谷 好通コラム

2001年10月24日(水曜日)

256話 重量級の離陸

23日の朝10時に名古屋空港を発って
ドイツに向かう
フランクフルトまで11時間40分
そこで乗り換えて、ミュンヘンまで合計約14時間
初めての超長距離フライトである
時差がマイナス8時間あるので、向こうでの到着時間は23日の3時過ぎ

 

何度も外国に行ってはいるが
片道3~4時間程度のところばかり
今回のように
地球を半周近くするような旅は、初めてだ

 

乗っている飛行機はドイツの「ルフトハンザ航空」
機体は、ヨーロッパのエアバス・インダストリー社
「A340」
スマートで、大変美しい機体だ
4基の高バイパス比・ターボファン・ジェットエンジンを、両翼にぶら下げている
遠めに見ると
細長いボディーに4基のジェットエンジンは
世界で最初に実用化された大型ジェット旅客機、ボーイング707に似ているが
そのスケールはまるで違う
エアバス社の飛行機では、現在のところ、最大の機体であり
世界一の航続距離を持つ飛行機である
(エアバス社は、「A380」という総2階の馬鹿でかい機体を開発中である)

 

A340は、10,000kmに近い超長距離フライトに備えて
主翼のインテグラルタンクには、満タンの燃料が詰め込んでいる
そして尾翼にも燃料タンクがあり
燃料の減り具合によって
ポンプで燃料を、主翼と尾翼の燃料タンク間で移動させることによって
理想的なバランスを取る仕組みになっている

 

入るだけの燃料を抱え込んだ機体は、極端に重くなっている

 

初めての超長距離フライトの離陸!
滑走路の端から、4基の高出力エンジンをフルパワーにして
全力で加速を始めるが、なんとなく重い
そろそろ、離陸かと思うぐらいの速度になっても
なかなか機首を上げない
ウ~~~~ん、て感じで、ようやくテイクオフ

 

やっと浮き上がってが、上昇の角度がひどく鈍い

 

最近の飛行機は、機体の重量に対してエンジン出力が大きいので
離陸のあとは、ジェットコースターみたいに急上昇する
国内線は
燃料をあまり積み込まないので、余計にそうだ
力強く離陸する

 

今日のA340、タンクローリー何台分?かの燃料を積んでいるので
そんな急上昇どころか
水平飛行に毛が生えたぐらいの角度で
じわーっと、昇っていく
まるで、非力なプロペラ機の離陸のように

 

こんな離陸は初めての経験だ
いつも乗っている国内線・短距離飛行の離陸と
国際線・超長距離飛行の離陸の様子が
こんなにも違うとは思わなかった

 

まず、一発目の感動

 

一度この飛行機には乗ってみたかった憧れの「A340」

 

 

離陸前、重そうに下にたわんでいる翼

 

 

離陸直後、揚力と重量がバランスして、かなりまっすぐになった翼

 

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
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