谷 好通コラム

2022年09月05日(月曜日)

09.05.予想通り、船舶燃費改善の決め手=フジツボ防止は手ごわかった。

プレジャーボートからタンカーなどの大型船舶まで、

船底に密集固着して発生する「フジツボ」は、

船舶の洋上走行に対して、船底の水流を乱して大きな抵抗になり、

航行に要する燃費の増大に結び付いて、省燃費の大きな障害になっています。

だから船を陸揚げして定期整備を行う場合は、

まず、船底のフジツボ取りから始まるのだそうです。

 

対して、EXキーパーの表面はその構造が、

物(例えば汚れ)が密着しないような分子の構造になっています。

密着していない汚れは、降ってきたきれいな水=雨の中に容易に拡散して、

雨粒が流れ落ちる時に、一緒に流れ落ちてしまいます。

だから、

「雨が降ると洗車をしたようにキレイになる」=自浄効果。を持っています。

だから、

EXキーパーを掛けた私の車は、三年間洗車をせずにまだ結構キレイです。

この効果を、

ダイヤモンドキーパーに活かしたのがECOプラスダイヤモンドキーパー、

クリスタルキーパーに生かしたのが新発売の「フレッシュキーパー」です。

 

この物が密着しない性能が、ひょっとしたらフジツボ固着防止に役立たないか、

そう思って、

ある海洋大学の研究室に依頼してフジツボ固着防止の実験をやっています。

これに成功すれば、船舶の燃費改善に大きな効果があるはずで、

これはSDG,sへの貢献にもなり、社会的な意義も大きいと考えたのです。

さらに、今のフジツボ固着防止は、

フジツボにとって毒になるような物質が混じった塗料で行われていますが、

これは多かれ少なかれ生態系的な環境に対しても良い訳がなく、

それが環境に対して全く悪影響を与えず毒性も無い物質、

物の密着を防ぐ分子構造を持つEXキーパーの表面、つまりVP326で、

実現できれば、環境面においても大きなプラスになるはずです。

 

しかし相手が生物の場合に、これがどんな現象と効果を出すか、

全く想像も出来ず、何の根拠もないため、

とにかく、実際にこれを塗ったテスト板を、

実際のフジツボが発生している海に沈めたら、

どうなるか、やっていなければ何も分からないとして、

海洋大学の海洋生物の権威の研究室に持ち込んだのです。

しかしその結果には、

効果有りの確率は1%も無いだろうという自信のない試みでしたが、

案の定です。

 

静かな当然フジツボが着くであろう海に1カ月間沈めたテスト板は、

見事にフジツボまみれになって出てきました。

 

世界中の学者が研究して、その効果には莫大な見返りがあるであろう効果が、

発想が従来とは全く違うとはいえ、そんなにうまく行く訳がありません。

そんな事は初めっから分かっていましたので、

早速、次の手を考えました。

この手の、失敗して当たり前の実験は変な期待も、

失敗のペナルティもありませんので、楽しくっていいです。

 

ただ、

フジツボのエサになるバクテリアが着いた面の、

クリーニングにはわずかながらも効果が見られました。

それが何の手掛かりになるかもわからないし何の保証もありませんが、

しばらく、失敗の度にワクワクしながら次の一手を考えて行きます。

 

 

碧南の水族館にフジツボの生体の展示がありました。

ものの見事にびっしりと着いています。

 

横から見ると、こうです。

 

失敗の実験の結果です。

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
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