谷 好通コラム

2002年02月03日(日曜日)

349話 名古屋駅の密会

(題名が大げさ過ぎた。
皆さんが期待したような話ではない事を、最初に断っておく)

 

名古屋駅のコンコースの西口(新幹線口)の南側に
待ち合わせて、話しをする場所がある
密会の場所

 

その日じゅうに
どうしても書類を受け取りたかったり
販促物のチェックをしたい時がある

 

主にGRIT!が相手だが
「どうしても明日中に確認してもらわないと、入稿に間に合いません。
明日はどういう日程ですか?」
と来る
たいていは、宿泊予定のホテルにFAXしてくる
時には、会社の旅行代理店に私の宿泊先を聞いて
勝手にFAXを入れてくる
仕事からホテルにたどり着いてホッとした時に
「FAXが届いています。」と、フロントで言われると、「ひぇ~~~っ」となってしまう事もたびたびである
ホテルの部屋に入ってからの仕事は
かなり気合を入れないと、ツライ

 

それとも
たとえば、東京から大阪に、新幹線で行くという日程を組んでしまった場合
そんな時は、ふつう名古屋を通り越してしまうわけだが
(なかなか空しいものがある)
GRIT!は私に「名古屋駅で一度降りてください」と言う
つまり、名古屋駅で捕まえるのだ(名古屋空港の場合もあり)
捕まえられた時に、打ち合わせをする場所が
最初に書いた
「密会の場所」

 

ここは、セルフサービスの喫茶店か食堂というところ
薄暗く広いところに
丸いテーブルと、四角く長いテーブルが並んでいる
なかなか凝った造りで、清潔でキレイなところだ

 

その両側に
コーヒーとか、中華料理、丼もの、カレーなどのテナントが並んでいる
テナントというより、屋台と言った方が合っているかも知れない
ほとんどの場合、私達はコーヒーを頼む
ここは外税なので
必ず、○百○十○円と端数が出る
そして
コーヒーコーナーの若い女性は、しょっちゅう人が変わるので
顔見知りはできない
たいていの場合、無愛想である

 

ここは、あまり知られていないので
コンコースがいくら混んでいても、ここが座れないほど混んでいた事はない

 

GRIT!は、テーブルの上に遠慮なく原稿を広げ
早速仕事を始める
一生懸命になってくると、ついつい時間を忘れてしまい熱中する
しかし、そこは“セルフ”のいい所
誰も何も言わない

 

ここは絶好の密会の場所である

 

 

ところが、最近、ここを利用する人が、もう一人増えたのだ
私たちの販売提携先で、もっとも大きな会社「ダイフクユニックス」のSさん
Sさんは、大変忙しいので捕まえるのが大変
そこで、私が、GRIT!と同じ手を使ったわけだ
名古屋駅のコンコースで待ち合わせをして、一緒にこの場所に行って仕事をした
Sさんも「これは便利だ」と思ったのであろう

 

それから何日か後
「どこかで一度会っていただけませんか」と言った時
「じゃぁ、名古屋駅のあそこで、○日の○時に」と、きた
お互い忙しい身

 

これはお互いに負担がかからない、最高の手なのだ

 

私たちの、異常なほどのペースのスケジュール

 

それを、Sさんと共有できたような気がして
すごく嬉しかったのでした

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
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