谷 好通コラム

2017年10月18日(水曜日)

10.18.忙しそうにすると(言うと)、仕事が洗車ばかりになる

悪天候が続いた8月の次の月、9月は好天が続き来店客が一挙に増えた。
どのLABO店舗も来店客は大幅に増えだが、
実績の伸びには大きな開きがあったのは不思議だったが、
その答えは意外に簡単だったのです。

 

どの店舗も、来店客数は多かれ少なかれ増えたのですが、
問題は1台当たりの平均単価です。
当然ですが、
実績である売上金額とは、客数×単価=金額

 

客数が増えても↑、
単価が下がれば↓、金額はそんなに増えない→。あるいは減る。↓
※例として西日本の既存店を抜き出してみると
豊田店、安城店、刈谷店、大府店、名張街道店、大垣店など

 

客数が増えても↑、単価が変わらなければ→、金額は客数が増えた分だけ増える。↑
知立店、半田店、高針店、東海店、大須店、甚目寺店、津店などがそうだ。

客数が増えて↑、さらに単価も上がれば↑、金額は飛躍的に上がる↑↑↑。
東郷店、岡崎店、中川店、彦根イオン店などがすごい。
特に飛び抜けているのが
福山店で、
客数138.4%×単価156.9%=金額217.1%と驚異的な伸びを見せた。

 

 

この違いはなんだろうか。
福山店の貞重店長に聞いた。
「皆がすごく積極的で、お客様のコーティングニーズを積極的に受け入れた」
来店客数が伸びている時は、お客様のキレイマインドも高い。
だから、お客様は洗車だけよりもコーティングを実は欲しがっている時期だ。
店が、それを積極的に受け入れるかどうかだけです。」

 

福山店はリプレースしていて
昨年の新涯店よりも大きなキャパシティになっている。
だから積極的に受け入れられたこともある。
しかしスタッフの人数は変わっていない。
昨年の138%もの客数に対して、臆することなく、積極的に、
お客様の高まっているキレイマインドを積極的に受け入れ、
コーティングを積極的に提案した。
客数138.4%に対して、
洗車は125%でありそれほど増えていない、
しかし
ピュアが206%、クリスタルが144%でダイヤ三種は200%で、
平均単価を156.9%に押し上げ、実績を217.1%に飛躍させた。
ハードの拡大があったからこそできた面はあった。

 

では、単価を落としている店舗はなんだったのか、消極的であったのか。
そうではない。決してそうではない。
いつも以上にたくさん来るお客様に対して、気を使ったのだろう、
お客様が、
店に来店したり、電話をかけてきて、
「できる?」「どう?」と聞いてくると、
お客様を待たせることに気を使ったスタッフが
「今混んでますので、1時間くらいのお待ちです。」とか、
「だいぶお待ちいただくことになりますがよろしいですか?」とか、
あるいは、
すでにご予約をいただいているお客様に迷惑をかけてはいけないと思って、
「一番早い時間で3時間後のご予約です。」とか
忙しいモードを前面に出したのではないだろうか。お客様に気を使って。

 

忙しそうにしている店に
お客様は「じゃあクリスタルを頼むよ。」とは言わない。
というより言えないような雰囲気を出しているので、
みんなこういうだろう。
「じゃあ、洗車だけでいいや」と、お客様を我慢させてしまうことになった。
せっかくキレイマインドが盛り上がっている時に、
忙しがって、「洗車でいいや」と妥協させ、我慢させてしまったのだ。

 

問い合わせてきたお客様に
お客様を無用にお待たせすることなってはいけないと気を使って、
スタッフが「だいぶお待ちいただきますが・・・・」と言うと、
お客様は店に気を使って、
「じゃあ。洗車でいいや」と我慢してしまう。
すると、来店客数の増加以上に洗車だけが増えて、
作業性に効率の高い各種のコーティングをお客様が遠慮をされてしまう。
すると、
平均単価は下がって、
お客様がたくさん来て
みんなが忙しい割には、お客様の満足度は低く、
金額も上がらない。悪い循環が出来上がってしまう。

 

逆に、「できる?」と聞かれれば、とりあえず「出来ます」と答え、
お客様が来られたことを受け入れ歓迎すると、
お客様は安心して高まっているキレイマインドを発揮して、
コーティング以上を、安心してご注文される。
そういう商品は作業効率も高いので、
みんなが忙しい以上にお客様の満足度も高く、金額も上がる。

 

前年同月比を150%以上越した店舗は、
かえって「そこまで忙しくなかった」と言う。
当然人時生産性もそうとう上がって、あらゆる意味で好循環に入っている。

 

お客様の高まっているキレイマインドを、まず「出来ます」で受け入れる。
変に気を使って「忙しいので‥‥」などと言わない。
受け入れた上でお客様の要望を十分に聞いて、
お客様の高まっているキレイマインドを満足させると、
効率が上がり、単価も上がり、忙しい以上に金額も上がって、ハッピー。

 

逆にお客様に気を使って、「今忙しいので…」と忙しがると、
お客様が気を使って、我慢して、「じゃ、洗車だけでいいや」と、
やたらと洗車ばっかりが多くなって、効率が下がり、
お客様は我慢してので、満足度も下がり
やたらと忙しいばかりで、単価は下がり、忙しい割には金額は上がらず、
悪い循環に入ってしまう。

 

悪循環からの脱出は、
まず「出来ます。」から始まるのかもしれない。

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
    読めば読むほど元気になること間違いなし。・・・の、はず。

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