谷 好通コラム

2001年07月18日(水曜日)

第167話 巨大積乱雲

ほぼ1週間仕事を休んでいたら
もう世の中が変ってしまったように
焦ってしまう事があった

 

例の巨大戦艦“JUSCO”に
有名な、簡易板金(どうしても金ヘンのバンが出ない)のフランチャイズが
出店していたのだ

 

巨大なJUSCOの店舗の、立体駐車場のスロープの下に
上手に
しかも実に存在感のある形で
誇らしげに店舗が出来、看板が出ていた
「カーコンビニ倶楽部」
急激に増えてきたフランチャイズチェーンだ

 

板金は、従来、小規模な町工場のようなところで行わるのが普通だった
町の職人さんが、板金工場で商売をしていた
直に訪れる客もあるが
その多くはカーディーラーからの下請け仕事で賄われていた

 

しかし、車検の自由化などで、仕事が減ったディーラーは
板金作業の内製化(自分の所でやる)を進め
下請けに仕事を回さなくなり
町の板金屋さんは仕事がグンと減ったのだった
そこで自分達も
直の仕事を増やさなくてはならなくなったのだが
工場では集客力が低い
板金屋さんは、それまで下請け仕事で充分に潤っていたので
客が気軽に仕事を頼める“店舗化”を怠っていたのだ

 

客は、店舗に入る事には抵抗が無いが
工場には、なかなか入りにくいものだ

 

板金工場が、自らを店舗化しようとするニーズにぴったりハマッタのが
「カーコンビニ倶楽部」
すさまじいばかりの営業力で、そのネットワークをあっという間に拡げた
そしてその規模は
TVという最強のマスメディアを使う所まで辿り着き
その一つの臨界点を超えたところで、また急成長を遂げている

 

しかし
私は思うのだが
板金補修は、“トラブルに対するリカバリー”であって
日常の中にある“洗車”の方が、絶対にマーケットはデカイはずだ

 

洗車のマーケットの方が、絶対デカイ
そのマーケットの可能性は
わずか188坪の刈谷快洗隊が、小都市で
わずか23歳の店長のもと
梅雨時でも370万円を売り上げ
年末には600万円以上を売り上げている事実を見ても明らかだ

 

洗車は、ガソリンスタンドの中の副収入に留めておくには
あまりにも勿体ないスケールを持ったビジネスだ

 

快洗隊には、そのマーケットを充分に吸収するノウハウが存在している
実にシンプルな考え方と
合理的な行動をもってすれば
容易にそれを実現する事が出来ることも、実感している

 

と、同時に
それを
ガソリンスタンドの“中”で
“中”で実現することには、限界がある事も
よく解っている

 

今、私の中では新しい構想が渦巻いて
ムラムラッと来ている

 

それを実現するために
全力を尽くそうと思うのだが
実現のための要素を
また一つ一つ積み上げていく事に
実に時間がかかる事も、大変な手間がかかる事もよく解っている

 

世の中が急速に進んでいるのを、横目で見ながら
ジワジワッと積み上げていると
ホントあせっちゃうんです

 

 

すでに私は、バリバリモードに入ってしまいました

 

夏本番の入道雲・巨大積乱雲のように
ムラッムラッムラッと来ています

 

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    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
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