谷 好通コラム

2001年12月28日(金曜日)

317話 意志を出せる人

私たちの仲間、グリットに後藤さんという女の子がいる
苗字だけで名前は知らない
彼女は「キーパータイムス」を、創刊号から担当してくれていた
キーパータイムスは、お正月の5日ごろに皆さんのお手元に届くはずの、「8号」まで来た
月刊なので、ひと月に1回の発行だが
これが恐ろしく手間と時間がかかる

 

記事は、すべてアイ・タックのスタッフが手分けして書く
(販促のページはグリット)
まず、前月の中旬に、内容と担当者を決める(10/25日号ならば9月中旬)
これが、いわゆる編集会議に当たるのか
記事の締め切りはその月末(10/25日号ならば9月30日)

 

この締め切りがなかなか“ツライ”
スタッフそれぞれ仕事をハードスケジュールでこなしながら記事を書く
だから、締め切り直前には
後藤さんから、「そろそろ締め切りですが、大丈夫ですか?」のメールが入り始める
メールは
丁寧な言葉で
相手の都合に対する心配り、思いやりの言葉がいっぱい入っているのだが
そのくせ、彼女の“強い意志”がひしひしと伝わってくるのだ
「絶対、締め切りまでに記事を書いてもらう。一人たりとも遅らせない!」と

 

彼女は、話をするときに背筋をきちんと伸ばして話す
そして、相手の目をきちんと見て話す
睨むわけではない
ニコニコしながらも、自然のスタンスで、目線をきちんと合わせて話す
実はこれは、なかなか出来ない事なのだ
特に私の目線はきつい
自分に自信のない人は、必ず目線をそらす

 

自分の意思を、何の思惑も計算もなしに、相手に伝えようとする姿勢
あるいは、相手に正面から対峙することを、なんら恐れない姿勢
こんな姿勢を自然に持っている人は珍しい
一言で言えば“凛としている”
私が言った言葉に対して、真正面から返してくれる
シンプルな会話が実に気持ちがよく
月2・3度の打ち合わせが楽しみであった

 

憶測でしかないが
こういう人は、自分に対しても真正面から対峙してしまい
また、人に対しても正面から切り込んでしまう事になるので
「世渡り」という面では、きっとへたくそなのであろう
“上手に”が、苦手でもある

 

きっと、たくさん笑って
たくさん泣くこともあるのだろう
壊れやすいガラスのようなものも持っている

 

 

会社を今日で辞めてしまうそうだ
久しぶりに、本気で寂しいと思った

 

物事をストレートに捉え
素直に感動できるみずみずしい感性を大切に
人生を濃く、生きて行って欲しい
そんな事を願うのでした

 

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
    読めば読むほど元気になること間違いなし。・・・の、はず。

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