谷 好通コラム

2001年06月13日(水曜日)

第138話 ゼロのサービス

今、東京から徳島への飛行機の中
残念ながら曇っていて地上の景色は何も見えない
10時35分発の飛行機だったので
今朝は、久しぶりにゆっくりと起きた

 

のんびりと顔でも洗って、と思ったら
洗面道具を忘れてきてしまった事に気が付いた

 

(空港まで車で20分程の、とあるホテル)

 

洗面台に備えつけの「髭剃りのカミソリがない」
最近は経費節減なのか、これらの洗面ツールが置いてないホテルが多い
だから、それがどうだという事はない

 

ところが、自販機コーナーに行ったら
洗面ツールの自販機も無い
仕方なく
フロントに行った

 

「カミソリありますか?」
40歳前後のフロントマン、返事をしない
上目づかいでチラッとこちらを一瞥しただけで、やっていた仕事を続ける
しばらくして、引き出しの中から何か取り出した
「はいっ」っと、一言
ビニール袋に入ったカミソリを、片手で突き出した
目線はこちらを見ていない
無表情
そしてすぐ他の事をやりはじめた

 

ここは、一流ではないが、それなりに有名な全国チェーンのホテル
シングル一泊12,000円
(他のホテルが空いてなかったので、仕方なくこんな高いホテルに泊まってしまった)

 

気分は最低

 

たかが数十円の剃刀をもらって気分が悪くなってしまった
タダで「やる」のがイヤなら、「売った」方がいいのに
いっそ自販機で買った方が、少なくとも気分を悪くしなくて済んだ

 

このホテルには絶対2度と泊まるまい、と決めたのだった

 

気分の悪い対応、サービス
つまり“マイナスのサービスを受けるぐらいなら”
「自動販売機」
つまり“ゼロのサービスで買った方がマシ”

 

※こんな事が、ガソリンスタンドの世界でもあるのではないだろうか

 

いい加減な教育しか受けていないスタンドマンの
無い方がマシなサービス
稀ではあろうがそんな店も、あるのではないだろうか

 

マイナスのサービスを受けるぐらいなら
いっそのこと
自分で燃料ぐらい入れた方がよっぽどマシ、と
ゼロのサービスを客に選択させ
セルフスタンドを助長する事になってはいないだろうか

 

セルフスタンドが悪いとは、全く思っていない
合理的であり、あってしかるべきものであると考えている

 

※私達の本社から10分ほどの辺ぴな所に
突如出現したセルフスタンド
うわさによると、スゴイ販売量と聞いている

 

 

その一方
わざわざ高い人件費を使って
マイナスのサービスを与え、自分の首を締めているスタンドは
このようなセルフの登場によって
その寿命が、加速度的に短くなっている事は間違いないだろう

 

関係ない話
※今日、羽田で見た「ピカチュー・ジャンボ」
こういう飛行機に乗る時は、特に「絶対落ちるなよ」と思う
「谷 好通はピカチューと共に死んだ」なんてシャレになんない。イヤダイヤダ

 

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
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