谷 好通コラム

2017年07月19日(水曜日)

7.19.組織の長が楽をすると下の者が辞め始める

どんな小さな組織であっても、
そのトップに立つ人は、能力があって仕事が一番出来るから、
一番いい仕事をしてくれることを期待してトップに据えます。
ところが、トップに立つと、彼に命令をする人がいなくなり、
彼が仕事をしなくなっても、誰も咎めないので、
決まりきった仕事をするだけで、
その組織を発展させるような前向きの仕事はせずに
”楽”をしてしまう場合があります。

 

自らの組織を発展させるような仕事はしないので、時間が余り、
しかし、代わりにやって楽しいことがあれば、それをやって楽しみます。
たとえ、そうしていても、
やるべき決まりきったルーティンの仕事はやっているので、
中央はそれが解らず、
何か問題が発生しないと、
「無事にやっている問題のない組織の運営」と映ってしまいます。

 

しかし、全体が成長し発展している会社だと、
その地方だけがちっとも発展しないので、
その要因が、トップとその組織が決まりきった仕事しかせずに、
その組織を発展させるような前向きの仕事はせず、
“楽”をしていることに気が付きます。

 

あるいは、
その組織の二番目が辞め始めることによって発覚することもあります。
これは、その組織のトップが発展的な仕事をしなければ、
当然、その組織は発展も成長もしないので、
そのトップは出世することもなく、その組織から発展的に出ていくこともなく、
すると二番目の彼は、永遠に発展しないその組織の二番目であり続け、
向上心を持ってもチャンスはないと
そんな組織から出ていくことを選択するのです。つまり辞めるのです。

 

二番目の人にとって、
楽をしているトップは、
自分ではどうしようもない「蓋(ふた)」になって、
自分の可能性を封じ込めているので、辞めて羽ばたくしかありません。

 

こんな行き詰まりの組織を解決するには、
トップを代えるしかないようです。
その楽をしているトップは「自分はやるべきことはやっている」ので、
自分の”楽”がその組織を行き詰らせている事に気が付かないし、
自分の”楽”は、自分が偉いから得られる特権ぐらいにしか思っていないので
自分がその地方組織の成長を止めているとは思わず、
二番目の人に絶望感を与えている事にも気が付かず、
自らの”楽”を捨てようとはしません。

 

トップが決まりきった仕事だけをして、
”楽”をし始めたら、
どんなに注意をしても、自己防衛に入って、気が付くことは無いので、
その者をトップから降ろして、トップを替えるしかありません。
地方の組織、あるいは小さな組織でよくある現象です。
その組織の二番目が辞めると言い出したら、残念ながらたいていこれです。

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
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