谷 好通コラム

2001年06月07日(木曜日)

第133話 製品開発

このところ、製品開発とか技術開発が立て続けにあった
半年ほど前までは
私と研究担当者で、暇を見つけながらやっていた

 

兼務ではあるが、開発担当者を新たに設けたので
がぜん開発スピードが上がってしまったのだ
構想として頭の中にあったものが
次々と実現していく
ほとんど快感状態

 

特に今年は自信作が多くなりそう

 

開発のポイントは
「売れそうなものを作る“ではない”」

 

“有れば”喜んでもらえるであろうものを
自分自身の「イメージ」としてキチンと作り上げ
それを具体的に形にしていき
実現していく事だ

 

そのためには
現場で
何が、今、必要なのか
どういう事が必要なのか
何が便利であり、何が余計な事か
何が無理であり、何が出来るのか
そんな事を
熟知していなければならない

 

つまり現場を知り尽くしていなければ
本当の意味で「役に立つ」ものは作れない

 

しかし、その逆に現場を知っている事が束縛となってしまう事もある
既成概念が、自由な発想を閉じ込めてしまう事もあるのだ
現場を知っていつつも、発想の自由さを持ち続けるという事に
私達の特技がある

 

先日ドイツの技術者、Dr.ピッツが言っていた
「日本では、水が弾くかどうかという事ばかり言われる」
「水が弾くと、そんなにいい事が有るのだろうか」
「水が弾かない方が、車にとっては、いい事がうんとたくさん有ると思う」

 

 

確かにそう思う事も多い

 

水が弾く事が
ワックスあるいはコーティング剤が乗っている事とイコールではない
しかし、一般の人はそう思っている人が多く
現場は撥水を求める
そのほうが売りやすいと言う

 

そこでどのメーカーも、どのメーカーも
同じような商品を出してくる

 

客の多数決に
あるいは既成概念に、「合わせよう」という事
つまり「売れる物」を作る事だけが
必ずしも正解とは思わない

 

新しい価値観を提案していく事
これも
開発の醍醐味でもあり
一つの使命だとも思っている

 

自由な発想と、現場を知り尽くしているメリットが
独自のものであり
本当に役に立つものであり
全く新しい価値観をも生み出す源
であると考えている
※ 開発に約6ヶ月もかかり
思いっきり苦労した新商品の最終開発風景

 

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
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