株)○○カントリー(資本金8800万円、熊本県○○○○○○○、○○○△社長、従業員65人)は5月7日、熊本地裁に民事再生手続き開始を申請した。
申請代理人は、矢野博邦弁護士(熊本県熊本市京町)

 

同社は、1985年(昭和60年)12月に設立されたゴルフ場経営会社。92年10月に開場した阿蘇外輪山の麓に位置する「○○○○■△カントリークラブ」(18ホール、7094ヤード)の経営を手がけ、95年8月期には年収入高約8億円をあげていた。
しかし、近年は長引く不況による来場者の減少から、プレイ料金を大幅に引き下げるなどの対策を講じたものの業況は好転せず、2001年同期には年収入高約5億4000万円に落ち込んでいた。昨年からは、預託金の償還問題で資金面の問題を抱え、メンバーとの間で返還請求に関するトラブルが発生、先行きの見通し難から今回の措置となった。
負債は預託金約44億円を含む約64億円。

 

こんなのが今日だけで2件、ほぼ毎日入って来る。
私はまったくゴルフをやらないので、あまり実感はないのだが
飛行機から見るゴルフ場は、自然の中に巨人が爪で引っかいたような
傷跡に見える
どれもそれなりの規模を持っており、日本国中がゴルフ場だらけだとしても
何千ものゴルフ場があるとは思えない
それが、ほぼ毎日倒産しているわけで
日本国中のゴルフ場が、今にもなくなってしまうように思えるほどだ

 

ゴルフ場の客の多くは社用族
接待で商売をしている人たちの社交場になっていた
バブルが崩壊して
接待で商売が出来るほど、世の中に余裕がなくなったのか
需要が大幅に細くなり
どうしようもない売り上げ低下にどのゴルフ場もアップアップしているようだ
それに輪をかけたのが預託金の償還であるという
その仕組みは、私にはよく解らないが
会員から、高金利を保証して借りたお金のことだろう
それが返せなくなって、行き詰まり、倒産
そんなストーリーらしい

 

バブルのころのツケが、今になっても、まだ支払われている

 

今、世の中が変わって
でも、そのツケを持っていない自分にホッとする
毎日送られてくる倒産情報に、身が引き締まる

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
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